
トークンローンチパッド「LaunchLab」
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)チェーン上の分散型取引所(DEX)「Raydium」は16日、トークンローンチパッド「LaunchLab」をリリースした。
人気のミームコイン・ローンチパッド「Pump.fun」の競合となるようなプロジェクトで、最新のトークンを探しているトレーダーと、様々な条件をカスタマイズできるトークン・ローンチを行いたいクリエイターのために設計されている。
Raydiumは、約一か月前までPump.funと提携していたが、Pump.funが独自の分散型取引所を構築したことから、この関係を解消していたところだ。
Raydiumの「LaunchLab」がPump.funと違うのは、ユーザーがカスタマイズできる範囲が広いことである。
トークンのクリエイターは、トークン供給量、ボンディングカーブ(価格が需要に応じて変動する販売モデル)上での販売トークン数、RaydiumのDEXでの取引移行に必要なソラナ調達量などを独自に調整可能だ。
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ミームコインとは
インターネット上で話題になることで人気を集めるコイン。代表的なものにイーロン・マスク氏がSNSで言及することで取引量が急増したドージコイン(DOGE)がある。2020年にドージコインを踏まえてリリースされたSHIBA INU(SHIB)も存在。
LaunchLabの主な特徴としては、他に以下が挙げられている。
- 誰でも無料でトークンをローンチ可能
- コーディング不要で数分でトークンをローンチすることも可能
- 取引所移行後の流動性をロック・バーンする機能
- 取引手数料の50%がコミュニティに還元される
- トークンのクリエイターはDEXでの取引からも手数料を獲得できる
トークンの販売量が、一定のSOL(JustSenditモードの場合は85SOL)に達すると、SOLとそれに相当するトークン流動性がRaydiumの自動マーケットメーカー(AMM)プールに移される。
さらに、流動性を預ける代わりに受け取るLP(流動性供給)トークンはバーン(焼却)され、取引はRaydiumプールで引き続き行われる仕組みだ。
また、基本取引手数料は1%で、そのうち50%はトークン発行者とトレーダー向けのコミュニティプールへと再配分される。25%はRaydiumの独自トークン「RAY」買い戻しに充てられ、25%はプログラム手数料となる。
ミームコイン市場については、米国のトランプ大統領が10日に関税政策の90日間停止を発表したことにより反発。特に、ソラナ上のトークンFartcoin(ファートコイン)が急騰。一時、0.95ドルに到達し、3月の安値から300%以上の上昇率となった。記事執筆時現在は、0.78ドル付近で取引されている。
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