
保有ソラナは49億円相当に
ナスダック上場の米商業不動産デジタルプラットフォーム企業DeFi Development Corporation(旧称:Janover)は22日、ソラナ(SOL)の追加購入を発表した。約1,150万ドル(約16億円)で88,164 SOLを取得した格好だ。
先週16日にも15億円相当のソラナを購入している。初回の購入は4月8日であり、今回の購入で6度目だ。これにより、同社のソラナ保有数は合計251,842枚となった。
また、新たに取得したソラナを即時ステーキングする戦略を取っており、ステーキング報酬を含めた保有分ソラナの時価総額は約3,440万ドル(約49億円)となる。
ステーキングとは
特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。銀行口座に法定通貨を貯金し、一定期間後に利子を受け取る仕組みに類似しているといえる。なお、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨で行うことができる。
なお、DeFi Development Corporationの旧称は「Janover」だった。22日、暗号資産(仮想通貨)財務戦略企業になったことを反映して、社名をDeFi Development Corporationに正式に変更したことを発表した。
改称にともなって、将来的にナスダックにおけるティッカーシンボルも現行の「JNVR」から「DFDV」に変更する予定だ。
同社のジョセフ・オノラティCEOは、次のようにコメントしている。
これは当社にとって新たな章の始まりだ。
当社の使命は、透明性の高い仮想通貨独自の資本配分を公開市場にもたらすことである。今回の社名変更は、そのコミットメントを反映したものだ。
DeFi Development Corporationは、新たなウェブサイトも立ち上げた。このウェブサイトでは、ソラナの現在価格、1株当たりSOL(SPS)、ソラナの購入履歴や財務指標などを開示している。
同社は、4月4日に、バランスシート上の財務準備金の元本をソラナをはじめとする仮想通貨に割り当てる方針を正式に採用。投資家に、ソラナへの効率的な間接的投資手段を提供することを目指している。
また、ソラナのバリデーターを1つ以上運用し、ステーキングを行うことによるネットワークセキュリティへの貢献、ステーキング報酬の再投資を行うことも目標に掲げているところだ。同社の株価はこうした戦略を導入した4日から急騰している。
関連:米上場企業Janover、ソラナ保有数を30億円に倍増 株価は18倍高
DeFi Development Corporationの本業は、AI(人工知能)を活用したオンライン不動産プラットフォームの運営だ。年間100万人以上の集合住宅や商業用不動産の専門家に、データ・ソフトウェアサブスクリプションなどを提供している。
先週には、仮想通貨取引所クラーケンとの提携を発表。クラーケンが保有する一部のSOLのステーキングを、DeFi Development Corprationが運営するバリデーターが請け負う計画だ。
ソラナ財務戦略を採用する企業としては、他にカナダの投資持株会社Sol Strategies社も挙げられる。24年11月には、ソラナ投資強化のために資金調達を行った。
関連:カナダSol Strategies社、ソラナ投資強化のために資金調達実施