はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ZCash設立者「匿名仮想通貨はプライバシー保護に必要不可欠」|CoinPost独占インタビュー

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ZCashプロジェクトのCEOに独占インタビュー
CoinPost編集部は、匿名通貨ZCashプロジェクトのCEOを務めるZooko Wilcox-O’Hearn氏に独占インタビューを実施。匿名通貨の重要性や、コインハイブ事件、ライトコインの匿名技術導入など、様々な話題に関する見解を伺った。
「HTTP」「HTTPS」とは
HTTPとHTTPSの主な違いは通信内容が暗号化されているか否かという点。「HTTP」と違い「HTTPS」はSSL(Secure Socket Layer)というプロトコルを利用することで、通信内容が暗号化され、より安全に運用することを可能とする。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ZCashプロジェクトのCEOに独占インタビュー

CoinPost編集部は、匿名通貨ZCashプロジェクトのCEOを務めるZooko Wilcox-O’Hearn氏に独占インタビューを実施し、ZCashに関する疑問や匿名通貨の重要性などを伺った。

ZCashは、第2のビットコインと言われるほど、ビットコインと共通した特徴を持つ。その理由として、主に3つが挙げられる。

  • 発行上限が2100万枚(BTCと同じ)
  • 4年に1回の半減期
  • トランザクションの合意方法が同じ(PoW)

ビットコインと似たシステムを持つZCashだが、同通貨とビットコインとの一番の違いは、「ゼロ知識証明」と呼ばれる技術を利用することでもたらされる匿名性だ。

ただ、その匿名性の高さから、マネロン・テロ資金供与対策上の問題が懸念されるなど、匿名性とアダプションとはトレードオフの関係があるのではないかとの声もある。

そこで「匿名性」がなぜ重要なのかをCEOに尋ねた。同氏は以下のように述べている。

「匿名性」は、プライバシー保護あるいはセキュリティと考えることができる。

サービスを利用する際に、個人情報が管理権限を持たない者に漏れるということは、セキュリティ上、懸念されることだ。

だから、我々は「匿名性」とは呼ばず、セキュリティと呼んでいる。

そしてこれは非常に重要なことです。というのも、多くの人は今、「インターネットのセキュリティやプライバシーが十分ではない」ということを理解し始めているからだ。

日本の方々がどのように感じているかは分からないが、フェイスブックでのスキャンダルやそれと同様の事例が多く発生した影響で、米国やインドに住む多くの人々は、セキュリティやプライバシーに関して、大変懸念を抱いている。

セキュリティは、(仮想通貨業界にとって)新規参入や個人で使用する際に、非常に大切になってくる。

撮影:CoinPost

匿名通貨の利用される場面とは

また「匿名通貨は個人で使用する際や重要な機密を扱う場面などの、一部のカテゴリーで有用なのか。」との質問を投げかけた。

プライバシーやセキュリティが重要ではないときとは、どういう場面か。

EUには「GDPR (General Data Protection Regulation)」があり、コンピュータ・サービスを提供する際には、EU在住の市民の個人情報を流出させてはならないと定められている。そしてZCashは、そのGDPRの要件を満たしている。

なぜなら、ZCashは個人情報流出を防ぐことができるからだ。ZCashは、そうした個人情報に関して規定されたルールを満たすことができる。

企業などが提供するサービスで、ユーザーがZCashを利用する場合、個人情報は暗号化され他人に見られることはないが、(企業や規制当局などの)管理者はZCashのトランザクション内容を確認することが出来る。

プライバシーは、一部のアプリケーションで重要だと言ってたが、長期的な視点で見ると、その考えは間違いだと思う。

ウェブが初めて台頭したころ、ウェブは暗号化されていなかった。「HTTP」を利用すれば、不特定多数の人に情報が漏れてしまう。

そして1994年に「HTTPS」が開発されたが、その当時の人々は、その技術は一部の目的にのみ利用されるものだと考えていた。

そのため実際に米国のNSAは、当時「HTTPS」は犯罪者に不正利用されると捉えられていたので、「HTTPS」の使用規制を試みている。

しかし20年後の現在、すべての政府が「HTTPS」を利用することを求めており、インターネット利用者を犯罪集団から保護するために広く導入されている。

これと同じことが仮想通貨にも起きると思っていて、20年後には、すべての政府が仮想通貨のトランザクションを暗号化するように規定するだろうと予測している。そしてZCashは、そのように、利用者の個人情報を保護することのできる仮想通貨だ。

先月、ライトコインが匿名技術を導入したことが話題となったが、そうした匿名通貨へと移行する背景には何が考えるのだろうか。同氏の見解を求めた。

ライトコインの開発者ではないので、理由は分からないが、この業界ではプライバシーというものを非常に重要視している人は多い。

また、プライバシーやセキュリティは非中央集権化やセンサーシップ・レジスタンス(検閲耐性)にとっても重要なものだ。

そのため多くの開発者が、自身の開発するプロダクトにプライバシー保護(匿名性)の機能の追加を試みているのだと思われる。

ZCashのアップグレードについて

「saplingを導入し、zk-SNARKsのメモリ使用率が大幅に低下したのにも関わらず、遮蔽取引は以前として少ないままだが、その原因は何だろうか。」

その理由には、遮蔽取引をサポートしていないウォレットが多いことにある。2019年には、我々は、遮蔽取引に対応したウォレットを増やすことに労力を費やしていきたい。

日本でも使われる「トラストウォレット」でZCashが追加されたが、今のところ遮蔽取引には対応していない。ただ今後、遮蔽取引に対応していくと発表している。

日本について

「日本ではコインハイブ事件が話題となっている。先進的な技術を試したエンジニアが検挙される事例が相次いでいる。エンジニアとして、こうした状況を見てどのように感じるか。」

日本の規制当局は、法整備に向け前進していると思うが、新たな技術を試す際に、エンジニアの萎縮を避けるために、しっかりと規制を定める必要がある。また、徐々にではあるが、そうしたグレーゾーンは少なくなってきていると感じている。

「最後に、日本の読者に何か伝えたいことは。」

私からのメッセージとしては、仮想通貨市場は低迷しているが、技術は日進月歩の勢いで発展しているということだ。ビル・ゲイツは「私たちはいつも、今後2年で起こる変化を過大評価し、今後10年で起こる変化を過小評価してしまう。」と言っている。今から10年後には、状況は一変し、より良い環境が築き上げられるだろうと思う。

このインタビュー後、Wilcox氏は、Neutrinoで開催されたミートアップにて「Intro to Zcash Discussion」と題したピッチを行ったが、その際にもプライバシーやセキュリティの重要性を強調していた点が印象的であった。

撮影:CoinPost

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

SBI北尾社長インタビュー『仮想通貨(ビットコイン)市場の将来性とリップルの展望』
SBIグループは、仮想通貨取引所「SBIバーチャル・カレンシーズ」など、仮想通貨事業にも注力している。同グループの北尾吉孝CEOに、仮想通貨メディアCoinPostでインタビューを実施。ビットコイン市場やリップル(XRP)の展望などを伺った。
【前編】世界No.1ブロックチェーンゲーム「マイクリプトヒーローズ」開発者インタビュー|500ETHのランド4種が完売
仮想通貨ETH使用した国産ブロックチェーンゲーム「マイクリプトヒーローズ」の開発者にインタビューを実施。最大の魅力である「士農工商エコシステム」の仕組みや、ついにクラウドセールを開始した「ランド」の裏話、国内外のブロックチェーンゲームの市場拡大について伺った。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/13 月曜日
18:00
Gate最高事業責任者に聞く コンプライアンス最優先の事業拡大と日本市場の位置づけ
13年の実績を持つ暗号資産取引所GateのCBO・Kevin Lee氏がグローバルライセンス戦略やマルチアセット展開、次の10億ユーザー獲得構想を単独インタビューで語った。
16:08
ハイパーブリッジ攻撃、イーサリアムで10億DOTを不正発行 攻撃者利益約3500万円
クロスチェーンプロトコル「ハイパーブリッジ」のゲートウェイコントラクトが攻撃を受け、イーサリアム上のDOTトークン10億枚が不正発行された。
15:40
デジタル大臣政務官が登壇、政府方針文書の誤解払拭|TEAMZ WEB3/AI SUMMIT 2026
高市内閣の方針文書からWeb3の記述が消えたことをめぐる誤解を払拭。自民党は次世代AI・オンチェーン金融構想と決済イノベーション推進の2プロジェクトチームを設置し、ビジョン策定と法整備を同時並行で進める。
15:00
韓国銀行、約62万ビットコイン誤配布受け仮想通貨にサーキットブレーカー導入を提言
韓国銀行が2025年決済報告書にて、ビッサム誤送金事件を受け仮想通貨取引所へのサーキットブレーカー導入や二重確認システム整備を提言した。
14:32
Aave DAO、約40億円の助成金を正式承認 「Aave Will Win」で収益構造を刷新
DeFiレンディング最大手AaveのDAOが、Aave Labsに対し約2,500万ドルの開発助成金を拠出することが75%の賛成で可決された。新戦略「Aave Will Win」のもと、すべてのAave製品収益をDAOトレジャリーへ集約する収益モデル転換へ向けての第一弾となる。一方、主要コントリビューターの相次ぐ離脱が課題として浮上している。
14:09
韓国ゲーム大手ネクソン親会社、仮想通貨取引所事業から撤収 保有残高も15%超減
ネクソン親会社NXCがビットスタンプをロビンフッドに約318億円で売却、コービット株も全量処分を決定。仮想通貨保有残高も前年比15%超減と、仮想通貨事業を大幅に縮小。
13:24
IPO準備中のスペースX、2025年に50億ドルの赤字 買収したxAIの設備投資が主因か=報道
イーロン・マスク率いるスペースXが2025年に約50億ドルの赤字を計上したと伝えられる。評価額1兆7500億ドルのIPOへの影響も注目される。
13:00
イラン交渉決裂、石油・ビットコイン・世界市場に再びボラティリティ
イランと米国の停戦合意後も交渉が決裂し、原油・ビットコイン・株式市場に再び不透明感が広がっている。ホルムズ海峡の通航制限が続く中、各市場の動向を解説する。
11:14
セイラー氏、追加購入示唆 ビットコイン成長率次第で配当を無期限カバーと言及
ストラテジー創業者セイラー氏がSNSでBitcoin Trackerを更新し「Think Bigger」と投稿。BTC成長率次第で配当を無期限カバー可能とも言及。過去のパターン通りなら翌日に追加購入開示の見通し。
09:37
モルガン・スタンレー、ビットコインETFの次はトークン化MMFに照準=報道
モルガン・スタンレーのデジタル資産責任者が、仮想通貨分野でのさらなる事業展開を示唆。トークン化マネーマーケットファンドを次の重要な商品として挙げた。
09:27
ビットコイン急落、ホルムズ海峡リスクと原油高が重荷に|仮想NISHI
ビットコインは米イラン和平交渉決裂とホルムズ海峡封鎖報道を受け急落。原油高もマイナーの採算を圧迫するが、現物買いやオプション市場の強気姿勢など内部環境は反発余地を示す。
08:23
ビットディア、週間採掘165BTCを全売却 ゼロ保有戦略を継続
ビットディアが4月10日時点の週次データを公開。採掘した165BTCを全量売却し、ゼロ保有戦略を継続。稼働ハッシュレートは68EH/sに達している。
08:05
イラン、ホルムズ海峡の通航料にビットコイン要求か ギャラクシー研究責任者が真偽を分析
ギャラクシーのリサーチ責任者がイランのホルムズ海峡BTC通航料報道を分析。情報の矛盾点と技術的疑問を整理しつつ、オンチェーン検証を進めていることを明らかにした。
04/12 日曜日
11:30
ビットコイン地政学リスク後退で反発、和平交渉とインフレ指標が次の焦点|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTCは米・イラン停戦合意を受け1150万円台まで回復。目先はイスラマバードでの和平交渉の行方と米インフレ指標が注目材料。交渉継続+インフレ予想通りなら3月高値1200万円周辺を試す展開も。bitbankアナリスト長谷川氏が解説。
09:30
今週の主要仮想通貨材料まとめ、BTC創造者サトシの正体調査やETH財団のステーブルコイン変換計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧