はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

リップル社CEO「仮想通貨プロジェクトの過半数はいずれ消滅する」|淘汰の先にある展望を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ripple、PayPalのCEO対談
Ripple社とPayPalのCEOがフィンテックカンファレンスに登壇、現在の仮想通貨市場や、ブロックチェーン技術の発展、メガバンクの動向などに関して言及した。

Ripple、PayPalのCEO対談:仮想通貨、XRPなどに関して

Ripple社のCEOを務めるBrad Garlinghouse氏と、PayPalのCEOであるDan Schulman氏は、先日行われた「フィンテック・アイデア・フェス」(米国銀行政策機構BPI主催)に共に登壇し、現在の仮想通貨市場や、ブロックチェーン技術の発展、メガバンクの動きなどについて、様々な意見を語り合った。

発表内容

本記事ではその重要な内容を紹介する。

利用されているRipple社のプロダクト

まず、Garlinghouse氏は、ブロックチェーンのユースケースにおいて、「決済分野の実用例は確実に多く存在しており、Rippleとしても、これまで200以上の金融機関とパートナーシップを結んでいる。」と言及した。

Ripple社の送金サービスパッケージプロダクトである「RippleNet」には、XRPを利用するxRapidや、ブロックチェーン基盤の送金システムxCurrentなどがあるが、現在最も利用されているのは、xCurrentの方だとしている。

しかし、「仮想通貨の冬」にある中でもリップル社は契約数を大きく伸ばしてきたという。「仮想通貨の低迷期と呼ばれているが、Ripple社はこのQ1(2019年1月〜3月)において、毎週平均金融機関とのプロダクトの契約を3つ結んでいる。」と、Ripple社の優位性と実力を示し、その理由をRippleの戦略である「銀行のクロスボーダー送金の問題へのフォーカス」にあると語った。

JPMコインの必要性

Garlinghouse氏は、JPモルガンが発行しようとする米ドルステーブルコイン「JPMコイン」に対して、「JPモルガンのCEO Dimon氏がこれまでビットコインのことを詐欺と指摘していながらも、JPモルガンの参入は、仮想通貨業界にとっては非常に良い動きだ。業界にはより高い信頼性をもたらすことにもなるだろう。」と、認めながらも、JPMコインの存在意義自体に対しては、懸念を抱いているとした。

JPMコインの懸念点として挙げられたのは、同通貨が、JPモルガンのクライアントネットワークでしか利用できない点だ。

「例えば、WellsFargo銀や他の銀行も独自の仮想通貨を発行することになると、各自の仮想通貨にはその互換性の問題が生じてしまい、結果、クロスネットワークにおける実用性がなくなり、クロスボーダーの送金問題の解決策にはならないだろう。」とGarlinghouse氏は 指摘する。また、JPMコインは米ドルを預金に預け、トークンとして発行されるため、Garlinghouse氏は、「ならばそのまま現金の1ドルを使った方が便利ではないか」と、その必要性にも問題提起を行なった。

JPMコインは米最大手銀行JPモルガンが先日発表した、独自で開発した企業版イーサリアムブロックチェーン「Quorum」を利用したステーブルコインで、その発表は、Dimon氏がこれまで仮想通貨に対する懐疑的な態度とは真逆な動きで、仮想通貨業界のみならず、金融界でも注目している。

仮想通貨の厳冬、「XRP vs 米ドル」等

PayPalのCEOは、ブロックチェーンの現状に関して、仮想通貨はブロクッチェーン初の応用ケースである点を強調、以下のように発言した。

ブロックチェーンと言えば、人はすぐ仮想通貨のことを連想してしまうが、実際、仮想通貨はブロックチェーンのプロトコル応用においてのインセンティブである。

仮想通貨は、ブロックチェーンを導入する上での初のアプリケーションであり、なぜ仮想通貨が人気かというと、上限のある発行数と、価値の上昇といった素晴らしいインセンティブのメカニズムがあるからだ。

現在PayPalは、Coinbaseなどの大手取引所のユーザーに米ドルなどの法定通貨の入出金サービスを提供している。さらには、仮想通貨のボラティリティが安定すれば、より多くのアダプションが見られるだろう。

この発言には、PayPalが2017年からビットコインを利用するユーザーの口座サービスを停止していた中でも、仮想通貨と法定通貨間の決済に対する立場が緩和していく傾向にある点が示唆されたとの見られている。

PayPalのSchulman氏はGarlinghouse氏に対して、異なるブロクッチェーンの統合に関する可能性や今後の展望をGarlinghouse氏に質問として提起した。

現在、2000以上のブロックチェーンプロジェクトがある中、おそらく過半数以上は最終的になくなるだろう

その多くが掲げているユースケースは、不明確かあるいは証明できていないものだ。

また、多くの人は暗号資産のことを「通貨」と考えているが、実際、スターバックスなどで直接に、ビットコインやXRPが使える日が到来するまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。

自分からすれば、米ドルは通貨の機能をしっかりと果たしている。ただ、ハイパーインフレに陥っている国家においては、仮想通貨を利用し価値を保存することには需要が高い。なので、仮想通貨には価値の移動手段という基盤レベルにおける役割が最も大きい

これから20年、ビットコインや、イーサリアム、XRPが米ドルの役割に取って代わるとは思っていない。なぜなら、多くの市場が米ドルを基準としているからだ。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

米決済大手PayPal、ブロックチェーン企業に初の出資へ|iPhoneメーカーなどからも高い期待感
PayPalは初めてブロックチェーン分野で事業を展開する企業へ出資を行なった。「Cambridge社がデジタルID分野に実際ブロックチェーン技術を応用しており、PayPalのような金融機関にも適用すると目論んでいるからだ。」と、出資への高い期待感を示している。
リップル社後援の開発ラボ、仮想通貨XRP利用の新たな投げ銭アプリの試作品を発表
XRP台帳で開発を続けるXRPLラボは28日、仮想通貨XRP送金の受け入れを可能にする新たな決済アプリを開発中であることを明らかにした。同開発者団体は2月よりリップル社のVC部門「Xpring」から出資を受けている。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/17 火曜日
14:20
DePINや分散型IDが切り開くAIと仮想通貨の未来は a16zが示す11のユースケース
米大手VCのa16zが発表したAIと仮想通貨の交差点に関する最新レポートを詳しく解説した。アイデンティティ、分散型インフラ、新経済モデルなど11の具体的ユースケースから、実現可能性や今後の課題などを探る。
13:35
アーサー・ヘイズ、ステーブルコイン投機バブル警告もサークル株価上昇を予測
BitMEX創設者アーサー・ヘイズ氏がステーブルコイン投資ブームの到来とバブル崩壊を警告。サークル株価は上場2週間で公募価格の5倍に急騰し、機関投資家の売買が後押しに。
13:15
米国製「トランプモバイル」発表、トランプ一族企業が携帯電話に参入
ドナルド・トランプ氏の企業トランプ・オーガニゼーションが携帯電話事業「トランプモバイル」を開始する。手頃な価格の通信プランを用意し、米国製スマホも発売予定だ。
11:40
トランプG7早期離脱で地政学リスク拡大懸念も、ビットコインは10万ドル台で推移
トランプ米大統領がイラン情勢悪化を受けてG7サミットを切り上げ帰国し、中東の地政学リスクが高まる中、ビットコインは前日比+0.9%の106,787ドルで堅調に推移。イラン高官のホルムズ海峡封鎖警告で原油価格が5か月ぶり高値に急騰したものの、機関投資家による暗号資産ETPへの資金流入は19億ドルを記録し9週連続の流入となった。
11:00
JPモルガンが「JPMD」商標出願、新ステーブルコイン開発か?
米銀行大手JPモルガンが「JPMD」商標を出願した。内容と名称からステーブルコイン関連との推測もされている。JPモルガンは、すでにKinexysなどブロックチェーン事業に参入している。
10:30
ビットコイン現物ETFの出来高、BTC取引全体の約25%に
仮想通貨ビットコインの現物ETFの出来高は、ビットコインの現物市場におけるシェアが拡大基調にある。最新データでは24.27%で、5月29日には過去最高水準に達していた。
10:05
ビットコイン価格、「セイラー・サイクル」でさらに100倍上昇の可能性 専門家が議論
ビットコインマキシマリストであるブラッド・ミルズ氏が従来の暴騰・暴落サイクル終了を宣言し、機関投資家主導の「セイラーサイクル」で100倍上昇を予測。経済学者らは供給制約で2027年に100万ドル到達可能性を分析。
08:50
香港上場ミーム・ストラテジー、5400万円でソラナ購入
香港のミーム・ストラテジーが、仮想通貨ソラナを戦略的財政配分として購入。高速・低コスト取引とステーキング収益を評価し長期保有方針をとる。
08:20
ナスダック上場企業SRM、トロン財務戦略を発表
ナスダック上場企業SRM Entertainmentは、1億ドルを調達しトロン財務戦略を開始することを発表。トロン創設者のジャスティン・サンを顧問に迎え入れ、社名をTron Inc.に変更する。
07:55
QCP分析「イラン・イスラエル情勢悪化も機関投資家はビットコイン買い継続」
イランが湾岸諸国に米国経由でイスラエル停戦圧力を要請、核協議柔軟性も示唆。QCP分析ではビットコインが中東緊張下でも10.2万ドルから10.7万ドルに迅速に回復、機関投資家の継続的な買いが下支えと指摘。
07:20
サークル株価さらに高騰、米ステーブルコイン規制法案採決と大手企業参入期待で
USDC発行企業サークルの株価が先週金曜日に続いて史上最高値を更新継続。米上院でステーブルコイン規制法案GENIUS法の採決予定とJPモルガンやウォルマートなど大手企業の参入観測が株価押し上げ要因に。
07:00
米証券大手カンターが評価、ソラナは財務資産としてイーサリアムを上回るか
カンター証券がソラナ財政企業3社のカバレッジを開始し、イーサリアムより財務資産として有利と評価。総ロック価値でイーサリアムが上回るが開発者成長率でソラナは優勢と分析。
06:15
6月22日までに知事署名がなければ自動成立か、テキサスBTC準備金法案
テキサス州のアボット知事によるビットコイン準備金法案SB21の署名期限が今週日曜日に到来。署名しなければ自動的に法律として成立し、全米3番目のビットコイン保有州が実現。
06:02
トゥルース・ソーシャル、ビットコインとイーサリアムの混合型ETFを申請
トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ運営のTruth Socialが、仮想通貨ビットコインとイーサリアムを組み合わせたETFをSECに申請。資産の4分の3をビットコインに配分予定。
05:45
10週連続でビットコイン追加購入、今回は1520億円相当 ストラテジー社
セイラーのストラテジー社は16日夜、6月9日から6月15日の間に総額1520億円を投じて、10100 BTCを購入したことを報告した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧