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四国銀行など4社、イーサリアム互換のブロックチェーンでステーブルコインをテスト

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコイン発行をテスト

Web3インフラを開発する日本企業「G.U.Technologies」は2日、イーサリアム(ETH)と完全な互換性を持つというブロックチェーン「Japan Open Chain」を基盤にして、ステーブルコイン発行に向けた実証実験を開始したことを発表した。

Japan Open Chainは日本法に準拠したブロックチェーン。今回の実証実験には、東京きらぼしフィナンシャルグループ、みんなの銀行、四国銀行の3つの金融機関が参加する。最終的には銀行勘定系のテスト環境および本番環境とも連携させ、法的に裏付けのあるステーブルコインの発行を目指すとした。

ステーブルコインとは

価格が常に安定するように設計された仮想通貨のこと。法定通貨または仮想通貨に価値が裏付けられていたり、アルゴリズム等で価格を安定させたりする様々なステーブルコインが開発されている。

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実証実験では、G.U.Technologies開発のステーブルコインシステムを利用し、発行や送金などを実施。G.U.Technologiesは、法に準拠したステーブルコインシステムの実装を行うとともに、自治体や民間企業を巻き込んだ実証実験を通じて、企業間送金や一般生活者の利用など、ステーブルコインの普及に取り組んでいくとしている。

このステーブルコインの大きな特徴の1つは、基盤のブロックチェーンがイーサリアムと互換性があるため、メタマスクなどのイーサリアムウォレットを介して利用できること。実験では、各銀行独自のステーブルコインを発行できるかを確認していく。

日本は今年、海外発行のステーブルコインの流通を解禁するとみられている。G.U.Technologiesも今回の発表で「ステーブルコインを規制する法律である改正資金決済法が今年6月までに施行される予定」であると説明した。

関連金融庁、Web3見据え海外発行ステーブルコインの国内流通解禁へ

同社は銀行や信託銀行というステーブルコイン発行体のメリットとして、「外貨建てのステーブルコインの発行による世界からの資金流入への期待」も挙げている。実証実験後は、様々な金融機関による独自ステーブルコインの発行をサポートしていきたいと述べており、今回の実証実験についても、まだ参加者を募集しているとした。

今回のステーブルコインのユースケースには、以下の例を挙げている。

  • 全銀ネットやSWIFTに替わる国内外の個人および企業間の新しい送金・支払手段
  • NFT(非代替性トークン)などWeb3における主要決済手段
  • クレジットカードに替わるオンライン上でのあらゆる決済手段
  • ブロックチェーン上で発行されたデジタル証券の売買
  • 地域通貨としてのステーブルコインの発行

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Japan Open Chainとは

Japan Open Chainは、日本企業が運営するブロックチェーン。今回のプレスリリースでもJapan Open Chainは「パブリックブロックチェーン」であると説明しており、長期的には国内外の個人・法人問わず利用が可能になるとみられる。現在バリデータには以下の6組織が参加しており、まずは参加組織の数を21まで増やす予定だという。

  • G.U.Technologies
  • コーギア
  • 電通
  • みんなの銀行
  • ピクシブ
  • 京都芸術大学

G.U.Technologiesがステーブルコインの課題として指摘しているのが、「実際には価値が増減してしまうアルゴリズム型や、裏付け資産のない擬似的なステーブルコインが発行されていること」。また、ブロックチェーンには運営主体が不明瞭であるものや、法的な問題を抱えているものがあることも課題に挙げている。

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そこで、現在は安心して事業の基盤にできるブロックチェーンが求められていると指摘。十分な分散性と高いセキュリティや安定性を実現し、信頼できる日本企業が日本法に準拠した運営を行い、世界中のWeb3ビジネスを推進することを目的としてJapan Open Chainを開発したという。

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