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日本主権型L1チェーン、「Japan Smart Chain」開発スタート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「Japan Smart Chain」を開発

株式会社デジタルガレージ共同創業者の伊藤穰一氏と、Paidy創業者のラッセル・カマー氏は28日、共同でAltX Research株式会社を立ち上げ、日本発のイーサリアム(ETH)完全互換型レイヤー1ブロックチェーンを開発すると発表した。

このJapan Smart Chainは、暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのチェーンと互換性を持ち、日本国内の産業リーダーにより完全にバリデート(検証)されるという意味で日本主権型のレイヤー1ブロックチェーンとなる。

オンライン本人確認(eKYC)やマネロン防止(AML)プロトコルを組み込んであり、法令遵守、利用者保護、プライバシー保護を実現する見込みだ。既存のサービスと比較して大幅に低コストで提供できるという。

KYCやAMLについては、独自に開発した「MIZUHIKI(ミズヒキ)プロトコル」を使用。MIZUHIKIで一回認証すれば様々なアプリを使えるようになる見込みで、事業者やユーザーの負担を最小限にすることを目指す。

このMIZUHIKIプロトコルは、Japan Smart Chain上のプロジェクトやエンドユーザーに対して無償で提供される予定だ。

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日本の環境に特化

開発背景としては、Web3への関心が高まり、日本政府もデジタル資産に関する規制環境の整備に注力する中、企業側はブロックチェーンの採用を躊躇している現状が挙げられている。

例えば、アプリケーション間でのKYCプロセスの重複など非効率的な部分の負担も課題となっているとした。

Japan Smart Chainは、日本の法規制および消費者保護に最適化されたブロックチェーンであり、こうしたコストや効率性の問題に対応していくものだ。可能な限り外国の法規制の影響などを排除する。

ユースケースの例としては、決済ソリューション、現実資産(RWA)トークン化、自律分散型組織(DAO)のガバナンス、サプライチェーン管理や、顧客ロイヤリティなどが挙げられている。

RWAとは

「Real World Asset(現実資産)」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債権等の有価証券などが含まれる。

▶️仮想通貨用語集

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SBIインベストメントなどが出資

現在、SBIインベストメント株式会社、X&KSK Fund、Decima Fundなどが、Japan Smart Chainの投資家として参加している。SBIインベストメント株式会社の執行役員で投資部 部長の丸山紘治氏は次のようにコメントした。

Japan Smart Chainの誕生は、日本のブロックチェーンの未来における重要な転換を意味しています。国内の規制に適合し、主権性を重視することで、日本企業の大規模なブロックチェーンの採用への道を切り開くと信じています。

また、パートナー企業としてはWeb3大手アニモカブランズの日本法人Animoca Brands Japanがバリデーターとして参加。バリデーターとして参画したい企業へのサポートを提供していくことも協議している。

また、株式会社ファミマデジタルワン、株式会社ロイヤリティ マーケティング、株式会社東京ドーム、マイナウォレット、株式会社Unyte、デジタルプラットフォーマー株式会社もパートナーとして参加する。

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