はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨業界:今後5年に起こりうる10のこと(後編)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

顧客体験が最大の戦場ではない
仮想通貨は、既存のサービスを代替するよりも、全く新しいモデルのサービスを創造することになるようです。
国家は税金の徴収に手を焼く
実像のない完全に国際化された資本を持つ権利が台頭してくれば、政府はその税金の徴収を行うことが困難になります。
政府発行の仮想通貨
国家が政府基盤で発行量などのコントロールが可能な独自の通貨を発行することになるでしょう。
ビットコイン建ての債権の登場
政府が自由な利率を設定し、国際的な投資コミュニティに到達できるためビットコイン建ての債権が台頭してくるかもしれません。
国家の武器としての仮想通貨
サイバー空間内での攻撃が今後の主な戦場となってくるでしょう。

この記事は「仮想通貨業界:今後5年に起こりうる10のこと」の後編記事となっています。

前編はこちら↓

仮想通貨業界:今後5年に起こりうる10のこと(前編)
仮想通貨業界で今後5年間で起こりうることの予想記事:前編です。ビットコイン価格が,000(約448万円)もの値を付ける、板の厚い分散型取引所は実現していない等の予想がされています。
目次
  1. 顧客体験が最大の戦場ではない
  2. 国家は税金の徴収に手を焼く
  3. 政府発行の仮想通貨
  4. ビットコイン建ての債権の登場
  5. 国家の武器としての仮想通貨

6.顧客体験が最大の戦場ではない

消費者環境は、過去にあったWeb2.0からモバイル時代のプラットフォームの推移よりもさらにマクロ的に変化します。

人々が暗号化空間について深く考えるとき、多くの人々が非中央集権型システムは既存のサービスの脅威となるのではないかと考えます。

「非中央集権型の配車サービスは Uber を代替するのではないか!」

と熱狂者は考えるかもしれません。

一般的にブロックチェーン技術を理解している批評家は

「Uberのような大量の取引を処理できる速さはない」

と皮肉を言うでしょう。

よって、革新が起きるのはこのような分野ではありません。

Uberは”確立された”市場であり、デラウェアの営利組織は需要と供給の予測を大変根気強く行い、結びつけています。

完全に分散化されたプロトコルを非技術者が使いこなし、(サンフランシスコの配車需要への衝撃であった)Dreamforceのイベントのような大きな供給に的確に対応することは困難を極めるのです。

もし仮想通貨が顧客体験に大きな影響を与え、恐らく最も興味深いアプリケーションとなり得るのは、既存のサービスから仲介者を排除するのではなく、今までに可能でなかった全く新しいモデルでしょう。

初期段階での主要な影響としては、顧客視点からすると、会社のアウトソーシングインフラや金融サービスの代替、そして最終的に従業員のアウトソーシングが考えられます。

アマゾンのMechanical Turkは、細かい作業を身近にし、暗号化システムを支払いや作業承認に使用することで、人材市場を駆け上がろうとしています。

もし両者が承認しているトークンによって全てが行われるのであれば、為替の変動や地域への税金も気にする必要がなくなるのです。

7.国家は税金の徴収に手を焼く

政府は、現時点で、仮想通貨界隈に対し、学習し、観察し、待機しています。

しかし、彼らは、まだその仮想通貨エコシステムが彼ら統治に対してどれほど脅威になるのかを把握できていません。

これは詐欺まがいのICOを規制するような小さなことではなく、小さな国家が市民から税金を徴収し、自由自在の規模で現在の事業を維持できるということなのです。

仮想通貨は悪徳者に資金洗浄のために使用されたり、税金を逃れるというような類のものではありません

もし、全員が完全に国際的で、実像のない資産システムを権利として持つことができたら、税金を払うか否かではなく、どこに払うかと言う疑問が生じてきます。

なぜ、価値を提供した国よりも過剰に徴収する国に税金を支払わなければならないのでしょうか。

快適な家庭から有利な多国籍帝国を運営し、ある人の富の一部を地域通貨に替えることは比較的容易になりました。(恐らく低い税管轄では最大限に費用を抑えられるでしょう)

アップルは、EUで売れた商品の知的財産権の支払いに対して、アイルランドで$10億ほどを匿っており、税金取り立てから財産を守るためのさらなる組織の革新を期待しています。

8.政府発行の仮想通貨

(”デジタル・ゴールド”の使用用途でもある)多くの引当金が仮想通貨資産に流入していくに連れて、国家は、自身の通貨の将来性の危惧や他国の安全な引当金を模索しています。

12月に入ってからも、連邦準備制度はこれが彼らが考慮しているアプローチであると公表しました。

賢明な(小規模でもある)国家は、新規発行やコントロールを政府に委任する独自の仮想通貨を法定通貨として発行するでしょう(これは、法定通貨と同等であると予想されます)。

これはデジタル通貨の特徴を一部失ってはいますが、これは、政府に保証された法定通貨の持ちやすさ、流動性の高さを持ち合わせていることから短期的に需要は上がると考えています。

9.ビットコイン建ての債権の登場

自国の通貨よりも低い利率で、幅広い投資家に提供できるため、多くの国々がUSD建てで債権を発行しています。

仮想通貨の高騰やボラティリティを考えると懸念もありますが、政府が自由な利率を設定し、国際的な投資コミュニティに到達できるため期待が持てます。

この実用には、多くの障害があるでしょう。

過去には、借主の予想に反した法定通貨安(または、両通貨への賭け)によって引き起こされた数多くの危機がありました。

しかし、今回は、今まで以上に展望がよりグローバルで、流動性も高いことから違う状況であると考えています。

10.国家の武器としての仮想通貨

仮想通貨は、主要なインフラとなり、多くの銀行システムを代替し、政府はそれをコントロールしたいと考え始めるでしょう。

仮想通貨は武器として、以下の様に機能します。

取引を減少させ、混沌をもたらすため、マイニングアタックを行うことができ、さらに、個人の通貨の信頼性を無くしたり、崩壊させる様試みることもできます。

バックドアでマイニングインフラをコントロールしたり、バックドアを秘密裏に組み込んだ独自の通貨を発行することも可能です。

または、単純に量子コンピュータを使用すると、管理者が反応するよりも早く、送金を強制することもできるのです。

現時点で明確なのは、次なる戦場は”サイバー空間”内で、分散型技術へのコントロール、アクセスを求めて戦われることになるということです。

10 Predictions For The Next 5 Years Of Crypto

Dec 1, 2017 by Noah Jessop

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
22:21
ステーブルコイン「$U」がBNBチェーンとイーサリアムで始動
ユナイテッド・ステーブルズが新ステーブルコイン「U」をBNBチェーンとイーサリアムでローンチ。USDC、USDT、USD1で1対1裏付け。PancakeSwap等の主要DeFiプロトコルと初日から統合、AI経済向けにEIP-3009とx402をサポート予定。
18:27
ユニスワップ、1億UNI焼却提案の最終投票開始へ 流通量の16%
分散型取引所ユニスワップが1億UNI焼却を含む「ユニフィケーション提案」の最終投票を12月19日に開始。可決されれば手数料スイッチが起動し、UNIトークンは収益を生む資産へと転換する。
17:22
YO Labs、トークン化ゴールド「yoGOLD」の事前預入を受付開始
YO Labsがトークン化ゴールド(XAUt)で利回りを獲得できるイールドボールト「yoGOLD」を発表。金を預けて利回りを得られる。現在、事前預入を受付中。
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧