はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン続落も、ハッシュレート1.3億TH/sまで大幅上昇|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

コロナショックに伴う株式市場の暴落で、「追証回避や現物買いの資金捻出で、仮想通貨を含むリスク資産全般が投げ売られている」との懸念が強まっている。東京株式市場は先週、値下がり幅が2,000円を超えたほか、2月27日のニューヨーク市場も1,190ドルと過去最大の下げ幅に。国際金融の中心地が大きく揺れたこともあり、世界的な株安連鎖を招いた。

背景には、欧米圏での感染拡大や、中国市場と関係値の深いアップルなど主力銘柄の業績悪化が明確になったことが挙げられる。中国景況感を示す同国内における製造業の購買担当者景気指数(PMI)は2月、リーマン・ショック時を下回る過去最悪の35.7を記録した。

連邦準備制度理事会(FRB)は新型コロナウイルスの影響への対策として、3月にも利下げを行う可能性を示唆している。The Blockの調査は、FRBによる過去3回の利下げにおけるビットコイン(BTC)のパフォーマンスから、ビットコインが安全資産ではないことを示している。

2019年、FRBは3回の利下げを行い、現在は年1.75%となっている。The Blockの調査では3回の利下げ時にビットコインの価格に目立った上昇は見られず、むしろ利下げ後1週間、1ヶ月および3ヶ月のリターンの中央値はそれぞれ-5.0%、-20.9%、-11.0%となっていた。

マクロの変動期にFRBが介入して金利を下げることは一般的に、リスク資産と金のようなインフレを起こさない資産にとってプラスの影響を与え、ビットコインも含まれると見なされることが多い。

関連ドイツ銀行幹部「米国の利下げはビットコイン(BTC)市場にとってポジティブ要因」

FRBによる利下げでビットコイン反発を予想するアナリストもいるが、The Blockの調査では、利下げ局面とビットコインの値動きは相関は認められない。

ビットコイン(BTC)価格推移

コロナショックに伴う金融・経済の混乱を背景に、2月中旬より調整局面入りしていたビットコイン(BTC)価格の大幅下落を後押したしたとの見方も強い。

bitFlyerにおけるbitFlyer LightningのSFD発動も重なり出来高減少したことも、相場の重しとなったものと考えられる。

年初から約4,000ドル上昇したビットコイン(BTC)は、高値10,500ドルから半値戻しの8,400ドルまで下げたものの、直近節目では揉み合う展開が増加するなど、売り方の利確水準にあることを示唆している。

オシレーター系指標では、4hRSI、及びMACDでダイバージェンス(逆行現象)が確認されるなど”トレンド”の弱まりを示すほか、8200-8400ドル付近の下値支持線も意識されやすい。

一方、株式市場の先行き不透明感は当面続くものと思われるほか、BTCは週足で大陰線を付けており、強い下げ圧力も垣間見えることから、さらなる続落にも注意が必要だ。

海外アナリストのJosh Ragerは、ビットコイン(BTC)価格の潜在的なボトムに言及。

可視範囲出来高を用いた上、CME BTCチャートにおける直近相場の「Point of control(最も出来高合計値の大きい価格帯)」は8,160ドルにあると言及。昨年はボリュームエリアの6,400ドル前後で反転上昇した。週足が8,160ドルを超えずに、7,800ドルまで下落しないよう注視すべきとした。

ハッシュレート(採掘速度)動向

ハッシュレート(採掘速度)は、ビットコイン(BTC)などPoW通貨をマイニングをする際の「秒間計算力」を示すものであるが、今回新型コロナウイルス感染拡大の影響で中国拠点の一部マイナーの活動が一時停滞してたことも、市場不安のトリガーとなったことが指摘されている。

マイニングにおけるハッシュレート推移は、ビットコインネットワークの採掘状況や、関連企業の動向を知る貴重なデータとして、ビットコイン価格と比例した推移を見せてきた。2018年9月には、市場急落とともに中小マイナーの撤退が影響し大きく下落、相場と相互作用する形で、BTC相場の下落要因に挙がっていた。

先日のビットコイン(BTC)高騰時には、ハッシュレート最高値更新の影響で隔週で実施される「難易度調整」も増加傾向にあったが、先月25日の難易度調整では、約2ヶ月ぶりマイナスへ転じていた。

出典:Difficulty – BTC.com

ところが、3月1日のハッシュレートは再び急上昇、1.3億TH/sに達したことが確認された。半減期相場に向けて、依然として大口マイナーは強気であることのシグナルと言える。

出典:blockchain.com

先月中旬には、中国の大手マイニングマシン製造企業MicroBTが、マイニングマシンの生産を再開したことがわかった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、1月より一時的に停止していた生産・出荷業務を再開する。

新型コロナウイルスによる実体経済への影響は、中国市場が主要マーケットになる仮想通貨マイニングへの多大な影響が懸念されていたポイントだ。

ハッシュレートでみても、価格が上昇し、半減期需要がある現在のタイミングで、上値を重くするなど、データからも実影響が懸念されていた。

先日のハッシュレート低下要因としては、マイニングの稼働を強制的に止められた事例などが指摘されていた。大手マイニング業者BTC.topの江卓尔CEOは、「中国政府がコロナウイルス防止対策を取るため、マイニングファームの業務を警察側に強制的に停止された」ことなどを報告している。

CoinPostの関連記事

「半減期と仮想通貨ビットコインの高騰」なぜ一緒に語られる? ストック・フロー比率から算出する理論価格を用いて解説
ビットコインは2020年5月に半減期を控える。歴史的には半減期経過後、BTC価格が大幅な上昇を記録しているが、その要因となる「ストック・フロー比率(S2F)」を用いて、その関係性を解説する。
米国株の記録的な下落も「押し目買いは危険」 ゴールドマンとシティが警告 仮想通貨投資家の動向は
新型肺炎(コロナウイルス)感染拡大を警戒した売りによって、今週のダウ平均株価の下落率は12%を超え、2008年のリーマンショック直後以来の大幅な下落を記録。ゴールドマンやシティは顧客向けレポートで現時点での押し目買いに警鐘を鳴らしている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/15 火曜日
17:27
スタンダードチャータード、ビットコイン・イーサリアム現物取引を開始
英国系大手銀行スタンダードチャータードが7月15日、機関投資家向けビットコイン・イーサリアム現物取引サービスを開始。世界初のG-SIBsによる暗号資産現物取引として注目。FCA登録済みで安全な取引環境を提供する。
13:50
米議会で「仮想通貨週間」開始、GENIUS法案など3つの主要法案を集中審議
米議会で仮想通貨週間が始まり、GENIUS法案、CLARITY法案、反CBDC監視国家法案の3つの主要法案が審議される。ステーブルコイン規制や仮想通貨の監督体制確立に向けた重要な1週間となると期待されており、業界も支援に力を入れている。
13:25
古参ビットコイン大口保有者、3000億円相当売却開始か=オンチェーンデータ
2011年のソロマイナーとみられる8万BTC保有の大口投資家が、ギャラクシー・デジタル経由で約3000億円相当のビットコイン売却を開始。バイビットとバイナンスにも直接入金。ビットコインが3%急落。
12:11
ビットコイン12万ドルを超えて上昇一服、永久先物・現物価格差が示す市場心理は?
仮想通貨ビットコインが12万ドルを突破後に上昇が一服する中、バイナンスの永久先物・現物価格差分析から市場心理を読み解く。現在は現物価格が先物価格を上回るマイナス圏で推移しており、デリバティブ市場での過度な投機熱狂は限定的。過去データでは同指標のプラス転換時に大幅上昇を記録しており、本格的な強気相場熱狂段階への転換点として注目される。
12:00
新潟県三条市、官民共同NFTの発行で関係人口創出へ
新潟県三条市が官民共同NFT発行プロジェクトを推進。民間発行の「匠の守護者」NFTにデジタル市民証機能を付与し、デジタル市長選も計画。3年間で2,000人の関係人口創出を目指す。
11:40
ナスダック上場企業Sonnet、ハイパーリキッド(HYPE)財務戦略で新会社設立へ
米ナスダック上場バイオテクノロジー企業Sonnetが仮想通貨ハイパーリキッド(HYPE)財務戦略で新企業Hyperliquid Strategiesを設立する。企業価値は1,310億円と推定される。
11:20
強気相場とリスクが交錯、ビットコイン12万ドル到達後の市場展望=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインが12万ドルを突破したが、クリプトクアントとグラスノードの分析によると市場はまだ強気相場の準備段階。デリバティブと現物の価格差が縮小傾向を示す。
10:25
「イーサリアムは1万ドル到達の可能性」投資会社創設者
EMJ Capitalの創設者Eric Jackson氏は、仮想通貨イーサリアムの価格は1万ドルに到達すると分析。その根拠を説明し、強気ケースの価格予想も投稿した。
09:35
仮想通貨カストディへの規制緩和、FRB・FDIC・OCCが対応指針を明確化
米連邦準備制度理事会、預金保険公社、通貨監督庁が銀行がビットコインなど仮想通貨を保管することについて共同声明を発表した。暗号鍵管理やリスク評価など要件を明確化している。
09:05
バーンスタインのビットコイン価格予測 2026年に20万ドル、長期的強気相場を想定
米投資銀行バーンスタインが仮想通貨ビットコイン20万ドル予測を維持し、機関投資家主導の長引く強気相場を予想。規制整備とETF拡大で仮想通貨市場が本格成長期入りと分析。
08:45
ビットコイン12万ドル突破、米規制緩和を追い風に更なる上昇を伺う|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは急騰を続けており、7月14日には史上最高値を更新する12万ドルを突破した。背景には、米国下院による「仮想通貨週間」の開始に先立ち、米金融当局が銀行による仮想通貨保有を容認する規制緩和を発表したことがある。
07:45
グレースケール、IPO申請を米SECに提出
仮想通貨資産運用大手グレースケールが米証券取引委員会にIPO申請を秘密裏に提出。株式数や価格帯は未定、市場環境次第で上場時期が変動する可能性。
07:25
ビットコイン、時価総額で一時アマゾン抜く
仮想通貨ビットコインの時価総額が一時アマゾンを抜き、金融資産の5位になったことが注目を集めている。ビットコインの価格は最近、史上最高値を更新して上昇基調にある。
06:50
コインベース株価、史上最高値更新で時価総額1000億ドル突破
米最大仮想通貨取引所コインベースの株価が月曜日に史上最高値を更新し、時価総額が初めて1000億ドルを突破。過去1カ月で50%上昇し、ビットコインのATH更新や米規制環境改善が追い風に。
06:25
バンガード、ETF運用でストラテジー最大株主に
仮想通貨を「未成熟な資産クラス」と批判する米資産運用大手バンガードが、ビットコイン投資企業ストラテジーの最大株主に。パッシブ運用戦略で2,000万株、93億ドルに相当。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧