関心高まる「NFT」の未来像、乗り越えるべきハードルとは|TBCC2020

NFTについて議論

「Tokyo Blockchain Contents Conference 2020」が開催され、国内外で関心高まるNFT(ノンファンジブルトークン)をメインテーマにさまざまな議論が交わされた。

基調講演に続く、「国内のブロックチェーンパブリッシャーが考える今、未来のブロックチェーンゲーム」セッションでは、ブロックチェーンゲームの開発側や、取引所の関係者からも登壇があった。

セッションでは、コインチェックの天羽 健介氏、SEVENTAGE代表の丸山 将旭氏、double jump.tokyoの満足 亮CTO、Crypto Gamesの小澤 孝太氏が登壇し、オンラインでセッションが行われた。

クリプトゲームズはクリプトスペルズ、double jump.tokyoはマイクリなど、SEVENTAGEは格闘BCゲームのCHOJOといったブロックチェーンゲームをそれぞれ開発している。国内大手仮想通貨取引所コインチェックは取引所として、NFTのマーケットプレイスを今年度内にも提供することを発表している。

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セッションでまず話題となったのは、NFTの現状についてだが、これに関しては各社がビジネスモデルを模索している段階という認識が同意を集めた。クリプトゲームズの小澤氏は制度面でも整備されており日本市場は大きく、そのほかにも日本はIP(知的財産権)が強いと語る。

例えばアナログカードゲームでは一位がマジック・ザ・ギャザリングだが、2位と3位がポケモンと遊戯王で日本だったりしている。強いIPやゲーム会社が大きく、手を組めば世界市場を攻めていくということがあり得ると思っています。

ダブルジャンプトーキョーの満足氏も、違うユーザー層にどうリーチするかはこの1年取り組んできたことでもあるとし、最近ではその答えの一つがDeFiにあるという。

イーサリアムでやる以上、そこ(DeFi)は避けられないと思っていて、最近だと独自ガバナンストークン「マイクリコイン」などにチャレンジしようとしている。

マイクリコインはdouble jump.tokyoが22日に発表したばかりのガバナンストークン「MCH Coin」となる。このコインは、ゲームの運用に関する投票券として使え、マイクリプトヒーローズを「ユーザー主体の運営」を実現させる手段と説明されている。

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NFTが盛り上がるために、3つのハードル

セッションの中でNFTの未来を考える上でハードルあるいはターニングポイントとなるものとして、全体を通して出たのが、法規制、NFT入手までのハードル、そして如何に強いIPが参入するのかの3点だ。

まず法規制に関して、小澤氏らから出たのはやはり、NFTが暗号資産に該当してしまうというのは一番のリスクになる、ということだ。コインチェックの天羽氏も、投機性が高まりすぎた場合には、消費者保護の観点から介入せざるを得ない状況になってくるとの見解を示した。

また、NFT購入のハードルについては、現状では、暗号通貨取引所に口座を開設し、イーサリアムを購入、ウォレットに移してイーサリアムでNFTを購入という、何段階ものプロセスを経るのが一般的な流れになっているが、これはある程度の知識を必要とし、新規参入の障壁となっている。

これに対しては、天羽氏がコインチェックのNFTマーケットプレイスで、既存の暗号資産と同じように(簡単に)買えるようになるとした。

(NFTマーケットプレイス等を通して)あまり難しいことを考えずにNFTなどを買って、ゲームをする体験を提供できるのではないか。

さらに、NFTが盛り上がるには、日本企業も多く持つ強力なIPが参入してくれるかが一つの分かれ目になるという話が出た。

冒頭でも出たような日本の大手企業のもつIPは一般的な認知度が高く、NFTの普及を大きく進める可能性がある。事業をやるうえでのNFTのリスク等について、天羽氏は以下のように語った。

例えば大手のIP事業者さんが思ったよりも入ってこない、NFTが暗号資産になったとき、コンテンツ供給側のゲーム事業者が立ち行かなくなる、結果として売るものが無くなるといったパターン。

最後のコメントで小澤氏はこう語っている。

日本は本当に事業者間の協力体制があって、ジャパンオールで勝っていくという姿勢が、世界的に見ても強くある。そこが一番強みなのかなと思っている。

参考:TBCC2020


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