はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イタリア、デジタルユーロの実証実験開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2つの方向でデジタルユーロを検討

イタリア銀行協会(ABI)がユーロ圏の中銀発行デジタル通貨である「デジタルユーロ」の実験を開始した。

ABIは700以上のイタリアの銀行機関から成り、今回のデジタルユーロ実験は、希望するすべての銀行が参加できるものとなる。

実証実験の目的には、「イタリアで事業を行う銀行が将来のシナリオに備えやすくすること」や「分散型元帳テクノロジー(DLT)ブロックチェーンに基づくデジタルユーロの技術的実現可能性を実証すること」などが挙げられた。

実験プロジェクトは2つの分野で行われる。1つ目は、インフラストラクチャと流通のモデルについて、技術的な実現可能性を分析すること。2つ目は、デジタルユーロをすでに存在している電子決済と区別できるユースケースを試すことだ。

1つ目の分野については、すでにイタリアに100のアクティブノードを持つブロックチェーン・インフラストラクチャを活用しているとした。

イタリアでは「Project Spunta」という、銀行間決済におけるミスマッチの解消を目的にしたプロジェクトが実施されており、R3社のCordaブロックチェーンを利用して銀行間で取引を自動照合することが行われている。

この「Project Spunta」を開発したNTTデータ(イタリア子会社)や、コンサルティング企業PwC、テクノロジー企業Replyも今回のデジタルユーロ実験の参加メンバーだ。

関連:R3社ブロックチェーンCorda、イタリア全銀行で大規模導入

デジタルユーロの本格立ち上げ検討は2021年

ABIはデジタルユーロ発行を検討することの戦略的理由として、「ヨーロッパ経済のデジタル化をサポートすること」や「民間のデジタル通貨、あるいは他国の中央銀行によって発行されたデジタル通貨が広範に普及した場合、効果的に対抗できるようにすること」を挙げた。

どちらも、欧州中央銀行(ECB)が提唱しているもので、「民間のデジタル通貨」は主にFacebook主導のステーブルコイン計画、「他国のデジタル通貨」は中国が進めるデジタル人民元計画を念頭に置いたものとみられる。

12月にECBの責任者が発言したところによれば、デジタルユーロのプロジェクトを本格立ち上げするかどうかは、2021年半ばに検討する予定だという。ただ国際的にCBDCが使われる場合、資本フローを管理することが難しくなるなど検討すべき課題もあり、プロジェクトを立ち上げても、すぐに発行を決定する訳ではないとしている。

関連:デジタルユーロ、2021年中に方針決定

フランスではテゾスのブロックチェーンを実験に導入

デジタルユーロの実験はフランスでも行われている。2020年5月にも4000万ユーロ分のカバードボンド(裏付けとなる資産がある債券)をセキュリティトークンとしてブロックチェーン上で発行、債券の決済をデジタルユーロで行なった。

また、7月にフランスの中央銀行は、ソシエテ・ジェネラルを実験に携わる事業者の一つとして選定。ソシエテ・ジェネラルは、実験に活用するブロックチェーンに「テゾス」のチェーンを選択した。有価証券におけるデジタル決済と受渡しを、デジタルユーロで行う方法などを探るという。

デジタルユーロを発行する場合、どのブロックチェーンを採用するかについても現在EU各国で手探りしている状況が窺える。

関連:フランスのデジタルユーロ実験、テゾス(XTZ)ブロックチェーンも参画へ
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
07:40
ネイバーとアップビット親会社ドゥナム、AIとブロックチェーン融合で1兆円投資へ
ネイバーとアップビット運営のドゥナムが、AIとブロックチェーンを組み合わせた次世代金融インフラ構築に向け、今後5年間で1兆円超を投資する計画を発表した。韓国ウォン連動型ステーブルコイン発行も視野に入れている。
07:10
イーサリアム、ブロックのガスリミットを6000万ユニットに引き上げ
仮想通貨イーサリアムは、ブロックのガスリミットが6000万ユニットに引き上げられた。これにより、フサカアップグレードの前にトランザクション処理能力が向上した。
06:35
アップビットのハッキング後に一部のソラナ系銘柄で大幅なキムチプレミアム発生、Orcaは50%超の価格乖離
韓国のアップビットで27日にハッキングが発生し入出金が停止された後、ソラナ系トークンで大幅な価格乖離が発生した。オルカは国際価格と比較して51%のプレミアムを記録し、Meteoraも40%のプラス乖離を示している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧