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米ケンタッキー州、仮想通貨マイニング事業者に優遇措置を提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

クリーンエネルギーを使う事業を優遇する法案

米ケンタッキー州上院で、商業的な暗号資産(仮想通貨)マイニングに関する法案が提出された。マイニング業者がクリーンエネルギーを使用した場合、制度的な恩恵を得られるようにするものだ。

この法案は、ケンタッキー州が「エネルギー自給法」に基づいて企業に提供する優遇措置の対象にマイニング企業を加えている。

2007年に成立した「エネルギー自給法」は、公害の原因とならないクリーンエネルギーで稼働する建物や事業を有する企業に、税制上の優遇措置を与える法律だ。

今回、州のBrandon Smith上院議員が提出した「商業的仮想通貨マイニングに関する法案」は、マイニング活動を行う「最低資本投資額が100万ドル(約1億円)の施設」も優遇措置の対象となるようにする。

どの銘柄の仮想通貨をマイニングする施設かについては、特に指定していない。法案が承認された場合、2021年7月1日に発効することになる。

ケンタッキー州の議員は先月にも、仮想通貨マイニング事業者に優遇措置を与える法案を提出。Steven Rudy議員とChris Freeland議員によるもので、「マイニングに使用される有形資産や電力」に対して「消費税や物品税を免除」するという内容を盛り込んだ。

関連:「米国に仮想通貨マイナーを」 招致目的で免税措置、米ケンタッキー州議員が法案提出

税制優遇を疑問視する声も

Brandon Smith議員によると、ケンタッキー州では石炭会社などの事業が閉鎖されたために電力が余っており、州の電力会社は、電気料金を引き上げるか、電気を使用してくれる他の事業を見つけるかという選択を迫られているという。

一方で、一部の仮想通貨マイニング企業がケンタッキー州のように安い電力が使用できる場所を探しているため、余剰電力を消費する事業体に当てはまる格好だ。

しかし、税制面での優遇措置が本当に必要なのかを疑問視する声も挙がっている。ケンタッキー州経済政策センターのPam Thomas氏は、仮想通貨マイニング企業が、製造業に代わってケンタッキー州で雇用を生み出せるかは疑わしいと指摘。

マイニング事業は多くのエネルギーを使用するが、雇用する人数は非常に少ないため、インセンティブを提供することが理にかなっているとはいえないという。

再生可能エネルギーの使用率上昇

仮想通貨マイニングが大量に電力を消費するという指摘は度々なされる。一方で、近年その電力源の内、再生可能エネルギーの割合が増えていることにも注目したい。

ケンブリッジ大学オルタナティブ金融センターが2020年に発表したレポートによると、プルーフオブワーク(PoW)の仮想通貨に使用される総エネルギーの約40%近くが再生可能エネルギー源からのものだった。

また、すべてのマイニング業者の76%が、エネルギーミックスの一部として再生可能エネルギーを使用していた。

この割合は2018年に発表されたレポートの数字から10%以上増加しており、水力発電も仮想通貨マイニング業者にとって一般的なエネルギー源の1つとなっている。

社会で持続可能性についての意識が高まるにつれ、今後仮想通貨マイニングでもさらに、再生可能エネルギーの利用率が上昇することが期待される。

関連:露電力会社大手、ビットコインマイニング事業に参入──再生可能エネルギーを活用

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