ビットコインの投機性について、イエレン財務長官に同意
富裕税に関するテーマで米CNBCの番組に出演した民主党のElizabeth Warren上院議員が、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)について意見を求められ、「投機的である」と回答した。
"It's speculative in nature and going to end badly. I don't think @JanetYellen left a lot of room for ambiguity there," says @ewarren on #btc. pic.twitter.com/XZGEhYxnyn
— Squawk Box (@SquawkCNBC) March 2, 2021
この発言は、Janet Yellen財務長官による発言を支持する形で行われた。
財務長官は2月、CNBCに対して次のように語った。
(ビットコインは)投機的な資産であり、その価格が非常に不安定になる可能性があることを認識すべきだと思う。投資家が損失を被る可能性について心配している。
また財務長官は、ビットコインが違法な金融行為に使われることに懸念を示し「非常に非効率的な取引実行方法」だとも述べている。取引処理に消費される電力の量が膨大であることに言及した形だ。
キャスターはこうした発言を背景として、ビットコインについてどう思うかとWarren議員に質問。
議員は、財務長官に同意し「本質的に投機性が高く、リスクがある」とコメントした。
富裕税とビットコイン
この質問は、Warren議員らが提案した「富裕税」について語る文脈で挙がったものだ。同法案は、5,000万ドル(約53億円)以上の資産を持つ世帯に富裕税を課す。
富裕層に、5,000万ドルを超える分について年間2%、10億ドル(約1,070億円)を超える分について年間3%を課すとしている。
Warren議員は、コロナ禍が米国の不平等を悪化させており、米国政府の歳入を増やすためにも富裕税の必要性が高まっていると議論。同議員によると、富裕税が導入されれば、今後10年間で3.75兆ドル(約401兆円)を得られる見込みだという。
キャスターはビットコインのボラティリティを挙げ、仮想通貨や株式により、ある年に多額の利益を得ても、翌年にはどうなるか分からないと話した。その場合、富裕税の課税に問題が出てくる可能性を暗に示唆した格好だ。
これに対してWarren議員は、富裕税は5,000万ドルを超える資産にしか課されないと強調、またパンデミック以降、米国の富裕層は富を増やしていると主張した。
しかし新たな富裕税は、Janet Yellen財務長官も「実施するにあたって難しい問題を抱えている」と述べたように、様々な批判に直面している。現在のところ、上院で承認される可能性は低いとみられているようだ。
イエレン財務長官の発言
仮想通貨についてYellen財務長官は、以前にも犯罪利用の対策を行うべきと発言。上院公聴会宛の文書では「違法活動を抑制しながら、合法的利用を推進する方法を考えなくてはいけない」と述べている。
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一方でYellen氏は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)については「より速く、より安全で、より安価な決済をもたらす可能性があり、重要な目標だと思う」とコメントした。