Brave・bitFlyerの連携サービス
プライバシー保護を重視したブラウザBraveは31日、Braveクリエイター向けに、国内暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyerとの連携サービスを追加すると発表した。これにより、Braveのクリエイターがユーザーからベーシックアテンショントークン(BAT)のチップを受け取り、出金・交換ができるようになる。
新しい報酬システムへ移行
2月に発表された、Brave Rewards(広告を閲覧することで、ユーザーにBATが付与されるシステム)の改定に伴い、クリエイターの出金方法としてPayPalが利用できなくなる。その代わりとして、BraveはbitFlyerと連携し、クリエイターがBATを受け取れるようにしたと説明。
bitFlyerのアカウントがあれば、Brave Ads(プライバシー保護を重視した分散型広告プラットフォーム)から受け取ったBATを、bitFlyerで提供されている他の仮想通貨と交換したり、自分のイーサリアム(ETH)アドレスに引き出したりすることができるという。
「Braveクリエイター」とは、Brave上でチップを受け取る手続きをしたWebサイトやYouTubeチャンネルなどを指す。Braveでは、広告をブロックする機能が備わっているが、Webサイトなどは広告収入を得る代わりとしてユーザーからBATによるチップを受け取ることができる。
国内初の事例
20年7月、bitFlyerは、Braveを提供するBrave Software, Inc.の子会社で、ブロックチェーン関連業務を行うBrave Software International SEZCと、Brave ブラウザ内で使用できる仮想通貨ウォレットを共同開発することを発表していた。bitFlyerはBraveブラウザの暗号資産ウォレット領域における日本初のパートナーとなっている。
bitFlyer代表の三根公博氏は、「日本初のパートナーシップを締結できたことを、嬉しく思います」とし、次のようなコメントを残していた。
bitFlyerの強みである高度なセキュリティを活かし、Braveブラウザユーザーに安心して暗号資産をご利用いただける環境を提供します。Braveブラウザは、ブラウジングという極めて日常的な行為の中で暗号資産を入手したり使えたりする機会が持てることで、投資対象としてだけではない暗号資産の新たな可能性を示すモデルケースになると考えています。
また、Brave Software Asia代表の嶋瀬宏氏は次のようにコメントしていた。
Brave ブラウザでは、これまでのエコシステムで犠牲となっていた消費者のプライバシー、インターネット速度、通信費を守りつつ、消費者のアテンションに対して、適切な報酬が支払われ、お気に入りのクリエイターや組織を支援できるような世界を作ることに尽力しています。
bitFlyerは20年4月からBATの取り扱いを開始しているが、それから1年という短い期間で提携の発表とサービスローンチに至った格好だ。三根氏の言うように、この新たなユースケースの誕生により仮想通貨の新たな可能性が拓かれたと言えるかもしれない。
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