ビットコインの追加購入にも利用
米ナスダック上場企業のマイクロストラテジーは、最大10億ドル相当(約1,100億円)の株式を発行し、これから1回もしくは複数回に分けて販売することが分かった。
14日付で米証券取引委員会(SEC)に対し、有価証券を登録するための目論見書「FORM S-3」を提出。その中に、株式の販売で得た資金は企業として一般的な目的で利用すると記載しているが、その目的にはビットコイン(BTC)購入を含むと明記している。なお、どの目的にどのぐらいの資金を利用するかは、決定していないとした。
MicroStrategy Launches “At the Market” Securities Offering for Flexibility to Sell Up to $1 billion of its Class A Common Stock Over Time $MSTRhttps://t.co/qouK8pFmBF
— Michael Saylor (@michael_saylor) June 14, 2021
マイクロストラテジーは企業として、いち早くビットコイン購入を開始した上場企業。これまで何回かに分けて追加購入を続けており、現時点で明らかになっている保有量は92,079BTC(現レートで4,100億円相当)だ。同社のMichael Saylor最高経営責任者(CEO)は、ビットコインを強く支持しており、米テスラ社のイーロン・マスクCEOにビットコイン購入を勧めた人物としても知られている。
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ビットコインについて強気な姿勢を維持しているマイクロストラテジーだが、ビットコインを初めとする暗号資産(仮想通貨)を企業の資産として保有することにはリスクもある。今年3月には、ビットコインを大量に購入し続ける姿勢も嫌気され、同社の株価はピーク時から50%超下落した。
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今回の目論見書では、「我々のビットコイン投資戦略には、様々なリスクが伴う」とあらかじめことわっている。「ビットコインは価格変動が大きく、規制の先行きが不透明であることや技術に伴うリスクもあり、今回発行する株式の市場価格にも、大きな影響を与える可能性がある」と記載した。
私募の完了も発表
マイクロストラテジーは14日、ビットコインを追加購入するために行なった優先債(シニア債)の私募が完了したことを発表した。
今回の私募で調達した資金は5億ドル(約550億円)。そのうち、手数料などを差し引いたおよそ4.9億ドル(約537億円)を、ビットコインの追加購入に利用するという。
優先債の発行でビットコインを購入する資金を調達することは、7日に明らかになっていた。その際は、4億ドル(約440億円)相当の資金調達を行うとしていたが、最終的に5億ドル分の私募を行なった模様だ。