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ビットコイン相場好転の背景に3つのデータ傾向 CoinPost週次データレポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

7月の仮想通貨動向

7月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。7月21日には3万ドルを割り込んだビットコイン(BTC)は、その後反発すると順調に回復の兆しを見せ、27日には約1ヶ月ぶりに4万ドル(440万円)台を復帰した。投資家のセンチメント(心理状況)を表す「Fear & Greed Index」は28日、下落トレンド転落後では初の「ニュートラル」まで上昇している。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)は6月中旬以来となる2,500ドル(27万円)台まで上昇。大型アップグレード「ロンドン」を目前に、ビットコインに先行して買われた。

出典:CoinMarketCap

関連:イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」 実施時期が正式決定

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(1日時点:ステーブルコイン除く)

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

CMEのビットコイン先物

シカゴ・マーカンタイル取引所のビットコイン先物の取引量と未決済建玉(OI)は引き続き減少した。

回復の兆し見せた7月

今年5月中旬以降は、2021年以降初の下落トレンドが長期化。7月の仮想通貨取引所の出来高は6月に続き続落。SNS上の投資家センチメント(心理)も総悲観ムードが漂っていた。

https://twitter.com/santimentfeed/status/1416147807228940291?s=20

取引量の減少に対して、ネガティブに見る向きが強まっていたと言える。

センチメント分析とは

AI(人工知能)などの機械学習モデルを利用し、ツイッター上のデータから文字情報を「ポジティブ」と「ネガティブ」に分類し点数化。これまでの傾向によれば、価格上昇に伴い楽観系ツイートが増加し、下落に伴い悲観的な投稿が増加する傾向があるという。

▶️仮想通貨用語集

ただ、25日にはSNS上のビットコインに対する投資家の感情が6週間ぶりにプラスに転じた。27日にはイーサリアムのセンチメントも5月中旬以来、初のプラスが確認された。

BTCマイナー(採掘業者)の月間収益は、6月の8億3,909万ドル(920億円)から9億7,183万ドル(1065億円)へと増加。また、7月末の難易度調整では5月中旬以来のプラスに。

出典:BTC.com

関連:7月のビットコイン採掘収益、約1000億円に 難易度も2ヶ月ぶりプラス調整

最近のデータ・トレンド

相場好転の背景として、今週に入り3つのデータ傾向が挙げられる。

  • 取引所の供給量低下
  • 8日連続の買い優勢
  • ホルダーの買い集め継続

取引所のBTC供給量低下

7月以降も継続してオンチェーン・アナリストが指摘する傾向の一つが、取引所にデポジット(預け入れ)されているビットコインやイーサリアムなどの供給量が挙げられる。

取引所からカストディサービスや個人ウォレットへと仮想通貨を移動することは、投資家が中・長期保有を前提にしていることを示し、短期的な売り圧低下を示唆するため、ポジティブに捉えられる。

仮想通貨教育プラットフォームのYellow Blockは取引所に預け入れされているビットコインの供給量が過去2年間で最も低い水準に到達したと報告している。

関連:ビットコインの循環率6年ぶり低水準、イーサリアムは取引所からウォレットへの出金傾向強まる

8日連続で買い

著名オンチェーン・アナリストのWilly Woo氏は1日、「8日連続で大小問わず、BTC保有者の買いが続いている」と指摘。過去10年間でこのような傾向が観測されたことはなかったと言及した。

同オンチェーン・アナリストのWill Clemente氏も「(過去には)今ほどビットコインの買い集め傾向が強かった時期はない」と分析した。

両氏はいずれも直近数週間、ビットコインの買い集め(貯蓄:Accumulation)フェーズが進行しているとして、5月の急落が下落相場の始まりであるとする悲観シナリオを否定。強気サインを示すファンダメンタルズ(≒オンチェーン・データ)と現物価格が乖離していると7月から言及していた。

関連:Willy Woo氏、オンチェーンデータとビットコイン価格の乖離を指摘

買い集め継続

著名投資家のAlex Moskovski氏は、長期保有者によるビットコイン保有量(≒Illiquid Supply)が 5月のピーク時水準に108日で復帰したと言及。2017年のピーク到達後、下落相場を経て同じ水準へ回復するのに600日かかったことからこの動きを非常に強気なサインと好感を示した。

Illiquid Supplyとは

流動性が無い(長期保有されている)ビットコインの保有量を示す指標。glassnodeの統計では、ビットコイン流通量の内、最大78%がこれに該当するというデータも出ている。

▶️仮想通貨用語集

クジラも買い増し継続

仮想通貨データ分析プラットフォームSantimentによれば、100~10,000BTCを保有するBTCクジラは下落直後の5月中旬からの5週間で累計13万BTCを買い増ししたと分析。特に直近約2週間(10日間)で4万BTCを購入するなど、貯蓄のペースをあげている。

関連:ビットコイン市場に「2つのシナリオ」 仮想通貨企業Glassnode分析

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:648万ETH(前週比+7万ETH)

出典:CryptoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

大型アップグレード「ロンドン」の最新状況

イーサリアムのブロックチェーンデータサイトEtherscanによれば、2日時点では「ロンドン」実装は8月5日(木)午後8時前後(ブロック高:12,965,000)に予想される。7月中旬のイーサリアム財団の発表では「8月4日前後」と想定されていた。

出典:Etherscan

関連:仮想通貨イーサリアムのハードフォーク「ロンドン」 予定日時は5日夜頃に

イーサリアムのセンチメントも復帰

Santimentの統計によれば、イーサリアムのセンチメントは5月中旬以来、初めてのプラスに。2,400ドル(26万円)を突破したことでSNS上で投資家の心情データが楽観的になっている傾向が確認された。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは1日時点で1,210億ドル(13兆円)だった。

【前週比:+171億ドル(1.8兆円)】

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

クリプト指標

     
日程 指標

8月5日夜頃

イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」実装

イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」実装

8月4日~8月5日頃

イーサリアムの大型アップグレード「ロンドン」は、8月5日夜頃に実行する予定。(ブロック高12,965,000に到達した時点)

「London」のアップグレードによって実装される機能は以下の5点となる。

  1. 手数料モデルの変更(EIP-1559)
  2. 基本手数料のオペコードの追加
  3. ガスの払い戻しの一部削減
  4. 0xEFから始まるコントラクトの拒否
  5. ディフィカルティボムを2021年12月1日まで延期

なかでも、手数料モデルの変更提案(EIP-1559)が実施されることで注目度が高まっている。

関連:仮想通貨イーサリアムのハードフォーク「ロンドン」 予定日時は5日夜頃

前回の週次レポートはこちら:仮想通貨投資家の感情データ、6週間ぶりに好転

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関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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