はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムの累計バーン数10万ETHに、軟調相場も国内銘柄QASHなど逆行高

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

27日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比-2.44%の517万円(47,100ドル)と揉み合いに。

ここ最近の上昇の反動で調整色を強めており、44,000ドルの水平線や42,000ドルのレンジ(5〜7月)上限を割り込んだ場合、リスクオフに傾く可能性も考えられる。

27日には、早期テーパリング(量的緩和縮小)への言及に焦点が集まる「ジャクソンホール会議」を控え、金融マーケット全般が様子見基調となりやすいか。楽観視する向きもあるが、一過性かどうかはともかく、株式市場で大幅調整が起こった場合、短期的にはビットコインなど仮想通貨市場に波及するおそれは十分ある。

オンチェーン考察

オンチェーンアナリストのWill Clemente(@WClementeIII)氏は、Glassnodeのデータを元に、先週1週間で計29,696BTCが仮想通貨取引所へと移動したと指摘。5万ドル前後の売り圧力に繋がったとした。

出典:Glassnode

また、データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは、仮想通貨取引所へのネットフローが増加した場合、3つのシナリオが考えられると言及した。

ネットフローとは、BTCの「入金額と出金額の差分」を示したものだ。

  1. 売り圧力の増加
  2. ボラティリティの増加
  3. BTCペアを利用したアルトシーズン

1は、大口投資家が保有するビットコインをコールドウォレットから送金することは、利益確定行動と市場価格が下落する可能性を示唆するケース。

2は、必ずしも直ちに売却されるものではなく、デリバティブ(金融派生商品)市場の担保として利用されるケース。現在、先物及びオプション市場の出来高は、過熱していた今年4月頃までと比較すると大きく沈静化しており、過剰なレバレッジをかけた行き過ぎた相場になりにくい一方で、過去最高値を更新するには「市場のエネルギーが不足している」とみる向きもある。

3は、ビットコイン(BTC)建でアルトコインを買いにいく動きだ。より高いリターンを求めた資金移動の一環であるが、ビットコイン市場からの資金抜けが顕著になった場合は共倒れになるリスクもある。

イーサリアムのバーン総量が10万ETHに

8月5日に大型アップグレードを完了したイーサリアム(ETH)は、EIP-1559実装のロンドン・ハードフォークに伴い、これまでの約3週間で累計バーン(焼却)数が10万ETHに達した。

市場供給量から燃やされたイーサリアムの焼却速度を示す「バーン・レート」は、分速3.41ETHとさらに加速している。

出典:ultrasound.money

ETH基盤のNFT(非代替性資産)市場やDeFi(分散型金融)市場の隆盛に伴い、大手マーケットプレイスOpenSeaや分散型取引所UniSwapV2の出来高増加が寄与している。基本手数料を燃やすメカニズムへの変更によりデフレ的性質をもたらした。

ETH2.0のデポジットコントラクトには、ステーキングのためにすでに700万ETH以上が大量ロックアップされており、特に需給面でポジティブな影響を与えている。CryptoQuantに寄稿するアナリストは「潜在的に、デフレ供給曲線が見られる可能性が高まりつつある」と指摘した。

関連:イーサリアム考案者のヴィタリック氏、ロンドンHFのメリットを解説 10億円相当の手数料がバーン

個別銘柄の動向

ビットコイン下落でほぼ全面安となる中、国内取引所Liquid by Quoineの独自トークンであるQASH(Liquid Token)が、前日比+10.2%と逆行高となった。

Messari

QASHは、シンガポールの関連取引所Liquid Globalのハッキング被害を受け急落していたが、大手デリバティブ仮想通貨取引所FTXから130億円(1.2億ドル)規模の融資を受けることがわかったことが材料視された。QASHは17年11月、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)による資金調達で約124億円を調達し、当時世界最大級の事例として注目を集めた。

融資の用途として、Liquid Globalのキャピタル生成、流動性提供、バランスシート改善のほか、日本やシンガポールのライセンスプロセスの努力に充てる計画があると言及されたことも、仮想通貨業界でのプレゼンスを高めるFTX創設者のサム・バンクマン・フリードCEO介入として好感された。

Liquid by Quoineは、21年6月1日にLiquid Chain及びそのスマートコントラクトの監査が終了したことを報告。新しいトークンエコノミー導入などを発表していた。今後重要な展開として、近い将来「QASH」の大型アップデート及びメインネット・ローンチを控えているとされる。

一方、18年6月に受けた金融庁の「業務改善命令」は21年7月に報告義務が解除されたものの、厳格に定められた「第一種金融商品取引業」のライセンスは現時点で取得できておらず、トークンエコノミー拡大にあたりボトルネックとなっている可能性が指摘されている。

サム・バンクマン・フリードCEOは、投資ファンド「AlamedaResearch」を通じて25億ドルの資産を管理しており、Coinmarketcap(CMC)時価総額TOP10まで成長したソラナ(SOL)に対する早期出資を成功させるなど先見の明に定評がある。昨今では、発展途上国を中心に急台頭するNFTゲーム「アクシー・インフィニティ(AXS)」のプレイヤー支援に乗り出したほか、「League of Legends(LOL)などeSports業界への出資・提携も進める。

関連:仮想通貨取引所FTX、世界的eSportsタイトル「League of Legends」北米プロリーグのスポンサーに

FTX関連銘柄としては、独自トークンのFTTをはじめ、分散型取引所トークンのセラム(SRM)、レイディウム(RAY)なども投資家の関心を集めている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/25 土曜日
13:25
テザー社、AI事業に本腰 大規模公開データセットとAIアプリをリリース
テザー社がSTEM分野特化の大規模AIデータセット「QVACジェネシスI」とプライバシー重視アプリ「QVACワークベンチ」をリリースした。AI事業を本格始動させている。
11:15
テザー 今年2.3兆円の利益見込む、米国向け「USAT」は1億米国ユーザーへのリーチ目指す
テザーは今年の利益が2.3兆円に達する見込みだ。米国向けのステーブルコインはUSATは12月にローンチ予定。
10:40
大口投資家、4日間で74億円相当のソラナを購入 ビットコインの大口購入も
オンチェーンアナリストの報告によると、大口投資家が直近4日間で約25万ソラナ(SOL)を購入したことが明らかになった。
10:00
中規模保有者(ドルフィン)の需要がビットコイン市場を牽引=CryptoQuantレポート
CryptoQuantが仮想通貨市場の最新レポートで、中規模保有者「ドルフィン」がビットコインの蓄積を続けていると指摘した。重要な価格水準や動向を解説している。
09:05
米民主党議員、トランプ大統領によるCZ氏恩赦を批判
米下院金融サービス委員会のランキングメンバーである民主党議員は公式声明で、トランプ米大統領が仮想通貨取引所バイナンスの共同創設者CZ氏に恩赦を与えたことを批判。恩赦の背景などを説明している。
07:55
JPモルガン、コインベースのBaseトークン発行で最大5兆円の価値創出を予測
JPモルガンがコインベースのBaseトークン発行により最大340億ドルの価値が創出される可能性があると分析した。
07:00
CZのバイナンス復帰確率高騰、トランプ大統領の恩赦を受け
トランプ大統領がバイナンス創設者CZを恩赦したことを受け、ポリマーケットでバイナンス経営復帰予測が活発化。確率は一時82%まで急騰後30%付近で推移。トレーダーGarrett Jin氏は恩赦を予測し2倍リターンを達成した。
06:50
リップル、Hidden Road買収完了でプライムブローカー事業参入
リップルがヒドゥン・ロードの買収を完了し、仮想通貨企業初のグローバル・プライム・ブローカー運営企業となった。
06:15
ポリマーケット、独自トークン「POLY」発行とエアドロップ実施を正式表明
人気イベント賭けサイトのポリマーケットがPOLYトークンの発行とエアドロップを正式に表明した。米国市場再進出後になる見込みだ。
05:50
スペースX、今週2度目のビットコイン大量移動 ウォレット再編成か
スペースXが24日に約204億円相当のビットコインを移動したとアーカム・インテリジェンスが報告した。
05:35
トランプ大統領、CFTC委員長にSEC仮想通貨タスクフォースのセリグ氏を指名
トランプ大統領がCFTC委員長にSEC仮想通貨タスクフォースのメンバーを指名する方針を固めたとブルームバーグが報道した。
10/24 金曜日
18:48
米金融最大手JPモルガン、ビットコイン・イーサリアム担保融資を世界展開へ
JPモルガンがビットコイン・イーサリアム担保融資を2025年末開始することがわかった。米金融最大手の参入で暗号資産(仮想通貨)が機関投資家市場で本格化。モルガン・スタンレーなど大手金融も相次ぎサービス拡充している。
17:14
モブキャストHD、仮想通貨ソラナ(SOL)の取得・保有を開始
ソラナ特化のトレジャリー戦略で財務基盤強化へ モブキャストホールディングスは10月24日、暗号資産ソラナ(SOL)の取得および保有を開始したと発表した。 同社はかつてゲーム事業…
16:46
日本初の円建てステーブルコインJPYC、正式リリースへ
JPYC株式会社が10月27日午後1時、日本初の円建てステーブルコインJPYCを正式リリース。発行・償還・送金手数料は無料。第二種資金移動業者として第1号の認可取得。
16:30
米トランプ政権、量子コンピュータ企業へ株式取得型支援検討か 関連銘柄が急騰=WSJ報道
トランプ政権が量子コンピュータ企業への出資型支援を検討していると報道され、政府と協議中とされるIonQ、Rigetti、D-Waveなどの関連銘柄は最大20%上昇した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧