オントロジーの取り組みを振り返る
これからのWeb3時代では、よりプライベートで安全なインターネットが実現するだけでなく、魅力的なユースケースがどんどん生まれてきます。
いま話題のメタバースは、仮想の人・場所・物で構成された包括的なデジタル空間のことですが、最終的には、個別の仮想世界が相互にリンクし、現実世界と重なり合うようになるでしょう。
そのためには、ユーザーのセキュリティとプライバシーを第一に考え、かつ相互運用可能な仮想世界を実現するためのパブリックチェーンが必要となります。この4年間、オントロジーはまさにそのためのインフラ構築に努めてきました。
基礎の構築に努めた1年目
オントロジー1.0のメインネットローンチは、高性能なパブリック・ブロックチェーンとしてのオントロジーの位置づけを明確にしました。
オントロジー1.0は、スマートコントラクトをIDで実行できる初のパブリックチェーンであり、分散型IDソリューションに関するビジョンを体現しました。
また、オントロジーの重要な側面であるオープンガバナンスモデルの基礎を築くために、オントロジーフレームワークとTrionesコンセンサス・システムに独自のコンセンサスアルゴリズム「VBFT(Verifiable-random-function delegated Byzantine Fault Tolerace)」を導入しました。
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インフラを整えた2年目
2年目は、オントロジーがビジョンを明確にし、より広範なブロックチェーン・エコシステムの中で目指すべき位置を具現化した年でした。
牽引力を得たオントロジーは、分散型IDとデータプライバシーに焦点を当てた企業プロジェクトをさらに進めることで、メインネットを充実させました。チェーンの技術的応用性を広げるために、5月にはWasmテストネットを立ち上げ、史上初のクロスチェーンのテストネットを開始しています。
それだけに留まらず、この年はマルチ仮想マシンを立ち上げ、10月にはシャーディングデザインを発表し、クロスシャードのトランザクション処理もサポートしました。
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グローバル展開を開始した3年目
オントロジーの3年目の目標としては、魅力的なパートナーシップを通じて、分散型IDとデータのビジョンを拡大する、クロスチェーンにおけるグローバルネットワークになることでした。
そして年間を通して、オントロジー2.0を展開し、インフラを改善し続けました。そこでONT IDをアップグレードし、ユーザーの分散型IDとONTウォレットを1度のログインで済むよう統合し、ユーザーが自分のIDとデータをコントロールできるようなフレームワークとしました。これは、相互運用性に向けた大きな一歩であり、ユーザーへ相互にリンクしたシームレスな製品群を提供するものです。
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7月には、新しいガバナンスとステークモデルを導入し、ONTとONGの両トークンに好影響を与えました。ノードおよびイールドの計算機の提供により、ユーザーはONTOを介してステークすることで得られる可能性のある金額を簡単に見積もることができるようにしました。また、夏の終わりにはONGトークンがユニスワップでローンチされ、オントロジーのトークンは全く新しいユーザー層を獲得しました。年が明けてからは、イーサリアム、NEAR、NEO、TRON、Klaytn、バイナンス・スマートチェーン、ポルカドットにクロスチェーンの分散型IDソリューションを展開しました。
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また、スマートコントラクトのエコシステム開発を加速するため、11月にはPatract Labsと提携しました。続いてDaimler Mobility AGと提携し、モビリティ業界向けに世界初のブロックチェーンベースのモビリティプラットフォーム「MoveX」を開発しました。
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年末に向けて、オントロジーの焦点は分散型金融(DeFi)の世界に移りました。
2020年9月に、クレジットベースのクロスチェーンDeFiレンディングプラットフォームであるWingが立ち上がると、そこからWingは著しい成長を遂げました。DAOへのエンゲージメントが増加したことから、オントロジー独自のOScoreクレジットスコアソリューションによるクレジットベースのレンディングも取り入れました。また、業界初の試みである「Wing Inclusive Pool」では、信用スコアが高いユーザーが、実際の担保より大きな額の借入れができる仕組みである「Under-collateralized」を採用しました。
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Web3とインターオペラビリティを確立した4年目
2021年、オントロジーは既存の製品により磨きをかけ、Web3の広いビジョンに合わせ、ユーザーのプライバシーとデータセキュリティを優先事項の中心に据えた、分散型かつ相互運用可能なインターネットに向けたパブリックチェーンとしての地位を確立しました。
この実現のため、オントロジー技術チームは21年初頭にオントロジーEVM(イーサリアム仮想マシン)の開発を始めました。現在テストネットで公開されているオントロジーEVMは、オントロジーとイーサリアムプラットフォーム間のシームレスな相互運用性を確立し、開発者とユーザーに包括的な体験を提供します。
今回の開発は、既存の仮想マシン(NeoVM、オントロジーネイティブVM、WasmVM)に加え、クロスチェーンで相互運用可能なブロックチェーンとして、オントロジーの地位をより強固にするものとなります。
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またONT IDは、9月にユーザー数が150万人を突破するなど、分散型IDとして大きな支持を得ることに成功しました。21年に入り、世界中の企業がONT IDアプリを採用しており、特に3月に発表された世界的なフリーランスマーケットプレイスのリーダーであるマイクロワーカーズとのパートナーシップでは、労働者が報酬を受け取ったり、資本へのアクセスを拡大したりするのに利用されています。
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そして拡大し続けるユーザーベースを促進するために、ONT IDはアップグレードを実施しました。それによってユーザー体験を向上させるとともに、開発者がONT IDを通じて洗練されたアプリケーションや実世界でのユースケースを構築することを容易にしました。現在、ONT IDに統合されているオントロジー製品は以下の通りです。
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また、他のパートナーシップもオントロジーの強みになっています。最近では、複数の交通手段での移動を簡素化するために設計された企業間モビリティ・ブロックチェーン・プラットフォームであるbloXmoveと提携し、都市交通アプリに分散型IDを導入しました。また5月には、次世代音楽ストリーミングサービスとNFTプラットフォームを提供するROCKIと提携しています。ROCKIはオントロジーの分散型IDソリューションを使用して、悪質な業者がアーティストになりすましたり、非正規のNFTを販売したりするのを防ぎます。
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コミュニティメンバーの大幅な増加
21年1月には、ウェブベースのOntoウォレットの開設を発表し、何百万人ものユーザーがウェブブラウザーからアクセスできるようになりました。これはクロスチェーンの資産やdAppsをサポートする史上初のウェブウォレットであり、同時にユーザーの間で高まっている非中央集権的なIDとデータの需要にも対応しています。
また、分散型エアドロップ配信ツール「ONTO Anydrop」を発表しました。これにより、複数の主流ブロックチェーンにおいて、1回の取引で最大100のアドレスに迅速かつ安全にアセットを送信することができます。
これらの重要な成果により、ONTOウォレットのユーザーやコミュニティメンバーが大幅に増加しました。ONTOウォレットのTwitterアカウントには、現在11万人以上のフォロワーがいます。
OntologyのDeFiレンディングプラットフォームであるWingも、今年で1周年を迎えました。この1年間、Wingはイーサリアム、OKExChain、そして最近ではバイナンス・スマートチェーンでもサービスを開始し、クロスチェーンプラットフォームの名に恥じない活動を行ってきました。さらに、あらゆる資産を契約化して貸し出すことができるDeFiの新商品「Any Pool」も発表しています。
日本市場に本格参入
21年6月には、日本に拠点を置くリアルタイムクラウドストレージの在庫管理アプリケーションを提供するZAICOとの提携を発表しました。また、日本の民間ITコンサルタント企業であるAP.LLCとも提携し、新たに日本人アドバイザーの喜多尾高恭氏を採用しています。
オントロジーの日本市場における成長は、ONTが日本の仮想通貨取引所であるディーカレット上場ニュースを含む、一連の発表を受けて加速しています。日本初となるONTの上場は、オントロジーと成長する日本のコミュニティにとっての大きな節目となりました。
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21年7月にはONT/JPY取引ペアが稼働し、40,000以上のONT取引量が発生しました。8月には、日本の仮想通貨取引所、Huobi JapanにもONTが上場しています。
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今後の展望
ここまで見てきたように、これまでの4年間は非常に多くの成果がありました。
オントロジーのこの成功を支えているのは、間違いなくオントロジーのコミュニティの皆様です。次の時代の新たな一歩を踏み出すにあたり、私たちは時の試練に耐えてきた老舗のブロックチェーンとしての誇りを持っています。
Web3の時代に向け、私たちは新しいWebのニーズを促進することができるチェーンであると信じています。私たちのプロトコルや製品が、この変革を促進し続けることだけでなく、より多くの人々が分散型IDとデータの革命に参加することを、オントロジーチーム一同楽しみにしています。