はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Polygon、イーサリアムの処理能力を向上させる技術「Plonky2」を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの処理能力を向上へ

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを提供する「Polygon(ポリゴン)」は10日、現在開発中の技術「Plonky2」の内容を発表した。

Plonky2はイーサリアムの処理能力を向上させるための技術。昨年12月に概要が一部紹介されていたが、今回はより詳しい内容を解説した。

関連動画で解説、ポリゴン(MATIC)とは【CONNECTV】

Plonky2はイーサリアムと互換性を持ち、証明に活用するための技術。既存の同様の技術よりも処理を100倍速めることができると説明されている。Plonky2は、「Macbook Pro」のパソコンで「再帰証明」という証明書を0.17秒で生成できるとした。

今回の発表では、「再帰証明は2014年までは理論上の技術だったが、その後に開発が進み、証明の生成時間を2019年に120秒、2020年に60秒まで縮め、現在は0.17秒に短縮するまでに進化した」と説明。Plonky2は、ゼロ知識証明を活用したスケーリング技術の中で最速であると主張している。

Plonky2は証明のための時間を短縮するほか、証明データのサイズを最適化する機能なども備えている。Plonky2を活用したPolygon Zeroの今後の具体的なスケジュールは示されていないが、今回の発表では「イーサリアムの未来のために、Plonky2の開発は重要なステップになる」とした。

Polygonは2021年8月、ゼロ知識証明という技術を基盤にしたソリューションの開発に特化していくと説明。その後、12月にはゼロ知識証明の技術を開発する「Mir」を買収することを発表し、新たなプロジェクト「Polygon Zero」を進めるとしていた。Plonky2はPolygon Zeroで利用される技術となっている。

Polygon Zeroのミッションは「ゼロ知識証明を利用して、分散性やセキュリティを犠牲にすることなく、10億人規模のユーザーをイーサリアムが処理できるようにすること」。このミッションを達成するための重要なステップとして、Plonky2を開発していく。

12月の発表時にも「今後数週間のうちに、Plonky2のベンチマークや説明などを改めて発表する」と説明しており、今回より詳しい内容を紹介した格好だ。

関連Polygon、ゼロ知識証明に特化したプロジェクト「Mir」を買収へ

ゼロ知識証明の重要性

ゼロ知識証明とは

証明プロトコルの一種。「自身の主張が真実であること以外の情報を検証者に開示することなく(=ゼロ知識)、その主張が真実であると証明できる」という特性を、「ゼロ知識証明は、特定のブロックチェーンの外部で処理を行ない、その過程を提示しなくても、その処理が正しく実行されたことを証明できる」というように応用し、最近では処理能力を高める技術としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

イーサリアムは汎用性の高さから、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)などの需要が増え、ユーザーが急増したことで手数料が高騰する傾向がある。この問題を解決するためにイーサリアムでは、メインネット以外に処理を分散させるために、レイヤー2やサイドチェーンといったソリューションの開発が進んできた。

ただ、処理を分散させればスケーラビリティが向上する反面、メインネット以外で行われた取引の正当性を証明することが課題となっており、そこでゼロ知識証明や今回のPlonku2などの技術が着目されつつある。

ゼロ知識証明は以前、プライバシーを向上させる技術として利用されていたが、最近では、処理能力を高める技術として高い注目を集めている。決済大手企業のマスターカードも関心を示し、コンセンシスと協業した経緯がある。

関連米マスターカード、イーサリアム開発企業ConsenSysと協業

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。
11:46
ビットコイン一時急落、米財務長官の方針転換で市場動揺か
スコット・ベセント財務長官の相次ぐ発言変更でビットコイン市場の混乱を招いた。13日の購入否定から14日の取得検討表明まで24時間で方針転換となった。機関投資家のコインベース購入比率75%も話題に。
11:25
イーサリアム、BTC建てで強気転換も売り圧力増加の兆候=クリプトクアント分析
イーサリアムがビットコインに対して強気サイクル入りし投資家需要が急増。一方で取引所への流入増加により利確の動きが活発化し警戒感高まる。
10:55
楽天、NFTチケットでスポーツ観戦チケットの公式リセール開始
楽天グループが運営するRakuten NFTは、楽天イーグルスとヴィッセル神戸の公式チケットリセールにNFT技術を導入。ブロックチェーンによる偽造防止と取引透明性を確保し、出品者による自由な価格設定が可能に。2025年9月から順次開始。
10:02
仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの材料とは? Bitwise分析
Bitwise最高投資責任者が、仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの要因を指摘した。今後ビットコインなど市場の価格を押し上げる可能性があるとしている。
09:45
トルコの仮想通貨取引所BtcTurk、70億円超相当の資産が不正流出か
仮想通貨取引所BtcTurkは、ウォレットで異常が検知されたとして仮想通貨の入出金を一時停止。70億円超相当の資産が不正流出した可能性が指摘されている。
09:10
カインドリーMD、「中本」と合併完了 800億円調達でビットコイン財務戦略開始
カインドリーMDがナカモト・ホールディングスとの合併を完了し、5億4000万ドルを調達。デビッド・ベイリー氏がCEOに就任し、ビットコイン財務戦略を本格展開。
08:50
米財務長官の発言でビットコイン急落、準備金政策の行方と市場の反応|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは14日夜、ベッセント米財務長官が連邦政府のビットコイン準備金について、150億〜200億ドル相当と評価される没収資産のみで構築し、新規購入を否定すると発言したことに加え、FRBへの利下げ要請を行わない方針を示したことから急落した。
07:30
コインベース、デリビット買収完了で仮想通貨デリバティブ最大手目指す
コインベースがデリビット買収を完了し、590億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引量を統合。仮想通貨デリバティブ市場のグローバルリーダーへ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧