はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「DeFi経由の資金洗浄が増加」=チェイナリシス報告

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨を用いた金融犯罪についてのレポート

ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは26日、暗号資産(仮想通貨)を使った金融犯罪についてのレポートを発表。仮想通貨を用いたマネーロンダリングは2021年に前年比30%増加しており、特にDeFi経由のものが急増しているという。

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

▶️仮想通貨用語集

レポートによると、仮想通貨によりマネロン(資金洗浄)された額は、2020年の66億ドル(約7,600億円)から、2021年には86億ドル(約9,900億円)に増加した。

また、21年に不正なアドレスから中央集権型取引所に送られた資金は全体の47%だった。2018年以来、これは最も低い割合である。サイバー犯罪者は、代わりにDeFi(分散型金融)プロトコルへの送金を増やしていた。

DeFiプロトコルは、21年に不正なウォレットから送られた全資金の17%を受け取っている。前年の2%から大きく上昇した格好だ。

額面においては、前年比で約2,000%増加し、総額9億ドル(約1,000億円)に達することになった。DeFiの他には、マイニングプール、ハイリスクな取引所、ミキサーも、不正アドレスからの受取額が増加した。

少数のアドレスに送金額が集中

チェイナリシスは、仮想通貨セクターにおけるマネーロンダリングは、少数の行為者に集中していることも指摘。

21年に不正なアドレスから送金された資金の54%(約2,900億円)は、583件のアカウントに送られていた。不正資金を受け取ったアドレス約370万件のうち、わずかな割合が半分以上の資金を受け取っていたことになる。

チェイナリシスは、不正資金の多くが、マネロン用に作成されたと思われる「驚くほど少数のサービス群に行き着く」とも分析。このことについて、次のように述べた。

法執行機関は、資金の集中しているこうしたサービスを妨害することで、仮想通貨を使用した犯罪に大きな打撃を与え、犯罪者がデジタル資産にアクセスする能力を大幅に低下させることができる。

実際に、そうした取り締まりが行われた例としては、21年に米外国資産管理局(OFAC)がSuexとChatexの2社を制裁対象として指定したことに触れた。OFACは、2社がランサムウェアや詐欺師、その他の犯罪者から資金を受け入れていたとしている。

関連米政府、ランサムウェア関与疑惑の仮想通貨取引所を制裁対象に

チェイナリシスによると、サイバー犯罪者は2017年以降、総額330億ドル(約4兆円)以上の仮想通貨を洗浄しており、最近では、そのほとんどが中央集権型取引所に送金されているという。

チェイナリシスは比較のために、法定通貨によるマネロンについても触れた。国連薬物犯罪事務所によると、法定通貨の資金洗浄は、毎年8,000億ドル(約92兆円)から2兆ドル(約230兆円)に上り、世界のGDPの5%にも相当すると推定されている。

関連200兆円超、巨額の資金洗浄を可能にした世界主要銀行と機能しない防止システム=FinCEN漏洩文書

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧