仮想通貨市況
28日午前の暗号資産(仮想通貨)市場で、ビットコイン価格は前日比+4.07%の418万円(37,166ドル)と反発した。
NYダウ先物の反発もあり、東京株式市場など下落幅の大きかった市場で自律反発を見込んだ買いが優勢となるなど、割安感が意識されたものとみられる。
昨年11月を天井にしたBTCの下落率はすでに-52.2%に達した。(上図)
2021年の最大下落率である昨年6月の-55.4%に匹敵するレベルにあり、3万ドルのサポートライン(下値支持線)を控え、押し目買いが入ってもおかしくはない水準と言えるだろう。
市場心理を示すCrypto Fear & Greed Indexは、過去最低水準の10前後から24まで回復したが、依然として極度の恐怖(総悲観)状態が続く。
前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、FRB(米連邦準備制度)パウエル議長のタカ派姿勢が鮮明になったとの観測がある。金融引き締め局面で相場の不確実性が高まる中、投資家は難しい判断を迫られている。
マイナーは強気継続
ビットコイン価格が下落トレンド入りして大幅下落しているにも関わらず、大手マイナー(採掘業者)が強気姿勢を維持している可能性がある。
Arcane Researchが25日に掲載した週次レポートによれば、マイニング・ディフィカルティ(採掘難易度調整)は上昇し続け、過去最高を更新した。
難易度調整は2週間に1度行われるもので、マイナー(採掘業者)の競争環境に依存する。
ブロック高719,712(21日昼)時点で、前回比+9.32%の13.8Tに。採掘速度を示す平均ハッシュレートは190.71 EH/sまで上昇した。2020年1月のデータを参照すると、100 EH/s前後を推移しており、需要増により2年間で1.9倍まで上がったことになる。
昨年6月には、ハッシュレートとディフィカルティが歴史上例のない規模で急落したが、この要因は中国の暗号資産(仮想通貨)全面禁止令により、それまで世界最大のシェアを有していた新疆ウイグル自治区や四川省などを中心とした大手マイニングファームが相次いで稼働停止。国外退去(海外移転)を余儀なくされたからだ。
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直近のハッシュレートデータでは、1/20の最高値217 EH/sから1/27時点で174 EH/sと若干下げてはいるものの、依然として高い水準にある。
イーサリアム打診買い
有名なテクニカル指標であるボリンジャーバンド考案者で、ボリンジャー・キャピタル・マネージメント創立者のジョン・A・ボリンジャー氏は28日、イーサリアム(ETH)を試し買いしたことを明かした。
I bought a little $ethusd, a trial position, last night, with a close stop–well close for crypto… I liked the pattern on the six hour and have been looking for an entry. Not a high confidence trade and I am probably early, but toe is in and I am focused now.
— John Bollinger (@bbands) January 27, 2022
「6時間足(ローソク足)を見ながらエントリーポイントを探っていた。」「タイミングとしては若干早く、最善ではないかもしれない。」としている。
CNBCのホストであるJim Cramer(@jimcramer)氏は、Tomas.R.DeMark氏開発のTDシーケンシャルインジケーターにて、カウントダウンフェーズが中・長期のトレンド転換を示唆する「13」がカウントされたと指摘した。TDシーケンシャルインジケーターは、市場トレンドの強弱と反転シグナル、及び相場の底を示すものだ。
一方、「相場が崩壊した場合は、パニック売りでさらに下落するリスクはある」としている。
イーサリアム(ETH)は、21年11月の過去最高値4,862ドルから一時2,159ドルまで下落。最大下落率-55.8%に達している。
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