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Chianalysis、NFT市場の仮装取引やマネロンなど不正行為を分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

NFT取引における不正行為

ブロックチェーン分析企業のChainalysisは、NFT(非代替性トークン)取引におけるウォッシュ・トレード(仮装売買)やマネーロンダリング(資金洗浄)を分析したレポートを発表した。

同社はこれらの不正行為について、「NFTエコシステム(生態系)の信頼を損ね、将来の成長を阻害する可能性がある」と指摘している。

関連:初心者にもわかるNFT解説:「トークン化」の仕組みとは|Forkast寄稿

CryptoPunksなどの数千万円〜数億円規模で取引される高価なプロジェクトを皮切りに、2021年に人気急上昇したNFT市場に対して、世界中の企業から参入が相次いだ。月間出来高では浮き沈みありながら、2022年以降も盛り上がりを見せている。

しかし、その人気に伴い詐欺や偽物出品といった不正行為の件数も増加している。

Chainalysisは現在、イーサリアム(ETH)上で発行されているNFT規格(ERC-721,ERC-1155)のコントラクトに送られた、442億ドル(約5兆円)以上の資金を追跡しており、その資金は2020年に観測した1億600万ドル(約120億円)から大幅に増加しているという。(下図参照)

出典:Chainalysis

同社は、NFT取引における主な不正行為として、ウォッシュ・トレードとマネーロンダリングの2つを挙げて、それぞれを分析した。ただし、この調査はイーサリアム上のNFTのみが対象であり、資金としては、ETHとWETH(ラップされたETH)を追跡した分析となっている。

関連:OpenSeaの無料発行機能でミントされたNFTの8割以上が不正か

ウォッシュトレード

ウォッシュトレードとは、資産価値や流動性を意図的に嵩増しして誤認させるため、売り手による自己売買(仮装取引)行為。同一人物による権利の移転を目的としない仮装売買は、株式市場では相場操縦行為として「金融商品取引法」で規制されている。

NFT売買を巡るウォッシュトレードの場合、元の所有者が管理する新しいウォレットに自分のNFTを「売る」ことで、実際よりも価値があるように見せかけることが目的の一つ。OpenSeaなどで表示されるフロアプライス(売値の最低価格)などを釣り上げることもできるためだ。

Chainalysisは、ブロックチェーン上に記録されたトランザクションを追跡することで、自己資産アドレス同士で25回以上NFTを売買している262アカウントのユーザーを特定。そして、それらの人をウォッシュトレーダーの可能性が高い人物とみなし、ウォッシュトレードによって得た推定利益を試算したという。

関連:新NFT市場LooksRare、トークン分配報酬目的のウォッシュトレードで出来高急増か

出典:chainalysis

その結果、損益が赤字となった人が152人に。NFTにおけるウォッシュトレードが容易ではないことが分かった。しかしその一方、残りの110人は多くの利益を収めており、262人全体の獲得利益は、850万ドル(約10億円)相当に達した。

同社は、NFTウォッシュトレードが、従来の証券や先物のように禁止されておらず。不透明な法的領域にあると指摘。そして、こういった悪意のあるユーザーによる不正行為は、「NFTエコシステムの信頼を損ね、将来の成長を阻害する可能性がある」として、NFTマーケットプレイスの犯罪者に対する禁止措置や罰則を呼びかけている。

マネーロンダリング

マネーロンダリングとは、不正によって得た資金について、出所を分からなく資金洗浄することで、元の犯罪行為とは関係のない資金のように見せるかけ、犯罪捜査の足をつきにくくする行為のことを指す。

従来のファインアートの世界でも、違法に得た資金で美術品を購入し、後で売却するといった不正行為が起きており、NFTの世界でも同様の問題が起こる得るとされている。

しかし、NFTの場合は、ブロックチェーン固有の透明性のおかげで、マネーロンダリングを特定することができる。以下は、ChainalysisがNFTベースのマネーロンダリングを分析した結果となる。

出典:chainalysis

不正なアドレスからNFTマーケットプレイスに送られた金額は、2021年第3四半期に大きく跳ね上がり、100万ドル(約1億円)を超えたそして、この数字は第4四半期に再び伸び、最高で140万ドル(約4.5億円)相当にまで達している。

両四半期とも、詐欺や盗難によって得た資金が多くを占めており、第4四半期には、制裁リスクのあるアドレスからも、28万ドル(約3千万円)相当の資金がマーケットプレスに流入している。

同社は、NFTベースのマネーロンダリングは、仮想通貨全体のものに比べると、取るに足らない量だとする一方で、「マネーロンダリング、特に制裁を受けた仮想通貨ビジネスからの送金は、NFTの信頼構築にとって大きなリスクであり、マーケットプレイス、規制当局、法執行機関がより詳細に監視する必要がある」として呼びかけている。

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