はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米サークル社の企業評価額1兆円に、新たなSPAC合併条件合意で倍増

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

評価額は昨年7月から2倍に

ステーブルコイン「USDC」を運営する米Circle社は17日、SPAC(特別目的買収会社)Concord Acquisition Corp.と結んだ昨年7月の契約を解消し、新たな取引条件で合意に達したと発表した。

同社の評価額は、当初の45億ドル(5,171億円)から2倍となる90億ドル(1兆343億円)に引き上げられた。

SPAC

SPACとは、「Special Purpose Acquisition Company」の略で、「特別買収目的会社」と訳される。その企業自体は特定の事業を有さず、未公開会社・事業の買収を目的とする企業。

▶️仮想通貨用語集

この取引は株主と規制当局の承認が条件となる。2022年12月8日が契約完了日と設定されているが、2023年1月31日まで延長される可能性もあるという。

昨年7月に交わされた契約では、合併期日が2022年4月3日に設定されていたが、米証券取引委員会(SEC)による承認プロセスが予定より長引いたと、Circle社のJeremy Allaire最高経営責任者は語った。しかし、同氏はSECの慎重な審査を受けることは、公開企業としての信頼を得る上で重要な要素であると付け加えている。

関連:USDC発行企業のCircle、NY証券取引所に株式上場へ

Circle社は、上場を発表した1ヶ月後の昨年8月に、米国でデジタル通貨の国法銀行(National Bank)となることを目指すと正式に発表しており、規制当局と良好な関係を築くことに重きを置いているようだ。同社は銀行などの既存金融と同等の規制遵守を望む立場を表明している。

関連:USDC運営企業のCircle「米国でデジタル通貨の国法銀行を目指す」

USDC運用実績が評価される

Circle社の評価額が倍増した背景には、米ドルに価値を裏付けられたステーブルコイン「USDC」の成長と市場シェアの拡大がある。USDCの流通量は昨年7月の上場発表時から2倍以上に増え、執筆時現在、525億ドル(6兆円相当)に達している。

また、先月イーサリアム・ブロックチェーン上のUSDCの総供給量は、競合するステーブルコイン時価総額1位のテザー(USDT)を上回った。分散型金融(DeFi)市場でのUSDC利用が大幅に増加したことが寄与している。

関連:ステーブルコインUSDC、イーサリアム上で競合USDTの供給量を上回る

また、米大手送金企業マネーグラムは昨年10月、ステラ開発財団(SDF)と提携し、ステラ・ブロックチェーン上でUSDCによる即時決済を行うと発表した。

昨年12月には、新興市場向けにB2B決済・融資サービスを提供する米Tribal Credit社が、メキシコを拠点とする大手仮想通貨取引所BitsoならびにSDFと提携し、メキシコと米国間のクロスボーダー決済サービスの開始を発表。ステラ上のUSDCが利用される。Tribal Credit社は今月3日、ソフトバンクが主導するシリーズBラウンドで約70億円の調達に成功した。

関連:米決済関連企業Tribal Credit、Bitso・ステラ財団と提携

Concord会長のコメント

Circle社と新たな契約を結んだConcord(NYSE:CND)は、2020年12月に新規株式公開で2億7600万ドル(317億円)を調達し、ニューヨーク証券取引所に上場した。

ConcordのBob Diamond会長は、Circle社がグローバル市場における信頼と透明性の構築を目指し、「規制第一」の姿勢を貫いていることを高く評価し、今回の発表に際し以下のコメントを寄せた。

Circle社は、グローバル金融の進化において最も興味深く、革新的でエキサイティングな企業の一つであり、世界の経済システムに歴史的影響を及ぼすものと確信している。

関連:米ARK Invest、USDC運用企業Circle社のSPACに投資

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/28 土曜日
14:00
仮想通貨配分を4割まで推奨、米著名金融アドバイザー「従来60-40モデルは時代遅れ」と見解
著名金融アドバイザーのリック・エデルマン氏は最新見解で仮想通貨ポートフォリオ配分を従来の1%から最大40%へ大幅引き上げを推奨。
13:15
米上場Genius Group、ビットコイン買い増し構想 勝訴した際の損害賠償で
NYSE上場のGenius Groupが、訴訟勝利の場合に得られる推定10億ドルの50%をビットコイン購入に充当する計画を発表した。昨年よりビットコイン財務戦略を採用している。
11:26
イーサリアム取引量史上3位、価格低迷でもネットワーク急増
イーサリアムが6月25日に175万件の取引を記録し史上3位を達成。価格は低迷するもネットワーク活動は活発化、従来のアルトシーズン理論に変化の兆しになるか。
10:25
イスラエル当局、仮想通貨報酬によるスパイ容疑で3人逮捕=レポート
イスラエル当局がイラン諜報機関の工作員3人を逮捕。仮想通貨で報酬を受け取り、9000万ドル被害のノビテックス攻撃との時期的関連が注目されている。
09:45
ポリマーケットの評価額10億ドルに達する見込み USDCにも恩恵か=コインベース
分散型予測市場ポリマーケットが2億ドル資金調達しユニコーン企業になる見込みだ。コインベースは、ポリマーケットの台頭はステーブルコインUSDCにも恩恵になると分析している。
08:50
ストラテジー株トークンなど主要銘柄、Gemini EU向株式サービス開始
仮想通貨取引所Geminiが欧州連合でトークン化株式サービスを開始。マイケル・セイラーのストラテジー株を皮切りに、24時間365日取引可能な新金融サービスを提供する。
08:00
ブータン、ビットコイン保有額が13億ドルに到達
ブータンが、仮想通貨ビットコインを13億ドル相当保有していることが注目を集めている。この保有額は同国のGDPの40%に相当する。
07:55
リップル、SEC相手の控訴を取り下げ 5年間の法廷闘争が終結へ
リップル社のガーリングハウスCEOが28日、SEC相手の控訴を取り下げると発表。約5年間続いた法廷闘争が終結し、同社は事業発展に注力する方針を示した。
07:10
米仮想通貨銀行アンカレッジ、USDC等の段階的廃止発表 業界から「利益相反」批判
米仮想通貨カストディ銀行アンカレッジがUSDCとAUSDの段階的廃止を発表、ステーブルコイン安全性評価で業界から自己利益優先との批判を受ける。サークル株価は15%と大幅安。
06:49
韓国カカオペイ株急落、ステーブルコイン規制懸念が背景か=報道
韓国カカオペイ株がステーブルコイン参入期待で急騰後17%下落、投資リスク銘柄指定で売買停止。米サークル株も15%安と波及か。
06:15
ロビンフッド、XRPとソラナのマイクロ先物契約を開始
米デジタル証券大手ロビンフッドがマイクロ先物でXRPとソラナを追加、ビットコイン金曜先物のマイクロ版も提供開始し仮想通貨商品を拡充。
05:55
トランプ大統領発言「ビットコインがドル圧力緩和」仮想通貨産業の雇用創出を評価
トランプ大統領が28日記者会見でビットコインのドル圧力緩和効果を言及、米国の仮想通貨産業構築と雇用創出への前向きな評価を表明。
06/27 金曜日
16:00
ブロックバリュー大西社長が語るAIインフラの未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、ブロックバリューの大西基文社長独占インタビュー。「ジャパン・テクノロジーで日本の底力になる」をスローガンに、AIサーバーで日本のWeb3インフラ強化に挑む。
13:40
トランプ政権、7月に複数仮想通貨規制法案成立の見通しか=サックス仮想通貨特命官
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏が7月の重要法案成立の見通しを示唆。GENIUS法でステーブルコイン規制、CLARITY法で仮想通貨定義明確化へ。
13:10
インド与党BJP報道官、ビットコイン準備金導入を提唱
インド与党BJP報道官のバンダリ氏が、仮想通貨ビットコイン準備金の試験導入を提唱した。また、インドもブータンのようにBTC採掘を行う能力を持っているとも指摘した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧