はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

欧州最大級のウクライナ原発区域の報道巡り、株式市場やビットコインなど一時急落

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界情勢と仮想通貨市況

ロシアのウクライナへの攻撃が日増しに激化する中、ウクライナ代表団による2回目の停戦協議やマクロン仏大統領によるプーチン露大統領との電話会談でも進展が見られず、ロシア側は「妥協なき戦闘」の継続を行うとして強硬な姿勢を崩さなかった。

フランス外務省は3日、ロシアに滞在する自国民に対し、退避勧告を発令。フランスのルドリアン外相は「最悪の事態が迫っている可能性がある」と言及。危機感を募らせた。

ウクライナ情勢を巡る先行き不透明感は、さらに拡大している。

IAEA=国際原子力機関は3日、ウクライナ国内にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所にロシア軍が侵攻し、戦闘が起きていることを明らかにした。 この情報が伝わるや否や米国株先物市場が急落。場中の東京株式市場では、日経平均株価が一時前日比800円安近くまで下落し、2万5800円台を付けた。

ウクライナのクレバ外相は、「万が一爆発すれば、(過去に大惨事を引き起こした)チェルノブイリ原発事故の10倍の被害になりかねない。直ちに攻撃を止めて火災を消し止め、安全を確保すべき。」と警告した。

その後、ロイターが報じたところによれば、ウクライナの緊急サービス当局は「火災は、原発敷地外の訓練用建物で起きたものだった」と発表しているが、予断を許さぬ情勢に変わりはない。

ビットコイン価格

4日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比5.5%安の478万円(41,387ドル)と大幅反落した。

BTC/USD日足

ウクライナ情勢悪化による米株指数の急落に連れ安した格好だ。結果的に46,000ドル付近の主要レジスタンスライン(上値抵抗線)を抜けられず、41,000ドル付近のサポートライン(下値支持線)まで押し戻された。

データ分析企業CryptoQuantの投稿で、オンチェーンアナリストのMignolet氏が指摘したところによれば、ビットコイン(BTC)の中期保有者(12ヶ月〜18ヶ月)が、売却に動き始めた。

出典:CryptoQuant

取引所へのBTC送金(インフロー)増加は、利確や損切り行動の前兆と捉えられるため売り圧力の上昇を。出金(アウトフロー)増加は売り圧力低下を示唆する。

ロシアの法定通貨ルーブルが世界各国からの経済制裁で暴落する中、ステーブルコインやビットコイン(BTC)需要が急速に高まっていた。

一方、経済制裁によりロシアから欧州の天然ガスや原油のエネルギー輸出が減り、資源価格が一段と高騰する恐れが懸念される。

米ニューヨーク原油先物(WTI)相場は、一時1バレル=115ドル台を付けた。リーマン・ショック以来、約13年半ぶりの高値水準となった。その後、イラン核合意再建協議がまとまったことで、原油先物価格は2%超下落している。

このような状況下において日本政府は石油備蓄750万バレルの放出を決めたほか、ガソリン補助金の上限を「1リットルあたり5円から25円」に引き上げた。コロナ禍で家計や企業の資金繰りが厳しくなる中、ガソリン燃料を多く使う企業の経営難に追い打ちをかけている。原油の高止まりによって、製造業者や運輸業界のコストを押し上げ、さらなるインフレ(物価高)を招く可能性が懸念される。

重要な経済指標が目白押し

なお、米FRB(米連邦準備制度)は、ウクライナ情勢を巡る地政学リスクによる金融・経済動向の変化に警戒感を示しつつ、インフレ抑制を重視する姿勢を堅持。「インフレが長引けば、より積極的に動く」としている。

FRBの判断基準の一つとなるインフレ関連指標としては、本日22時半に米雇用統計を、10日には米消費者物価指数(CPI)の発表を。16日には利上げ発表(金利決定)見込みの米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える。最大の焦点はFRBのスタンスで、年内の利上げ回数と3月の利上げ幅が従来の+0.25%(25bps)よりも高い50bpsになるか否かであるが、今回は見送られるとの見方が強い。

為替市場や債権市場も荒れており、納税シーズンを前に積極的な買いは入りにくいものとみられる。

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧