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DeFi大手Yearn.finance、新たなトークン規格「ERC-4626」に対応開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新しいトークン規格「ERC-4626」

分散型イールドアグリゲーター大手Yearn Finance(ヤーン)は6日、イーサリアムブロックチェーンの新しいトークン規格「ERC-4626」のサポートを開始したことを発表した。複数のプロジェクトが追従すると伝えられており、DeFi(分散型金融)分野のセキュリティ向上が期待される。

ERC-4626は、DeFi(分散型金融)におけるレンディングや流動性プールといった個別のアプリケーションに、暗号資産(仮想通貨)を預けた際に受け取る「有利子トークン(interest bearing tokens)」の標準規格だ。

有利子トークンはこれまで標準化されていなかったため、レンディング大手AaveのaTokenやCompoundのcToken、分散型取引所SushiSwapのxTokenのように、それぞれの仕様が存在している。これらのコードは微妙に異なり、プロトコル間で相互利用する際のセキュリティ監査に多くのリソースが割かれてきた。

「Money Lego(マネー・レゴ)」と称されるDeFi市場では、分散型取引所やレンディングなどの異なるアプリケーションが自由に相互作用して便利な機能を実現している。その一方、複雑なコードが含まれるとハッキングによる不正流出のリスクに晒される側面もある。例えば21年にRari Capitalは預け入れた「ibETH」トークンのコード上の特定機能が狙われ、約13億円(1,100万ドル)相当の仮想通貨が奪われた。

関連:DeFiの利便性を高めるKyberDMMの主な機能とは

DeFi大手Yearnが採用

ERC-4626を共同作成したFei ProtocolのJoey Santoro氏は、有利子トークンを標準化することで開発者が脆弱性を見落とすリスクを低減できると説明。同氏はまた、業界大手*のYearn FinanceがERC-4626を採用することの重要性を以下のように指摘している。*Yearnプロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は約3,200億円(28億ドル)に上る。

仮にAaveやCompoundといった他の主要なアプリケーションがERC-4626を採用しなくても、Yearnの開発者ならばAaveやCompoundの有利子トークンを受け取り、ERC-4626と互換性のある別のトークンを生成するコントラクトを構築できる。

21年12月に提案され、22年3月に仕様が確定したERC-4626は、現在のところAlchemix、Balancer、Rari Capital、Fei Protocol、Open Zeppelinといったプロジェクトで実装されることが分かっている。Santoro氏はラップドトークンの作成にかかるガスや監査プロセスを削減できるため、開発者が今後直接この規格で構築する方が合理的だと付け加えた。

関連:仮想通貨関連の犯罪、DeFi(分散型金融)領域の被害額は昨年の3倍に

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