はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン採掘速度が過去最高の220TH/s水準へ LANDセールの影響でApeCoin(APE)が乱高下

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

週末29日のニューヨーク株式市場は、ダウ平均株価が前日比939.18ドル(1.55%)安と急落した。Amazonの決算内容が嫌気されたことも投資家心理を悪化させた。

ハイテク株中心に構成されるナスダック指数は下値を底抜け、年初来安値を更新した。

ナスダック指数 週足

ナスダック指数の月間下落率(-13%)は、2008年のリーマン・ショック以来の大きさを記録している。

これを受け、暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコイン価格が一時急落するも、その後は下げ渋る展開に。

BTC/USD日足

売り過熱の反動もあり、2日にかけて前日比+1.4%の501万円(38,519ドル)と反発した。

オンチェーンデータ分析

ビットコイン(BTC)のマイニング・ハッシュレート(採掘速度)が過去最高の220TH/sに達した。ビットコイン(BTC)価格が3年ぶりに最高値を更新して高騰した21年1月のハッシュレートは150TH/sだった。

ハッシュレート推移(blockchain.com)

ハッシュレートはマイナー(採掘業者)のスタンスを示唆するほか、ネットワークセキュリティの堅牢性を示す指標の一つ。

21年5月頃には、世界最大のシェアを有していた中国による暗号資産マイニング禁止令の影響で一時急落したが、大手マイナーの海外移転が進むと順調に回復。より高性能な採掘マシン導入による最適化もあり、その後は右肩上がりの推移を辿る。

その他の強気指標にも関心が集まる。

オンチェーンアナリストのウィリー・ウー氏は、暗号資産(仮想通貨)取引所へのインフローとアウトフローの差を示すネットフロー分析から、2021年上半期にかけて発生した”供給ショック”再来による相場のスクイーズは起こり得るとの見解を示した。

Willy Woo Twitter

売却目的を示唆するインフロー急増は相場の売り圧力とみなされる一方で、アウトフローの大幅増加は、中・長期保有などを前提としたコールドウォレットへの移動を伴う蓄積フェーズを示すとの見方がある。

また、「株式市場などリスク資産全般がマクロ経済要因から逆風に直面する中、ビットコイン(BTC)はよく持ち堪えている」と言及。リスク資産と逆相関傾向にある米ドル指数(DXY)が重要局面にあり、先物売りが一服すればトレンド転換の転機になり得ると見立てた。

長期レジスタンスライン(上値抵抗線)にあるほか、インジケーターではTDシーケンシャルがDXYの修正フェーズ(売りシグナル)を示唆する『TD9』を示し、週足RSI(相対力指数)は過熱感の高まりを示す78まで上昇している。

Murat Ali Calman(@calmanmuratali)氏らが指摘した。

TDシーケンシャルは、米国の著名アナリストのTomas.R.DeMark氏が開発したインジケーターの1つで、トレンドサイクルの転換点を掴むために用いられる。

また、著名投資家のPeter Brandt(@PeterLBrandt)氏は、長期チャートでレクタングル上限付近にあることを指摘。

4日には、米連邦公開市場委員会(FOMC)発表を控えており、インフレ抑制のための大幅利上げ観測が濃厚となる中で、金融市場の反応が注目される。

アルトコイン市場の動向

アルト市場では、ApeCoin(APE)価格のボラティリティ(価格変動性)が高まっている。APEは4月28日にかけて過去最高値を更新。27.57ドルに達したが、その後急落。2日時点で、前日比14%安の16.19ドルで推移する。

APE/USDT日足

高級NFT(非代替性トークン)シリーズ「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」の開発元であるYuga Labsが、新たなメタバース(仮想空間)プロジェクト「Otherside Metaverse」のLAND(バーチャル土地)のセールに関して、予想されたダッチオークション方式ではなく「305APE(75万円相当)」の固定価格販売を告知したことで、買い集められたAPEの余剰分が売り抜かれたものとみられる。

ランドセールでは、Otherside Metaverse5.5万区画がすぐに完売、Yuga Labsに計3億2000万ドル(約410億円)の収益をもたらした。

Otherdeedのランドミント(新規発行)合戦のために高額入札が殺到した影響で、取引手数料(Gas代)は通常の100倍近い水準となる8,000Gweiまで急騰した。「Ethereum Average Gas Price」のデータによれば、今年2月の平均ガス代は80.8Gweiだった。

Yuga Labsは、今回のセールにあたりKYC(身分確認)済ウォレットのみに権限を与え購入制限もかけたものの、それでも課題を克服しきれずイーサリアムチェーン上のエコシステムに過去前例のないレベルの負担と影響を与えたことを問題視。今後のスケーリング(拡張)構想を踏まえ独自チェーン移行の必要性について再認識したと言及している。

関連:BAYCのメタバース「Otherside」、NFT売上400億円以上を記録

なお、4月30日には、最大手NFTマーケットプレイスOpenSeaが、対応通貨にAPEを追加した。

関連:大手NFT電子市場OpenSea、APE決済に対応開始

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/17 月曜日
14:32
ハーバード大のビットコイン投資が急増 IBIT保有を前期比257%拡大
ハーバード大学がブラックロックのビットコイン現物ETF(IBIT)保有を257%増加し、685億円相当を保有していることが明らかになった。これによりIBITがポートフォリオ最大の銘柄となった。
12:15
金融庁、資金調達目的の暗号資産発行者への情報開示義務化へ=報道
金融庁は資金調達型暗号資産発行者に年1回の情報開示を義務化する方針。金融審議会では継続開示の必要性や頻度をめぐり議論が展開。ICO・IEOの構造的課題も指摘され、2026年の金商法改正案に盛り込まれる見通し。
11:40
デッドクロス形成のビットコイン、市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」水準で推移
ビットコイン急落に伴いテクニカル指標は弱気のデッドクロスを形成している。FRB利下げ期待の後退を受け、投資家がリスク資産から安全資産へシフト。市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」を示す水準まで悪化した。デリバティブ清算が連鎖しETF大規模償還につながったが、専門家は感謝祭後の回復を予測している。
11:30
「ビットコインは底値圏に達した」金融大手JPモルガンのアナリストらが見解
JPモルガンが、仮想通貨ビットコインの価格を生産コストの観点から分析。底値に到達したとの見解を示している。同社はビットコインの目標価格を17万ドルとしている。
10:45
カードン・キャピタル、888BTC取得完了 不動産とビットコインの融合プロジェクト
不動産投資大手カードン・キャピタルが「101 Mizner Boca Bitcoinプロジェクト」向けに888BTCの取得を完了。年内で3,000BTC超を購入し、不動産収益でビットコインを継続購入する独自の融合モデルを展開。マイクロストラテジー戦略を不動産に応用した新たな投資手法として注目を集める。
09:49
アーサー・ヘイズ、保有していたアルトコイン大量売却か 実際の価値提供が必要との意見も
著名仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がイーサリアムやエセナなどのアルトコインを大量売却している。専門家は4年サイクル論の終焉と実需の重要性を指摘している。
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧