CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン前週比-13%の大幅下落、金融市場のリスクオフ鮮明に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

9日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比600円(2.2%)下落。先行指標であるNYダウ先物の下落でリスク回避姿勢が強まった。

また、9日は旧ソ連による対ドイツ戦勝記念日であり、ウクライナへの軍事侵攻を続けるプーチン露大統領演説への警戒感も相場の重石となった。世界的な資源高及びインフレ圧力に直面する中、欧米各国のロシアへの経済制裁は諸刃の剣であり、地政学リスクの長期化が懸念される。

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格が前日比-1.76%の441万円(33,620ドル)と続落した。

BTC/USD 日足

主要サポートとしては、昨年の底値1BTC=28,000〜31,000ドルの下値支持線が意識されるところであるが、金融市場全体が過剰流動性バブルの最中にあった2021年とは真逆の状況下にある2022年の相場概況において、少なくとも目先の命運は相関係数強める米株指数(金融政策)が握っている印象は拭えない。

BTC/USD 週足

上図の通り週足は6連続陰線を引いており、戻り高値を叩かれながら年初来安値更新の瀬戸際に位置するなど、暗号資産(仮想通貨)基軸通貨の厳しい情勢を露呈している。

著名アナリストのil Capo Of Crypto(@CryptoCapo_)氏は、ビットコインを大量保有するマイクロストラテジー社のマージンコール(追証)水準が1BTC=21,000ドルにあることを指摘。上昇チャネル下限を割り込んでいる現状、「最悪のシナリオでは21,000〜23,000ドルまでの暴落も起こり得る」との見立てを示している。

また、アルト市場指数がメインのサポートライン(下値支持線)を下方ブレイクしようとしていると指摘。次のサポートは半値付近の降伏エリアになるとして警鐘を鳴らした。

センチメントはさらに悪化

投資家心理を示すCrypto Fear & Greed Indexは9日、Extreme Fear(極度の恐怖)水準の「11」に達した。

Crypto Fear & Greed Index

これは、1月8日や昨年5月の暴落時に匹敵する過去最低水準だ。

Crypto Fear & Greed Indexは、3月28日時点では60を示していたが、インフレの高止まりとFRB(米連邦準備制度)の金融引き締め局面が鮮明になるにしたがって米株指数が大幅反落。ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)も右肩下がりの状況にある。

ボラティリティ(価格変動性)の急上昇局面では値頃感で買い入れるにはリスクが高く、11日発表の米消費者物価指数(CPI)やドル指数が上げ止まるか否か、米国債の長期金利動向を注視したい。

アルトコイン市場の動向

アルト市場では、LUNA/USDが7日から8日にかけて20%ほど急落、下落率は前週比-27.5%に達した。LUNA関連の無担保(アルゴリズム)型ステーブルコインUST(TerraUSD)が、0.9857ドル台まで下落したことが背景にある。

UST/USD(The Block)

米ドルとのペグ(1UST=1USD)が完全に崩壊した場合、準備金としてLuna Foundation Guard(LFG)が保有する約35億ドルのビットコインが価格維持のための売り圧力となり得るおそれがあるほか、USTを担保にするDeFi(分散型金融)への波及も考えられることから懸念が広がった。

depeg観測で、レンディングプロトコルの「Anchor Protocol」から一部クジラ(大口投資家)の資金が抜かれたとの指摘がある。

詳細:無担保型ステーブルコインUST(TerraUSD)の価格が急落、仮想通貨市場で懸念広がる

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
18:00
TON、Telegramのユーザーに照準 トンコイン奨励金を提供
Telegramのウォレットがサポートするブロックチェーン「TON」の手数料削減と、1,100万TONのインセンティブプログラムを開始。特に500万単位の暗号資産(仮想通貨)TONがTelegramユーザーに報酬として付与される。
16:30
日銀、CBDC戦略の中間報告を公表 想定モデルと5つの課題
日本銀行が公表したCBDC中間整理報告書の主要論点や影響について解説。CBDCの導入方針やデジタル通貨の未来についての展望を探る。
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧