27日未明にスナップショット
アルゴリズム型ステーブルコインUSTのディペッグ騒動から復興を目指すテラは26日、復興プランの詳細を発表。27日より新チェーン「テラ2.0」の独自通貨LUNAをエアドロップ(無料配布)する方針などを明らかにした。
テラ復興プランとして検討が進んでいた「提案1623」は日本時間25日夜に投票を終了。累計で約3億6,700万票(約6,400票は棄権)を集め、65.5%の賛成票で可決していた。
提案1623の要約は以下の通り。ステーブルコインの伴わない新たなチェーンとなるテラ2.0を作成し、既存のチェーンはテラクラシックに変更する方針だ。
提案1623
アルゴリズム型ステーブルコインの無い新たなテラチェーンを作成
旧チェーンはテラクラシック(現在のLUNAはティッカーをLUNCに変更)
新LUNAはLUNC・UST保有者とテラクラシックのアプリ開発者にエアドロップ
TFL(Terraform Labs)のウォレットはホワイトリストから除去(コミュニティ主導のチェーン体制に移行へ)
エアドロップの詳細
提案に沿った形で、テラは今週27日、テラクラシック(LUNC)、テラUSDクラシック(USTC)そしてアンカーUST(aUST)保有者にテラ2.0(LUNA)のエアドロップ実施を表明。テラ2.0のジェネシスブロック生成が完了次第、行う見込みだ。
配布されるLUNAトークンの量は、保有していたトークンの種類と保有量、そして保有時点に応じて以下のように変動する仕組み。エアドロップに向けたスナップショットは以下の日時に取得される。
- 攻撃前:5月7日23時59分37秒(日本時間:ブロック高7544910時点)
- 攻撃後:5月27日午前4時59分51秒(日本時間:ブロック高7790000時点)
攻撃(急落)前のスナップショットにはLUNA保有者、および50万aUST以下を保有していたAnchor利用者が対象。日本時間27日未明に行われるスナップショットにはLUNAおよびUST保有者が対象となる。
エアドロップされるトークンの内、30%は27日時点で配布され、残り70%は2年間に渡り段階的に配布されていく。
大手取引所ではFTXが既に新チェーンへの対応を表明しており、一時全ての現物および先物取引や入出金を停止する。HuobiやBitrueなどもテラ2.0への移行対応を行う方針だ。
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