EUの仮想通貨規制法案「MiCA」、間もなく合意か=報道

MiCAについて間もなく合意か

欧州議会は、EUにおける暗号資産(仮想通貨)の規制枠組みを制定する法案「MiCA」について、早くて6月中に合意に達する可能性があると見ている。ブルームバーグが関係筋の話として報じた。

MiCAとは、「Market in Crypto Assets」の略で、EUが2020年9月に発表した包括的な仮想通貨規制案である。2021年に行われた改訂では、EU域内を対象に仮想通貨サービスを提供する企業は、拠点をEU加盟国内に置くことが提案されていた。

関係筋によると、交渉担当者は6月14日と6月30日に会合を開く予定だ。また、次のような事項についてまだ合意に達していないという。

  • NFT(非代替性トークン)についても規則を定めるかどうか
  • 主要なステーブルコインをどのように規制するか
  • 最大手の暗号資産サービスプロバイダーの監督について

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコインについて

ステーブルコインについては、特にユーロ建て以外の取引に上限を設けることで、決済手段としての使用を制限する方法についても議論が行われている模様だ。

米ドル建てステーブルコインUSTのディペッグ騒動が起こった後、各国の規制当局が改めてステーブルコイン規制のあり方を検討しており、MiCAの議論でもこの件が念頭に置かれる可能性はある。

EU加盟国内では、仏中銀のガロー総裁がUST騒動を受けて「グローバルな規制が早急に必要であるという大きな警鐘」として受け止めるべきと発言していた。

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環境への影響について

その他の論点としては、仮想通貨が環境に与える影響についても法案に盛り込むよう働きかける動きがあるという。

MiCAのこれまでの審議プロセスでも、PoW銘柄の電力消費問題が議題に挙がっていた経緯がある。ビットコインなどのマイニングで必要とされる膨大なコンピューティングパワーによる電力消費について問題視された格好だ。

PoW(プルーフオブワーク)とは

「Proof of Work(仕事の証明)」の略。承認に成功すると、報酬として新規発行される仮想通貨を受け取ることができる。計算量が膨大なため、高性能なコンピューターが必要だったり、大量に電力を消費するなどのデメリットがある。

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3月に行われた、EU議会の経済開発委員会投票の際には、マイニングを要するPoW関連銘柄を禁止する条項が法案に組み込まれていたことで、業界関係者などの間で懸念が広がった。

しかしPoW禁止条項は投票で否決され、代わりに環境に配慮した経済活動を認定する基準である「EUタクソノミー」において、仮想通貨マイニングから生じる二酸化炭素を削減する内容が盛り込まれた。

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関係筋によると、現時点で欧州委員会は、仮想塚事業者のエネルギー消費量を開示するという提案をしており、EU議会メンバーも、EU政府が、そうした開示のための技術的な基準を作成することを望んでいる。

環境をめぐる内容の他には、マネーロンダリング防止についてどのように対応していくかについても議論が行われている最中であるという。

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