はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨業界で注意すべき3つのトレンド

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨業界で注意すべき3つのトレンド
Tetherなどの価格が安定した通貨の台頭、仮想通貨のメインストリームへの進出、ハッキング被害が増えたことによる分散型取引所(DEX)の発展、の3つが今後のトレンドとなる可能性があります。
分散型取引所(DEX)とは
現在主流である、コインチェックやbitFlyerなどのような形の、運営元に秘密鍵の管理などを任せる中央集権型取引所ではなく、ユーザーが秘密鍵をそれぞれで管理する、ブロックチェーン上の非中央集権型取引所。高い安全性がメリットになる反面、割高な手数料や法定通貨が使用できない点、流動性及び利便性の低さがデメリット。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

3つのトレンド

2017年に大きな成長を遂げた仮想通貨市場は、多くの人々を巻き込み、技術的メガトレンドの一つとして人々に認知されるようになりました。

しかし、仮想通貨の元祖と称されるビットコインの価格は、2017年末に過去最高価格を記録してから、2018年7月の現在に至るまで下落の一途をたどっています。

3月には、TwitterのCEOであるJack Dorsey氏が「ビットコインが最終的に世界共通の単一通貨になるのではないか」という予想を語り、Appleの共同創業者であるSteve Wozniak氏も、その考えに賛同しました。

一方で、中央銀行の中の中央銀行と称される国際決済銀行(BIS)のゼネラルマネージャーを務めるAgustin Carstens氏は、仮想通貨が「バブルであり、ポンジ・スキームであり、環境破壊である」と否定姿勢を鮮明にしており、規制を強める中国政府も、仮想通貨の拒否姿勢を一貫して貫いています。

そのように賛否両論が繰り広げられる中、今後の仮想通貨業界の方向性に関わるトレンドをまとめました。

安定した通貨の台頭

ビットコイン価格は、2017年中盤から急激に上昇し、年末に過去最高値を更新しました。高値から現在までの下落を見ても分かる通り、ビットコインは一般的に高いボラティリティを持つものとして知られています。

このように、ビットコイン自体が高いボラティリティを持っており、アルトコインもその価格の影響を多く受けていることから、全ての仮想通貨=ボラティリティが高いものとして捉えられていましたが、法定通貨米ドルに裏付けられたペッグ通貨である仮想通貨テザー(USDT)が台頭し、ボラティリティの低い仮想通貨も誕生しています。

テザーの仕組みについて懐疑的に捉える声も上がっていますが、現時点で、USDTの取引量はビットコインに次ぐ第2位となっており、主要仮想通貨の一つにまで成長しています。

そして、今後テザーのような仮想通貨がさらに台頭し、多くの仮想通貨が、ボラティリティの高いビットコイン(BTC)ではなく、ボラティリティが低いテザー(USDT)のような通貨基盤で取引されていくことで、市場全体の安定に繋がるとの意見もあります。

仮想通貨のメインストリームへの進出

仮想通貨市場は、2018年に入りハッキングなどの被害に苛まれましたが、G20会議での議題になるなど、各国が適切な規制および、基準の整備を始めるきっかけにもなりました。

そして、ブロックチェーン産業調査企業であるCrypto Fund Researchは、2018年前半においての機関投資家から仮想通貨市場への投資額は約710億円にのぼり、2017年における機関投資家からの総計額約550億円を超えたことを発表しています。

さらに、ビットコイン先物取引もシカゴ・オプション取引所(CBOE)や、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での取り扱いが開始され、日本でもSBIホールディングスDMM.comグループのような大手企業が仮想通貨取引業に参入するなどしており、大手メディアでも仮想通貨業界の話題が取り上げられるようになってきました。

このように、仮想通貨が完全にメインストリームに進出したとは言えませんが、着々と前進してきていると言えるでしょう。

分散型取引所の発展

既述の通り、仮想通貨市場は、過去に多くのハッキング事件に見舞われてきました。

一部の例として、2011年には日本の仮想通貨取引所Mt.Goxが、2016年8月には香港の仮想通貨取引所Bitfinexが、2018年1月には日本の仮想通貨取引所Coincheckがそれぞれハッキングの被害を受け、仮想通貨市場に大きな影響を与えました。

しかし、仮想通貨の最大の特徴である非中央集権的特性に対し、中央集権的な取引所が使用され、その取引所によって大きな影響を受けていることも長年疑問視されてきました。

以前から、Bancorや0xのような分散型取引所も台頭してきていましたが、その手数料の高さや、流動性の低さから敬遠されています。

この現状を踏まえ、2018年3月に世界有数の仮想通貨取引所であるBinanceが、6月には同じく有名な仮想通貨取引所であるHuobiが分散型取引所への参入を発表しています。

このように、仮想通貨市場は新興市場であり、不安定で未熟な部分も多いとされていますが、安定した通貨や分散型取引所の台頭、メインストリームへの進出に着々と近づいていることから、今後のさらなる発展が期待されています。

CoinPostの関連記事

Coinbase:分散型取引所(DEX)を買収してERC20トークンの取り扱いが可能に
Coinbaseが分散型取引所「Paradex」を買収したことを発表しました。これにより、ERC 20トークンの取り扱いが可能になり、Coinbaseが運営する仮想通貨取引所で取り扱うことのできる仮想通貨の数を増やすことが可能になりました。
新DEX『AirSwap』ローンチ初日から取引高1億円を記録
AirSwapの強み AirSwapはイーサリアムベースのERC20トークン交換プラットフォームであり、完全匿...
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/03 月曜日
10:25
仮想通貨Zcash、プライバシー取引機能をさらに強化へ 新ロードマップ公開
匿名機能を重視する仮想通貨Zcashが2025年10~12月期のロードマップを発表した。プライバシー機能を大幅強化し、スワップ毎の使い捨てアドレスなどを導入する計画だ。
09:00
Sui DEX「Momentum」、11月上旬にTGE予定 累積取引量250億ドル超でエコシステム基盤化
Sui最大のDEX「Momentum」、210万人のユーザーを獲得。投票型ガバナンスで投票者自身が報酬配分を決定し、プールの手数料を得る仕組みで流動性の安定化を目指す。
07:00
【流通額1億円突破】JPYCの買い方・使い方まとめ|何ができる?
JPYCが資金移動業ライセンスを取得し、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC EX」を発行へ。特徴や将来性を徹底解説。
11/02 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、フランスのビットコイン戦略的備蓄法案提出やソラナETFの米上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
メタマスクの使い方、仮想通貨の送金や交換、便利機能を図解で簡単に
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
11:30
ビットコインは売られ過ぎ水準、来週の指標次第で利下げ期待強まるか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインは逆三尊形成中でギリギリの水準。来週のISM統計で景気減速が確認されれば12月利下げ期待が強まり、11.6万ドルのネックライン到達も。今後の展望を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本人新規登録停止に高い関心
今週は、日本初のステーブルコインJPYC始動、SBIインシュアランスグループによる株主優待へのXRP導入、仮想通貨取引所Bybitによる日本人の新規登録停止に関する記事が関心を集めた。
11/01 土曜日
13:50
ステーブルコイン覇権争い激化 テザーが過去最高益、USDCは機関投資家採用加速
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第3四半期報告書を公表し年初来利益が100億ドルを超えたことを明らかにした。米国債保有額は1350億ドルに達し国別ランキング17位相当。
13:20
仮想通貨市場の現状、センチメント冷え込み=CryptoQuant分析
CryptoQuantがビットコインとイーサリアムの週間市場レポートで投資家の慎重姿勢を指摘した。現物ETFや先物ベーシスなどの指標から市場のセンチメントが冷え込んでいると述べる。
10:20
イオレがSBI VCトレードと提携、ビットコイントレジャリー事業強化へ
イオレがSBI VCトレードと提携し、法人向けサービスを活用したビットコイン取引・保管・運用を開始した。Neo Crypto Bank構想の実現に向けSBIグループとの初の具体的連携となる。
09:50
チェンジHD、JPYCで地方創生へ ふるさと納税・インバウンド決済に円ステーブルコイン導入検討
チェンジホールディングスが日本円ステーブルコインJPYCを活用した地方創生に着手する。「ふるさとチョイス」での決済導入検討やインバウンド事業での実証実験を計画している。
09:20
欧州中央銀行がデジタルユーロ開発加速、2029年導入目指す
欧州中央銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)デジタルユーロの開発を次段階に進めることを決定した。2027年にパイロット実験を開始し、2029年の正式導入を目指す。
07:40
ビットコイン、サトシ・ナカモト執筆のホワイトペーパー公開から17周年に
仮想通貨ビットコインは10月31日、ホワイトペーパー公開から17周年を迎えた。SNSでは祝福の声が投稿されており、コインベースのCEOは、1つのPDFが世界を変えたとコメントしている。
07:30
米連邦控訴裁、仮想通貨銀行カストディアのマスターアカウント請求認めず
米連邦控訴裁判所が仮想通貨銀行カストディアに対するFRBのマスターアカウント拒否を支持した。裁判所はFRBがアクセスを認めるかどうかの裁量を持つと判断し、地方裁判所の判決を支持した。
06:45
コインベースが民主党議員の政治献金批判に反論 、「中立的活動」と主張
仮想通貨取引所コインベースが民主党マーフィー上院議員からの政治献金批判に公開反論した。同社幹部は仮想通貨業界PAC活動が非党派的で企業献金は歴代政権で標準的慣行だったと説明。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧