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JPモルガンとSBIデジタルアセット、初のDeFi取引を完了

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

シンガポール金融管理局(MAS)は2日、米金融大手JPモルガン・チェースとSBIデジタルアセットホールディングスが、パブリックブロックチェーンを利用した最初のDeFi(分散型金融)取引を実行したことを発表した。

JPモルガンが10万シンガポールドル(約1,000万円)相当の「トークン化預金」を発行し、SBIが発行した円のトークン化預金との交換を実施。ステーブルコインではなくトークン化預金と表現することで、規制に沿った銀行活動として差別化している。

取引基盤には、安価なガス代で利用できるポリゴン(MATIC)メインネット上でデプロイされた、大手DeFiレンディングプロトコルAaveの修正版が使用された。

この取引は、22年5月にシンガポール金融管理局(MAS)がDeFiの経済的可能性やユースケースを探る目的で立ち上げた共同イニシアチブ「Project Guardian」の最初の取り組みとなる。2日のリリースでMASは以下のように述べている。

今回の実証実験では、トークン化された資産のクロス通貨取引が、直接参加者間で瞬時に取引・清算・決済されることが実証された。これにより、清算・決済の仲介業者を介した取引の実行や、今日の店頭(OTC)市場で必要とされる二者間取引関係の管理にかかるコストを削減できる。

JPモルガンのブロックチェーンプロジェクト「Onyx Digital Assets」の責任者タイロン・ロバン氏は以下のように述べている。

今日は、パブリックネットワーク上で実際に取引できることを示す最初のステップだ。未来はこの極めて重要な瞬間のスケールアップに向けて動いている

パブリックチェーンとは、データが公開され、誰でも自由に参加可能な「公共性」の高いブロックチェーンの呼称。一方、内部構造を外部から把握できず、中央集権的に管理されるブロックチェーンは「プライベートチェーン」と称される。

JPモルガンがシンガポールドルのトークン化預金を発行したのは今回が初めて。同行は現在、株式や債券などの各種セキュリティトークン市場の到来に向けて、トークン化された預金の拡大に取り組んでいる。

関連:仏大手銀、JPモルガンのOnyxネットワークに参加

Aaveの採用

今回、レンディングプロトコルAaveはトークン化された外国為替取引の供給と借り入れを行うために使用された。AML(マネーロンダリング対策)準拠型のプロダクト「Aave Arc」をベースに、利用者制限や金利や為替レートなどの調節を可能とするバージョンがデプロイされている。Aaveは以下のように述べている。

Aaveのスマートコントラクトを使用してパブリックブロックチェーン上で取引を行うことは、DeFiにとって大きなマイルストーンだ。スマートコントラクトベースのdAppsがもたらす機会を完全に実現するため、従来の金融資産をDeFiに取り込む大きなステップを意味する。

試験運用には、シンガポール最大手銀行のDBS銀行や英大手スタンダードチャータード銀行やHSBC銀行も参加した。トークン化されたシンガポール国債、日本国債、日本円、シンガポールドル(SGD)からなるパーミッション型の流動性プールが設置され、トークン化された国債を売買する模擬演習も実施された。

Project Guardianの主な目的は、機関投資家グレードのDeFiプロトコルのユースケースを開発し、市場操作や運用リスクを軽減するための規制上のセーフガードや管理方法の導入を検討すること。

MASの最高フィンテック責任者であるSopnendu Mohanty氏は、今後より多くの機関とグローバルな学習機会を設けていく方針を示している。

業界参加者が主導するライブパイロットは、適切なガードレールがあれば、デジタル資産と分散型金融が資本市場を変革する可能性があることを実証している。これは、より効率的で統合されたグローバルな金融ネットワークの実現に向けた大きな一歩です。

関連:シンガポール中銀、DeFiやデジタル資産の実現可能性を検証 JPモルガンらが協力へ

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