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新CEO指摘、FTXベンチャーズの財務記録に多くの問題

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX投資部門の財務記録

破産申請した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの暫定CEOジョン・J・レイIII氏は17日、米デラウェア州の裁判所に精査された内容を開示する破産申請書類を提出。その中で、FTXの投資部門「FTXベンチャーズ」の財務記録が適切に管理されていなかったことが示されている。

FTXベンチャーズは、そのグループにあたる「Clifton Bay Investments」「FTXベンチャーズ」「Island Bay ベンチャーズ」の間で資金を分散して保有していた。レイ氏は、さらにそれらの関連企業の間にも分散していた可能性があるとコメントしている。

9月30日時点で、Clifton Bay Investmentsのバランスシートには総資産額約2,100億円(15億2,000万ドル)、FTXベンチャーズのバランスシートには、総資産額約690億円(約4億9,300万ドル)が記載されている。

しかしレイ氏は、これらの財務諸表はいずれも監査を受けていないとして、次のように述べた。

これらの貸借対照表は未監査であり、債務者がフリード氏に運営管理されている間に作成されたため、私はこれらに信頼を置いていない。記載された情報が記載された日付に即しているかどうかについても正確ではない可能性がある。

レイ氏は、現在のところ「Island Bay ベンチャーズ」のバランスシートは見つかっていないとも続けている。

負債については9月30日時点で、Clifton Bay Investmentsが約2,100億円(約15億2,000万ドル)、FTXベンチャーズが約690億円(約4億9,200万ドル)と記載されていた。

出典:裁判所提出書類

大部分は「投資」の項目に該当しており、Clifton Bay Investmentsの負債の大半は、他のFTXグループ企業から借りた資金だった。アラメダリサーチLtdから約1,960億円(14億ドル)を借りており、他に、アラメダリサーチLLC、アラメダベンチャーズ、West Realm Shires Servicesからも資金を借りている。

負債の表で、顧客の仮想通貨の預かり残高は示されていなかった。

FTXベンチャーズの投資先

FTXベンチャーズは、FTXが22年1月に立ち上げた投資ファンドで、仮想通貨業界の注目度の高いプロジェクトに手広く投資してきた。

例えば、NFT(非代替性トークン)コレクションBored Ape Yacht Club(BAYC)を手掛けるYuga Labs、レイヤー1ブロックチェーンのNear Protocol(NEAR)やSui、Aptos(APT)などがある。BAYCは独自トークンAPEを発行している。

仮想通貨プロジェクトは発行したトークンを初期投資家に配布しているケースが多いため、FTXベンチャーズが保有するトークンがロックアップ期間終了後に売却されることを懸念する声も上がっているところだ。

Yuga Labsは12日「FTXの経営危機は私たちに影響を与えていない」と発言していた。識者は、FTXグループが有するBAYCコレクション(NFT)については推定価値が4,000~5,000 ETH(約7~9億円)だと見積もっている。

関連BAYCとYuga Labs FTX破綻の影響を否定

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

Aptos Labs(アプトス ラボ)」も12日、FTXにより保有されている自社資産は存在せず、影響はないと説明。NEAR財団は11日、次のように述べた。

FTXとアラメダは共にNEAR財団を支援している。FTXは890万トークンを持ち、現在までに150万トークンがアンロックされた。

アラメダは810万トークンを保有しており、そのうち1つもアンロックされていない。このエクスポージャー(価格変動にさらされる資産の量)は非常に小規模だ。

関連仮想通貨企業、FTX危機の影響を受けないと相次いで声明

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