Web3の新興企業支援を拡充
米IT大手グーグルのクラウド部門「グーグルクラウド」は26日、Web3スタートアップ向けに支援プログラムを拡充したことを発表した。
既存の「Google for Startups Cloud Program」に、Web3に特化した特典を追加。支援の目的は、Web3企業が市場化やイノベーションなどの重要業務に集中できるようにすることである。
Web3とは
「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)などを含む。
情報の流れが一方通行だった初期のインターネットは「Web1」、グーグルらがサービスを提供する中央集権体制のインターネットは「Web2」と呼ぶ。
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支援の対象企業は、資金調達ラウンドでシリーズAまでのスタートアップ。資格を全て満たす企業は、26日から新たな支援プログラムに申し込むことができるとした。
Web3に特化した特典とは、技術やコミュニティ、リソースに関連した支援。資金の提供には、ソラナ(SOL)やポリゴン(MATIC)、NEARプロトコル(NEAR)ら複数のプロジェクトが協力する。
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例えば、支援対象に選出された企業は、合計約4億円(300万ドル)規模の「Polygon Ventures Ecosystem Fund」で、優先的に審査を受けることが可能だ。
他にも米仮想通貨取引所コインベースやブロックチェーン分析企業Nansen、Web3開発プラットフォームAlchemyらも企業支援に協力するという。
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クラウド部門では、競合のアマゾンウェブサービス(AWS)もWeb3領域で事業を拡大中。グーグルクラウドは今後も、Web3領域の創設者や開発者を支援していくと説明している。
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既存の支援プログラム
以前から行われている「Google for Startups Cloud Program」については、日本語のウェブページもある。その中に、現在はWeb3企業向けのメリットが追加されているが、この表記は英語だ。
公式ウェブサイトによると、既存の支援プログラムには以下の特典がある。
- 2年間は、毎年最大約1,330万円(10万ドル)分のクレジットが付与され、クラウド費用として充当できる
- 技術トレーニングとハンズオンラボを利用できる
- 専任のスタートアップエキスパートやスタートアップコミュニティと交流でき、グーグルが提供する他の割引も利用できる
支援の資格要件は、出資をすでに受けているかによって分類。出資を受けている企業は上述した通り、シリーズAまでが対象だが、資金調達から12カ月以内であることも条件に挙げている。他にも「設立から10年以内」「クレジットを4,000ドル以上受け取っていない」ことも、出資を受けている企業の申請条件にするとした。