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バイナンスラボのS6ウェブ3育成プログラム、ZK証明やリキッドステーキングを対象に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

育成プログラムのシーズン6を開始へ

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは6月30日、「Binance Labs」が提供するインキュベーションプログラムのシーズン6への参加プロジェクトを募集開始したと発表した。

Web3プロジェクトを立ち上げる、革新的な初期段階スタートアップチームを募っている形だ。応募締め切りは、米国時間の2023年7月31日としている。

対象となる主な分野には、ZK証明、レイヤー2、モジュールブロックチェーン技術、リキッドステーキング、現実資産トークンか技術、AI搭載のdAppsなどが含まれる。

この育成プログラムは、3か月間実施される。特にWeb3スタートアップの構築に焦点を当てており、起業家に、そのアイデアをさらに磨き上げる機会を与えるものだ。

選ばれた起業家は、1対1で助言を受けることが可能。バイナンスや、Binance Labsが出資する企業の創設者など、業界リーダーとつながる与えられる。

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

シーズン5の選出プロジェクト

前回のインキュベーションプログラムであるシーズン5には900件を超えるプロジェクトから応募があり、インフラストラクチャ、DeFi(分散型金融)、ツール、セキュリティ、ゲームやその他12のプロジェクトチームが選出された。

Binance Labsは最終的に、このうち以下の5つの傑出したプロジェクトに出資している。

  • Bracket Labs:レバレッジを活用するオンチェーン金融のプロジェクト
  • Mind Network:データストレージなどを提供する分散型プライバシー保護ツール
  • dappOS:Web3への参入障壁を下げるソリューション
  • Kryptoskatt:会計、ポートフォリオ管理、税務報告サービス
  • zkPass:ゼロ知識証明技術による分散型のIDプロトコル

バイナンスは、これらのプロジェクトの最終的な選出過程を、メタバースで開催したWeb3起業家コンテスト番組「Build The Block」で放送していた。

この番組では、Binance Labsからの助成金を勝ち取るために、12のWeb3プロジェクトがプレゼンテーションを行った。その結果、優勝したのはゼロ知識証明を活用するzkPassである。その他4つのプロジェクトもバイナンスからの助成金を勝ち取った形だ。

関連バイナンスのWeb3起業家コンテスト、「zkPass」が優勝

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。例えば、送金者、受取人、送金額などの取引内容を第三者に明かすことなく、その取引が不正でないことを証明することができる。

▶️仮想通貨用語集

Neutronに出資

Binance Labsはバイナンスの投資部門だ。最近では、コスモス(ATOM)関連のクロスチェーン・スマートコントラクトを提供する「Neutron」による約14億円(1,000万ドル)の資金調達ラウンドをCoinFundと共同で主導した。

Neutronは、インフラやセキュリティを提供して、スマートコントラクト開発者がコスモスのエコシステム内でスケーラブル(規模を拡張可能)なdAppsを簡単に構築できるようにする。

Neutronは、調達した資金をブロックチェーンソフトウェアの継続的な開発やエコシステムの拡大に活用していく計画だ。

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