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欧州中央銀行利上げ終了に近いか、半導体銘柄英アームがナスダックに新規上場|15日金融短観

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9/15(金)朝の相場動向(前日比)

仮想通貨関連銘柄 BTC続伸で値上がり

  • コインベース|83.4ドル(+4.5%)
  • マイクロストラテジー|346.4ドル(+1.3%)
  • マラソン・デジタル|10ドル(+1.1%)
  • ストロングホールド・デジタル・マイニング|4.8ドル(+5.9%)

仮想通貨関連株銘柄は、ビットコイン(BTC)の続伸を受けて反発した。昨日FTXの資産清算提案が裁判所によって承認され、保有トークンのステーキング運用や再投資も認められたことが好感された。ソラナ(SOL)などで売圧への懸念は一時高まっていたが、売却以外の運用オプションへの期待感も見られている。

関連米裁判所がFTXの仮想通貨資産売却提案を承認|14日朝の重要速報まとめ

国内仮想通貨・ブロックチェーン関連銘柄

  • SBIホールディングス|3,294円(+1.9%)
  • メルカリ|3,097円(+2.6%)
  • ドリコム|550円(+0.3%)
  • コロプラ|646円(+0.1%)

関連9月株式市場見通し

伝統金融 アームIPO好スタート

  • NYダウ:34,907 +0.9%
  • ナスダック:13,926 +0.8%
  • 日経平均:33,168 +1.4%
  • 米ドル/円:147.4 -0.01%
  • 原油先物:90.6ドル +2.4%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:26,605ドル +1.3%
  • イーサリアム:1,627ドル +1.4%
  • 本日のNYダウ・ナスダック

    欧州中央銀行(ECB)が利上げサイクルの終了を示唆したことが好感され、米NYダウは+0.9%と反発し、ナスダックとS&P500も上昇した。

    ECB 10回目の利上げ

    ロイターによると、欧州中央銀行は14日の理事会で、主要政策金利を0.25%引き上げるとする一方で、利上げ打ち止めの可能性を示唆。主要政策金利を現行の4.25%から4.5%へと引き上げて2022年7月以降10会合連続の利上げ決定となった。

    ラガルド総裁は理事会後の記者会見で必要になった場合の追加利上げの可能性を完全に否定はせず、金利は当面の間、高い水準にとどまる必要があると指摘したという。

    一方、追加利上げや銀行システムからの資金引き揚げの可能性を示唆しなかったことを受けて市場の利下げ予想は前倒しされたようだ。現在、ECBは来年6月にも利下げに踏み切り、その後は同年末までに2回の利下げが実施されるとの見方が織り込まれている状況だ。

    現在はドイツなどが景気後退(リセッション)に陥ったが、ユーロ圏の成長率見通しについて「23年下半期に想定されていた回復は後ずれした。24年には成長が回復すると確信している」と話し景気減速は一時的なものと指摘した。

    ブルームバーグによると、JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル流動性市場ストラテジスト、マイケル・ベル氏は、「ECBは恐らく利上げを終えただろう。成長の軟化に対し次回の会合で利上げを休止する可能性がある。成長見通しの悪化が続けば、休止がピークへと変わり得る」とコメントした。

    なお、ECBの発表を受けて、金融市場でイングランド銀行(イギリス中央銀行)が今月の決定会合で追加利上げへの観測は大幅に後退。また、FRBが21日の連邦公開市場委員会会合で政策金利を現行水準に据え置く見方が97%で圧倒的になってきている。さらに、11月会合の金利据え置き観測も60%を超えた。

    出典:CME

    8月の米生産者物価指数など 軟着地高まる

    前日の米8月CPIの結果に続き、昨夜発表の8月の米生産者物価指数(PPI)もガソリン値上がりによる全体価格の上昇を示し、1年以上で最大の上昇幅となった。

    出典:Kabutan

    世界のサプライチェーンの正常化に加えて多くの諸外国での景気減速もあり、生産者レベルでのインフレ圧力は全般的に緩和してきているが、ガソリンが20%上昇し上昇分の多くを占めている。なお、サービス分野では住宅、貨物のトラック輸送、機械・機器の卸売り価格も上昇したという。

    なお、8月の米小売売上高も市場予想を上回ったものの、6月と7月分が下方修正され景気減速の兆しを示す内容でもあった。

    本日のニューヨーク原油先物相場は反発し1バレル=90.6ドル。90ドルを超えるのは昨年11月以来。石油輸出国機構(OPEC)の減産とサウジアラビアとロシアによる一方的な減産を受け、供給が逼迫する中、原油は6月下旬から3ヵ月連続で上昇し、約30%の上昇を記録した。

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    有識者の見解

    レイモンド・ジェームズのチーフ・エコノミスト、エウジェニオ・アレマン氏は「今日の予想以上の悪い結果は、8月のエネルギー価格の上昇に起因するところが大きいが、それでもFRBがインフレ率を2%の目標に到達させる道のりはまだ終わっておらず、FRBを納得させるためには、さらに数ヶ月間ポジティブなデータが必要だと話した。

    また、IG北米のチーフ・エグゼクティブ、JJ・キナハン氏は「消費者はまだ外で消費し物価を押し上げている。それでもガソリン価格はすぐに消費者を躊躇させるだろう。インフレを最も早く感じるのはガソリン価格だ」と指摘した。

    また、インフレ率が2%に戻せる時期について、JPモルガン・アセット・マネジメントのチーフ・グローバル・ストラテジスト、デビッド・ケリー氏によれば、来年後半には年率2%を下回る可能性が高まる。「実際、ガソリン価格の上昇が他の個人消費を冷え込ませる程度であれば、最近のエネルギー価格の高騰は2024年に向けて成長率の鈍化とインフレ率の低下をもたらす可能性もあるだろう」、「さらなるショックがない限り、2024年第4四半期までに、前年比のヘッドライン消費デフレーター・インフレ率(PCEデフレーター)はFRBの目標である2%を下回ると考えている」との見方を示した。(この部分の内容は再掲となる)

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    アームがナスダックに上場 時価総額650億ドル

    日本ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングス(ARMH)が14日、米ナスダック市場に上場した。初日の終値は新規株式公開(IPO)価格(51ドル)を約25%上回り、63.59ドルで取引を終えた。時価総額が650億ドルとなり、好スタートを切った格好だ。アームのIPOは21年以来最大のものでその成功はIPO市場復活の兆候を示唆している。

    SBI証券の分析によると、アームは高パフォーマンスで低コスト、エネルギー効率に優れたCPU(中央演算処理装置)及び関連技術を設計・開発・ライセンス供与し、エヌビディアなどの大手を取引先としている。同社のスマホ用CPUは99%の市場占有率に達している。

    また、同社のマイクロチップ設計は、エヌビディア、インテル、AMD、Qualcommなど世界の主要チップ企業が製造する半導体の製造に使用されている。

    アームのジェイソン・チャイルド最高財務責任者(CFO)は14日MarketWatchの取材に対し、アームの今後の焦点は、チップのナノメートルサイズ・トランジスタの微細化に伴うコスト高騰を逆手に利用することだと語った。トランジスタの微細化に伴い、知的財産権やソフトウェア検証のコストは膨れ上がり、設計コストの4分の3を占めるようになっているという。チップメーカーはそのコストを自社で負担するのではなく、アームに委託し始めていると話した。

    さらに、同社はAI分野のプレゼンスも強化しようとしている。今年5月に機械学習モデル用の新しいチップセット・アーキテクチャであるCortex-X4コアと、G720と呼ばれるGPUを発表したばかりだった。

    アームは元々上場企業だったが、2016年にソフトバンクグループに320億ドルで買収された後、ロンドン証券取引所における上場を廃止し、ソフトバンクグループの100%子会社(IPO後は90%)になった背景がある。

    米国株

    IT・ハイテク個別銘柄の前日比:エヌビディア+0.2%、AMD-1%、テスラ+1.7%、マイクロソフト+0.8%、アルファベット+1%、アマゾン-0.09%、アップル+0.9%、メタ+2.2%。

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