はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「Web3参入障壁を下げる」バイナンスら出資の「dappOS」創設者——「WebX Weekly」第2回放送内容

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第2回 WebX Weekly

CoinPost Globalが6日に公開した2回目の「GM Radio:WebX Weekly」には、Web3オペレーティングシステム(OS)のプロトコル「dappOS」の共同創設者Isabella Yang氏が参加している。

▶️CP_GlobalのTwitterをフォロー

dappOSのOSとは、スマートフォンやパソコンを動かすOSと同様の意味。つまり、Yang氏のプロジェクトは分散型アプリ(dApps)を動かすための基盤を開発している。

Web3向けのOSプロトコルを開発する目的は、ユーザーがブロックチェーンのサービスを利用する際の参入障壁を下げること。参入障壁とはシードフレーズを管理したり、各ブロックチェーンごとにアカウントを作成したりする手間暇を指す。

dappOSのプロジェクトは、従来のモバイルアプリのようにユーザーがdAppsを使える環境を提供できるように取り組んでいる。現在稼働しているのは、dappOSのバージョン2である。

これまでdappOSには、バイナンスのインキュベーション部門「Binance Labs」が出資。ほかにもSequoia、TRON DAO、OKX Venturesらからも出資を受けている。

関連バイナンスラボ、Suiブロックチェーン上の12プロジェクトを支援へ

公式サイトによると、協業するプロジェクトの数は20超で、合計4千以上のユーザーがdappOSを利用。現在はイーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)、BNBチェーンなど10種類のブロックチェーンに対応している。

出典:dappOS

ポッドキャストの内容

今回の配信テーマは「意図に焦点を当てたオペレーティングプロトコル」。Yang氏のポッドキャスト(英語)は以下のX内のリンクから聴くことができるが、ここから配信内容のポイントを紹介していく。

まず、配信テーマにある「意図に焦点を当てた(=Intent-centric)」についてYang氏は「dappOSは、ユーザーが何をしたいかという意図に焦点を当てたプロトコルである」と説明。

どのように送金・取引が行われるのか、ブロックチェーンの仕組みがどうなっているのかといった技術的なことをユーザーが意識しなくてもよいようにするためのプロトコルであると話した。

つまり、Yang氏は、dappOSはユーザー体験を向上させるためのプロトコルであると説明。ユーザーが難しいことを覚える必要がなく、自身がやりたいこと(=意図)を容易に実行できる環境作りを目指している。

Web3の参入障壁

たしかにWeb3ユーザーが自身で管理するアカウントを作る場合、メールアドレスとパスワードだけでもアカウントを作れる従来のサービスに比べ、シードフレーズや秘密鍵などを管理する必要がある。これまで、仮想通貨ウォレットの作成の難しさなどが、Web3の参入障壁になっていると言われてきた。

Yang氏は、Web3には主に2つの参入障壁があると指摘。まず1つ目は、アカウントの仕組みだ。

Web2ユーザーはシードフレーズが不要であるとYang氏は説明。そして、シードフレーズを紛失すると、アカウント自体を失うことにつながるというリスクを指摘した。現在のWeb3のアカウントの仕組みは直感的にわかりづらいとし、Web2ユーザーが受け入れるのは困難であると話している。

そして、もう1つの参入障壁が、複数のブロックチェーンが開発されていて、資産やデータが分散してしまっていること。ブロックチェーンの数だけアカウントを作成して資産を管理しなくてはならないのは、非常に不便だと語った。

dappOSを介すと、2つのブロックチェーンに資産を持つユーザーが送金する際、手数料が安価なチェーンから送金するといった機能が裏で作動するが、そういった仕組みは意識しなくてもよいようになっていると話している。

今後の計画

Yang氏は今回のポッドキャストで、今後の計画も語った。

dappOSのバージョン2の稼働はまだ完全ではないと説明。現在利用できるプロジェクトは、必要最低限の機能を備えたプロダクト(MVP:Minimum Viable Product)に近いという。

今後はまずパートナーと協力し、イーサリアムと互換性のある全てのチェーンのユーザーが、様々なdAppsを使えるようにしていくと話した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
12:10
米上院、トランプ氏の仮想通貨推進派2名を承認 CFTC・FDIC新委員長が就任へ
米上院は12月18日、トランプ大統領が指名したマイケル・セリグ氏をCFTC委員長に、トラビス・ヒル氏をFDIC委員長に承認した。両氏は仮想通貨推進派として知られ、デジタル資産に対するより友好的な規制環境の実現が期待されている。
11:28
米仮想通貨市場構造法案、1月に上院審議へ ホワイトハウス当局者が確認
米ホワイトハウスの仮想通貨担当官が、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の1月上院審議入りを確認。業界と伝統的金融機関が最終協議を実施、超党派の協力が成立の鍵に。
11:09
「10月の歴史的暴落の後遺症続く」ラウル・パル、仮想通貨の下落圧力は市場操作ではないと分析
グローバルマクロ投資家のラウル・パルが、10月10日に発生した仮想通貨市場の歴史的暴落について詳細を分析。市場操作の指摘は的外れであり、トランプ関税ショックとバイナンスの深刻な技術障害が重なり、数兆円規模の強制決済をもたらした大規模ロスカットに繋がったという。
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
06:12
台湾政府が210BTCの押収ビットコインを保有、世界10位の政府保有者に
台湾の法務部が犯罪捜査で押収した210枚以上のビットコインを保有していることを明らかにした。戦略的備蓄の検討も進んでいる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧