ビットコイン売上高も増加
金融サービスを提供する米ブロック(旧称スクエア)社は2日、2023年第3四半期(7〜9月)の業績を発表した。好調な決算により発表直後からブロックの株式(SQ)は大幅高を記録、前日比10.6%高となった。
経常収益は約8,360億円(約56億ドル)でアナリストらの事前予想である約8,220億円(約55億ドル)を上回った。また、1株あたりの調整後利益も0.55ドルで事前予想0.45ドルより高い数字を出している。
また、金融アプリCash Appユーザーへのビットコイン(BTC)売上高は約3,610億円(24億2,000万ドル)に達している。2Qの23億9,000万ドルを超えた形だ。
ビットコイン販売による粗利益はビットコイン売上高の2%に相当する約67億円(4,500万ドル)である。前年同期比で22%上昇した。ブロック社は、この背景について平均市場価格と販売量が両方共に高まったことを挙げている。
この先のビットコイン販売量は、顧客の需要やビットコイン市場価格の変動に依存するだろうと続けた。
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財務資産としてBTCに投資
ブロック社は、財務資産としてビットコインを保有している企業の一つだ。
ビットコインの公正価値が帳簿価額を下回った場合は減損の対象となるが、今四半期には、そうした減損は発生しなかった。
ブロック社は2020年と2021年に、それぞれ5,000万ドルと1億7,000万ドルをビットコインに投資。2023年9月30日時点で、これまでの減損後のビットコイン投資の帳簿価額は約152億円(1億200万ドル)だが、市場価格に基づく公正価値は約323億円(2億1,600万ドル)だとしている。
なお、米国の会計規則では、ビットコインなど仮想通貨は市場価格が帳簿価額を下回った場合は減損とすることが義務付けられる。一方で、市場価格が上昇してもそのビットコインを売却するまでは上方修正は行えない決まりだ。
戦略的にビットコイン投資を行っている企業としては米マイクロストラテジー社が知られている。
マイクロストラテジー社は10月にもビットコインの買い増しを行っており、ビットコイン保有数は158,400 BTCに増加した。現在のレートで試算すると含み益は、1,340億円(9億ドル)程度となる。
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ハードウェアウォレットも開発中
ビットコイン支持者のジャック・ドーシー氏が率いるブロック社は、ビットコインのハードウェアウォレット「BitKey」の開発も進めているところだ。価格や一般向けの発売日といった詳細についてはまだ明かされていない。
10月に公開された画像によると、指紋のセンサーが付けられていて生体認証が利用できるようになっている模様だ。
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