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リップル社がアイルランドでVASP認可を獲得、欧州デジタル資産市場への進出を加速

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル資産サービスを提供可能に

米リップル社は19日、アイルランド中央銀行(CBI)にて、仮想資産サービスプロバイダー(VASP)としての登録が完了したことを発表した。

アイルランドに展開するリップル社の子会社、Ripple Markets Ireland Limitedは、VASP(仮想資産サービスプロバイダー)として正式に認定され、この国で特定のデジタル資産サービスの提供が可能となった。この登録は、リップル社の事業展開を強力に支援する一歩となる。

アイルランドは2018年に金融サービス向けの新技術開発を目的としたイノベーション・ハブを設置するなど、新しいテクノロジーを支援する環境が整っており、リップル社にとって重要な拠点となっている。リップル社は欧州展開の中核拠点として2022年に首都ダブリンに事務所を設立した。

欧州連合(EU)では、2024年末に暗号資産市場(MiCA)規制が施行予定だ。リップル社はアイルランドでの登録を経て、欧州経済領域全体でのサービス提供に向け、他の必要なライセンスの取得にも努める方針を示している。

MiCAとは

MiCAは「Market in Crypto Assets」の略で、EUが2020年9月に発表した包括的な仮想通貨規制案。ステーブルコインの他にも、ライセンス制度や消費者保護要件などを定めている。

▶️仮想通貨用語集

関連:米リップル社、アフリカ・湾岸諸国・英国・オーストラリア間の送金ネットワークを拡大

世界中の規制当局と連携

リップル社のストラテジック・イニシアチブ担当SVP、エリック・ファン・ミルテンブルグ氏は、アイルランドをEU規制の中核拠点として高く評価している。アイルランド中央銀行(CBI)による、Ripple MarketsのVASP登録について以下のように語った。

アイルランドは仮想資産業界をサポートする法域であり、リップル社のような企業が活動するには最適な場所だ。明確な規制を提供するアイルランドとEUは、デジタル資産、決済、フィンテックのエコシステムに対する信頼を高め、これらの産業の長期的な発展へのコミットメントを示している。

世界中の規制当局との緊密な連携を図るリップル社は、各国でライセンスを取得し、仮想通貨とブロックチェーン技術の普及に向けた取り組みを続けている。

2023年10月には、シンガポール子会社Ripple Markets APAC Pte Ltdが、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得。また、米国では、同年に送金業者ライセンス(MTL)の大半を獲得した。

関連:米リップル、シンガポールで仮想通貨決済拡充へ

2023年11月には、ドバイ金融サービス局(DFSA)がドバイ国際金融センター(DIFC)内でのデジタル資産XRPの使用を承認し、DIFC内で認可された仮想資産会社がXRP Ledger(XRPL)のネイティブ資産であるXRPをサービスに組み込むことが可能になった。

関連:ドバイIFC、仮想通貨規制枠組み内でXRPの使用を承認

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