TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン66000ドルまで続落、CPIとFOMCを間近に控えリスク回避売り先行か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比120.6ドル(0.31%)安の38,747ドル、ナスダック指数は151ポイント(0.88%)高の17,343ポイントで取引を終えた。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するコインベースが前日比2.2%安の244.2ドルと続落。ビットコイン大量保有のマイクロストラテジーも2.7%安の1555ドルで取引を終えた。

CoinPostアプリ(ヒートマップ機能)

東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比308円(0.79%)安の38,826円で推移している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比%高の1BTC=67,462ドルに。

BTC/USD日足

足元の保ち合いを下方ブレイクし、一時66,018ドルまで下落した。

時価総額上位の主要アルトコインでは、イーサリアム(ETH)が2.8%安の3502ドル、ソラナ(SOL)が5.1%安の149ドル、XRPが1.8%安の0.48ドルと全面安となった。

FRB(米連邦準備制度)の金融政策に影響する重要指標のCPI(米消費者物価指数)発表が本日21:30に予定されるほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)およびパウエル議長会見を控え、株式市場や暗号資産(仮想通貨)市場では、リスク回避のポジション調整売りが発生しやすい状況にある。

昨日の急落後の日本時間18:00頃には、TDシーケンシャルが時間足チャートで買いシグナルを示した。

(時間足)1〜4本のローソク足でのリバウンドが予測されるというものであったが、さらに1000ドルほど続落した後ローソク足4本分反発した。

トム・デマーク氏が考案したTDシーケンシャルは、チャート上の高値・安値のパターンを分析し、それを数値的なシーケンスに変換することで、価格の反転や相場の転換点を予測しやすくなるとされるもの。暗号資産(仮想通貨)相場でも比較的信頼度の高いシグナルとして知られ、過去のサイクルではいずれも押し目や戻りなど反転シグナルとして機能することがあった。

また、Ali氏は「ビットコイン(BTC)先物やオプション市場におけるOI(未決済建玉)について、過去最高水準の187億5,200万ドルに達している」とも指摘した。

これは、強気の市場センチメントを背景に、トランザクションの急増やボラティリティ上昇の可能性を示している。

CPI発表およびパウエル議長会見が市場予想よりも“ネガティブ”だった場合は、1BTC=65,000ドル水準の底割れリスクが懸念される一方、市場予想より“ポジティブ”と見なされた場合、急激な買い戻し圧力が発生し得る局面と言えそうだ。

大規模ショートの影響は

オンチェーン分析会社Glassnodeは、「ビットコインETF(上場投資信託)への目覚ましい資金流入があるにも関わらず、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)におけるヘッジファンドの大規模な先物ショート(80億ドル相当)が上昇を鈍らせている可能性がある」と指摘した。

ビットコイン現物ETF(上場投資信託)を買った機関投資家は、キャッシュ・アンド・キャリー戦略およびベーシス取引の一環でCMEでビットコイン先物をショートしていると推定する。大手暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所BitMEX Researchらも似たような見解を示していた。

キャッシュ・アンド・キャリー戦略とは、先物価格が現物価格よりも高いコンタンゴにある時、ビットコイン(BTC)現物を買い、同時に先物ビットコインを売ることで裁定取引(アービトラージ)の利益を狙うもの。ベーシス取引は、先物価格と現物価格の差(ベーシス)を取引する戦略にあたる。

関連:ビットコイン続落、過去最大のCMEショートポジションについてBitMEX Researchらが見解

その一方で、ビットコインの市場価格が7万ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)を上抜けして過去最高値を更新するためには、非裁定取引需要が必要だという認識である。暗号資産(仮想通貨)の保有期間中における価格変動リスクをヘッジするキャッシュ・アンド・キャリー取引は、ETFへのバイサイドの流入(買い圧力)を事実上中立化するからだ。

ビットコイン先物が現物よりも多く買われている場合、投資家が将来の価格上昇を期待する強気なセンチメント(市場心理)を反映しているものとみられるが、短期的な利益を狙った投機的な動きが増えている可能性もあり、ボラティリティ(価格変動性)拡大懸念も見受けられる。

関連:ビットコインの買い方|投資メリットやリスク、おすすめ取引所は?

マイナー情勢

データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは、米大手マイニング上場企業のマラソン・デジタルが、昨日1000BTCをOTC(店頭取引)で売却した可能性があることに言及した。これは、今年3月末以降で最も高いOTCの出来高となる。

しかし、この点についてCryptoklepto氏は、「マラソン・デジタルは月間のランニングコストとして7,000万ドルも必要としておらず、2億9,200万ドルもの潤沢なキャッシュを保有している」と疑問を呈している。

今年5月にも1,972 BTCを移動させたが、結局売却されなかった例もあるとし、「仮に今回売却しているのであれば、大規模な資金調達は企業の買収など何かしらの意図があるはずだ」と指摘した。

これに対し、Ki Young Ju氏は“コストカバー”の表現には語弊があったことを認め、採掘リグへの投資や企業の買収といった広範な支出が含有されていると一部訂正したほか、「マラソンデジタルのビットコイン大量売却があったとしても、市場の周期的な天井圏(弱気)と見なしているわけではなく、長期的な成長戦略の一環としての投資活動だろう」との見立てを示している。

関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧