はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨DEX大手Uniswap、独自のイーサリアムL2「Unichain」を発表 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの課題解決に貢献

分散型取引所(DEX)大手Uniswap(ユニスワップ)は10日、新たなイーサリアム(ETH)L2ソリューション「Unichain」の立ち上げを発表した。開発を担うUniswap Labsによると、テストネットは同日ローンチされ、メインネットは年内の公開になるという。

Unichainを紹介します — DeFi向けに設計された新しいL2 ✨
高速ブロック (250ミリ秒)、チェーン間の相互運用性と分散型バリデータ・ネットワーク
チェーン間の流動性の拠点となるよう構築

Uniswap LabsはUnichainを立ち上げた背景として、「DeFi製品の構築と拡張に何年も取り組んできた結果、ブロックチェーンの改善が必要な部分と、イーサリアムのロードマップを前進させるために何が必要かが明らかになった」ことを挙げている。

Unichainは以下の側面において、課題解決に貢献する。

  • 低コストで分散化を促進
  • 高速なトランザクション
  • シームレスなクロスチェーンスワッピング

レイヤー2(L2)とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引の計算処理をオフチェーンで処理し、状態を示す証明情報をメインチェーンに記録することで低コスト、低レイテンシ、高スループットを実現する。

▶️仮想通貨用語集

コスト削減と高速化

Uniswapの声明によると、Unichainのトランザクション手数料は、イーサリアムのメインネットと比較して、短期的には95%削減され、長期的にはさらに削減されることになるという。

また、ノードがブロック検証を可能にする分散型の検証ネットワークを導入することにより、ファイナリティのレイヤーを追加。整合性のないブロックや無効なブロック生成のリスクが軽減される。

Unichainは当初、1秒でブロック生成を行うが、最終的には250ミリ秒未満に短縮する予定だという。現在、イーサリアムメインネットのブロック生成には12秒、ほとんどのL2ネットワークは2秒かかるとされている。

Uniswap Labsのヘイデン・アダムズCEOは「ユーザー体験が2秒から250ミリ秒に短縮されることは、実際には非常に大きなインパクトがある」と述べた。

高速化を支える技術

このような劇的な改善は、イーサリアムの研究開発組織「Flashbots(フラッシュボット)」と共同で開発した、ブロック構築用の信頼できる実行環境(TEE)を利用することによって可能になった。

TEEは、速度の向上だけではなく、トランザクションの順序付けの透明性を向上させ、トランザクションの失敗を防ぐように設計されている。

ブロックの高速化により、「MEV」(最大抽出可能価値)による価値の損失が減少する可能性も指摘された。MEVは、ブロックマイニング時のトランザクションの追加、除外、および順序決定により得られる利益で、自動取引ボットによるフロントラン等の違法行為によって不当に利益を得る問題が発生している。

チェーンを問わずスワッピング可能に

数多くのL2が誕生することで、コスト削減には結びついたが、流動性の断片化が起こり、ユーザー体験は低下したとUniswapは指摘。その課題を解決するため、Unichainは、ユーザーがどのチェーンを使用していても、スワッピングにシームレスにアクセスできるように構築されているという。

まず、Unichainは、イーサリアムL2プロジェクトの「Optimism」(オプティミズム)と提携し、相互運用可能なネットワークであるOptimismのSuperchain(スーパーチェーン)の一部となる。スーパーチェーン上に構築されたUnichainは、高速で安全なチェーン間トランザクションのための相互運用性をサポートする。

スーパーチェーンは、「インターネットレベルのスケール」までイーサリアムを拡大するための解決策として、構想されたもので、同ネットワークには、コインベースのL2「Base」や、OKXの「X Layer」、Synthetixの「SNAXchain」などが参加している。

さらに、スーパーチェーン外でも、ERC-7683などのイニシアチブを通じて、すべてのチェーン間の相互運用性を向上させるよう取り組んでいるという。

Uniswapは、Unichainのローンチ後、Uniswap インターフェースと Uniswapウォレットにクロスチェーンスワッピングを導入する予定だと述べた。

関連:Worldcoin、イーサリアムL2「Optimism」との連携を発表

価値のインターネットの実現へ

アダムズCEOは「価値のインターネットは単独のチェーンでは実行できない」と指摘。次のように抱負を語った。

イーサリアムのロールアップを中核に置いたロードマップは、シームレスに相互接続する多くのL2 チェーンを持つことで拡張することを目指している。私たちはこのビジョンに興奮しており、加速させることを目指している。

関連イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/19 火曜日
05:50
ビットマイン、ストラテジーに次ぐ最大の仮想通貨保有企業に
ナスダック上場のビットマインが66億ドル相当のイーサリアム保有を発表し、マイケル・セイラー氏のストラテジーに次ぐ世界第2位のデジタル資産保有(DAT)企業となった。
05:30
米上場BTCS、世界初のイーサリアム配当を発表
ナスダック上場のブロックチェーン企業BTCSが18日、世界初のイーサリアム配当「ビビデンド(Bividend,)」を発表。1株当たり0.05ドルのETH配当と0.35ドルのロイヤルティ支払いで計0.4ドル相当を株主に提供。
08/18 月曜日
17:00
Tezos ecosystem at WebX 2025:RWA最新動向から日本限定グッズ、体験型コンテンツまで一挙公開
テゾス(Tezos)は、ハードフォークなしでアップグレードできる独自の仕組みを持つブロックチェーンプラットフォームです。2014年にArthur Breitman氏とKathl…
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年7月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:30
ビットコイン1750万円台で方向感欠く、ジャクソンホール会議が転換点に|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1750万円周辺で方向感を欠く展開。米CPI下振れで利下げ期待が高まるも、PPI上振れで大幅利下げ観測が後退。来週のジャクソンホール会議とパウエルFRB議長発言が相場の鍵を握る。テクニカルサポートも豊富な現在の市況を詳しく分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネットの大幅増益に高い関心
今週は、メタプラネットの決算発表、バリュークリエーションのビットコイン全売却、スコット・ベッセント米財務長官のビットコイン準備金に関する投稿のニュースが最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧