業界が歓迎
米国のドナルド・トランプ次期大統領は、ポール・アトキンス氏を新たな証券取引委員会(SEC)委員長に指名する意向を表明した。トランプ氏はアトキンス氏を「共通の理性的な規制のリーダー」と評価し、暗号資産(仮想通貨)とイノベーションが「アメリカを再び偉大にする」上で重要だと強調した。
アトキンス氏は2002年から2008年までSEC委員を務め、現在はPatomakグローバル・パートナーズの創設者である。同社は銀行、暗号資産取引所、分散型金融(DeFi)プラットフォームなどを顧客に持つ。2020年にはデジタル商工会議所の諮問委員会にも参加している。
共和党の議員や仮想通貨業界のリーダーたちは、この指名を歓迎している。トム・エマー下院院内幹事は、SECのこれまでの「訴訟による規制」アプローチを批判し、アトキンス氏が米国のイノベーションを促進する新たな時代を切り開くと期待を示した。
コインベースの法務責任者ポール・グレワル氏は、アトキンス氏のリーダーシップに期待を表明。米証券市場の規制におけるバランス感覚と、仮想通貨エコシステムに対する新鮮な視点を評価している。
アトキンス氏の指名は、仮想通貨に対する政治的アプローチの変化を象徴するものとして注目されている。これまで懐疑的だった政界が、仮想通貨の潜在的価値と革新的な側面を認識し始めたことを示唆している。次の段階として、トランプ氏の就任後にアトキンス氏は上院の承認を得る必要がある。
SECのゲーリー・ゲンスラー現委員長は2025年1月20日に退任する予定だ。この動きを受け、XRPやソラナ(SOL)をはじめとするアルトコイン銘柄は、今後の規制引き締め解消への期待から11月に大きな上昇幅を記録した。
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