利回りソラナETF
米仮想通貨資産運用会社Bitwise(ビットワイズ)がヨーロッパでソラナ(SOL)のステーキングETP「BSOL」をローンチした。ステーキングプロバイダーにはソラナ関連企業のMarinadeが選ばれている。この動きは、Bitwiseが米国でソラナETFの上場を目指し、デラウェア州で法的信託を登録したわずか1カ月後のことだ。
Bitwiseのステーキングインフラ構築は、米国でSOL現物ETFが承認された場合にステーキング報酬を提供する準備とも考えられる。ただし、現時点では米国におけるソラナETFの申請にはステーキング報酬が含まれていない。これは証券法の懸念によるものだが、将来的にポール・アトキンス氏主導のSECが新たな判断を下す可能性も指摘されている。
同様の動きは他の米国資産運用会社にも見られる。VanEckは数カ月前にステーキング企業Kilnと提携し、ソラナのステーキングインフラを強化している。これはステーキング報酬の需要増に対応するための動きだ。
Bitwiseは既にロンドン拠点のETC Groupを買収し、ヨーロッパ市場向けソラナETP「ESOL」を提供しているが、ステーキング報酬がないことが投資家からの不満の要因とされてきた。新たなBSOLではステーキング報酬が含まれている。
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ソラナのステーキング報酬は、ブロックチェーンのバリデーターがネットワーク運用の対価として受け取るSOLから支払われ、ステーカーに還元される。年間利回りは約8%とされ、イーサリアムの平均ステーキングAPY(3.3%程度)を大きく上回る水準だ。BitwiseのBSOLは年6.48%の報酬を提供し、管理手数料は0.85%と他社に比べて低コストである。
一方、米国のソラナETF申請では依然としてステーキング報酬が含まれておらず、その状況がすぐに変わる見込みは薄い。しかし、BitwiseやVanEckがヨーロッパでステーキングETPを導入する背景には、将来的な米国市場での同様の商品提供を見越した動きとも取れる。
ETF専門家のエリック・バルチュナス氏は、米国でソラナETFが承認される時期について「ビットコインやイーサリアムの複合ETF、ライトコインやHBARのETFが先に承認されるだろう」と指摘している。そのため、米国でのステーキングETP提供にはもう少し時間がかかりそうだ。
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