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ヨーロッパで決済事業を拡大
リップル社は10日、ポルトガルの通貨交換プロバイダーであるUnicâmbio(ユニカンビオ)と提携し、ポルトガルとブラジル間の即時国際決済を行えるようにすると発表した。
リップル社の決済ソリューションがポルトガルで初めて利用可能となり、ヨーロッパ事業が拡大する格好だ。ユニカンビオの法人顧客は、リップルペイメントを使用し、資金の移動や決済をわずか数分で実行できるようになる。
ユニカンビオの執行役員であるアドリアナ・ジェロニモ氏は、「ポルトガルとブラジルは経済と文化で深いつながりがあり、両国間の資金の流れは増加している」として、次のように続けた。
ブロックチェーン技術を活用することで、両国間の資金移動を変革する。リップル社の暗号資産(仮想通貨)対応決済ソリューションは、ほぼ即時の決済を可能にし、従来の決済チャネルと比較してコストを大幅に削減することで、顧客に利点をもたらす。
「リップルペイメント」はリップル社が提供している国際送金システムで、ブリッジ通貨として仮想通貨XRPを使用する機能が実装されている。
かつては、リップルネットと称されていたが2023年に機能拡張の上改称された。更新点としてはグローバルネットの拡張や、世界の規制を反映していること、通貨や目的地に依存しない、24時間365日のオンデマンド流動性オプションを提供することなどが挙げられる。
リップル社によると、リップルペイメントは世界の90以上の決済市場で毎日700億ドル(約11兆円)以上の取引量を処理している。また、リップル社はさまざまな世界の管轄区域で60以上のライセンスを保持しているところだ。
1月には、米国ニューヨーク州とテキサス州で送金業のライセンスを取得した。これらの州では、銀行や仮想通貨企業からリアルタイム国際送金に強い需要があると述べている。
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ポルトガルは以前は、個人の仮想通貨取引におけるキャピタルゲインに課税してこなかった為、仮想通貨投資家からは「タックスヘイブン」として重宝されてきた。しかし、2023年より新たに課税する法律が定められている。
一年未満の間保有されていた仮想通貨による売却益に関して28%の税金が徴収される形だ。なお、一年以上保有されていた仮想通貨については、一部のトークンを除いては引き続き非課税となる。
また、ステーキング、レンディング、マイニングなどの活動も課税対象となっている。
XRP現物ETFの実現は?
リップル社は、仮想通貨に好意的なトランプ政権の誕生も背景に、今後は米国で事業拡大を継続していくと説明している。これまでは、米国における規制の不確実性を懸念して、海外事業を積極的に開発していたところだ。
リップル社のモニカ・ロング社長は1月、XRP現物ETFの上場が近い将来に実現すると自信を示したところだ。トランプ政権への交代で、仮想通貨ETFの承認が増えると予測している。
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一方で、ブルームバーグのアナリストらは、XRP現物ETFが承認されるのは、米証券取引委員会(SEC)との間の訴訟が解決してからになるだろうと意見した。
これまでSECは、リップル社などに対して未登録証券を提供しているとして訴訟を起こしてきた。リップル社との裁判もまだ継続しており、SECはトランプ政権に代わる直前に控訴していたところだ。
新体制のSECは、仮想通貨規制明確化のためのタスクフォースを立ち上げており、「執行リソースの適切な配分」も掲げている。このため、仮想通貨企業に対する裁判でも今後方針が変わるのか注目されている。
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