
RWAの金融商品提供
ソニーグループの「Soneium(ソニューム)」は4月30日、RWA(現実資産)のトークン化プロジェクト「Plume」とパートナーシップを締結したと発表した。
米国債などの利回りを得られるPlumeブロックチェーン上の金融商品へのアクセスを、ソニュームのユーザーにシームレスに提供できるようにすることがパートナーシップの目的。ソニュームは今回の協業について、RWA商品の主流化に向けた大きな前進であると説明している。
RWAとは
「Real World Asset」の略。ブロックチェーン上でトークン化されるRWAには不動産、アート作品、トレーディングカード等の実物資産、株や債券等の有価証券などが含まれる。
Plumeのブロックチェーンは、トークン化したRWAに最適化されたモジュラー型のインフラ。イーサリアム(ETH)と互換性があることが大きな特徴である。
イーサリアムのL2であるソニュームとの接続には、Plumeの相互運用向けソリューション「SkyLink」を活用する。今年1月には、SkyLinkを介してソラナ(SOL)など18のブロックチェーンと接続する計画を発表していた。今回のパートナーシップで、接続先にソニュームも加わることになる。
Plumeのクリス・インCEOは今回の発表に合わせ、以下のようにコメントした。
1つのブロックチェーン上に資産があるだけでなく、どのネットワークにユーザーがいても利回りをシームレスに受け取ることができるのが未来のRWA金融(RWAfi)である。
ソニュームとの接続は、RWAや機関レベルの利回りをオンチェーンにもたらす主要インフラを目指すPlumeにとって、非常に重要な発展だ。
これから協力して、様々なブロックチェーン環境が相互接続したネットワークを構築していく。
Plumeについて
RWAのトークン化は、ブロックチェーンのユースケースとして大きな注目を集める領域の1つ。トークン化されたRWAの市場については、2033年までに2,800兆円規模に達するとの予測もある。
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この領域で、RWAfiのハブ(中心)になることを目指しているのがPlumeのプロジェクト。現在はまだテストネットの段階だが、トークン化エンジンの「Arc」やステーブルコイン「Plume USD(pUSD)」などのプロダクトも開発している。
先月には、大手資産運用会社アポロ・グローバルから資金調達したと発表。具体的な額や条件は明かしていないものの、投資額は約7桁(100万ドルの桁、億円単位)に上るとされる。
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