CoinPostで今最も読まれています

2月末発表予定のビットコインETFに関する最終判断結果 認可メドについて仮想通貨取引プラットフォーム社長が語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

eToroのCEO、ビットコインETFに慎重な意見を示すも将来性を有望視
ソーシャルトレーディングプラットフォームeToroのCEOであるYoni Assia氏が「ビットコインETFの承認には時間が必要となる」という見解を示した。また5年以内にはビットコインを法定通貨や銀行の代わりに利用する国家が出てくるとも予想している。

eToro社長、ビットコインETF認可には時間が必要

ビットコインETF(上場投資信託)承認の行方が注目を集める中、世界最大規模の仮想通貨SNSプラットフォーム「eToro」のCEOであるYoni Assia氏が「ビットコインETFの承認には時間が必要となる」との見解を示した。

市場への大きな影響が期待されるビットコインETFだが、米仮想通貨取引所ジェミニの設立者ウィンクルボス兄弟によるビットコインETF申請も含め、現在までに米証券取引委員会(SEC)から承認を得た申請は未だ現れていない状況である。

Assia氏は以下のように言及した。

2018年初頭に’クリプトはバブルであり、人々はお金を失うことになる’と言っていた人々の予想が的中し、予想した人は頭が良いということになっている。

このような予想はETFの承認を奨励する流れではないため、承認には時間がかかるものと思われる。しかしもしかしたらということもあり得る。

仮想通貨の弱気相場が懸念材料の一つ

今月9日、イスラエルのテルアビブ大学で開催された「Israel Bitcoin Summit」で登壇したAssia氏は、長引く仮想通貨の弱気相場がビットコインETFの承認をめぐる懸念材料の一つになっていると指摘した。

最有力候補視されるVan Eck版ETFの最終可否判断を2月末に控え相場の目先材料にはなっているが、市場動向を冷静に分析した上での判断と見られている。

2月末に迫る「ビットコインETF」誕生の可否

Van Eck社は現在SECによる3回の審査延期を経て、「SolidX Bitcoin Shares」と称されるビットコインETF承認の最終結果待ちが続いている状況だ。

  1. 「価格操作防止・公平なる取引の促進・投資家および大衆利益の保護を遂行可能か」
  2. 「価格形成プロセスが適切か」
  3. 「ETFの現物である資産のカストディ(保管)が徹底しているか」

上記3点が、最終可否を左右するキーポイントとして挙げられており、最終結果に関する専門家の見解は、VanEckのディレクターのようにビットコインETFの誕生を確信しているポジティブ派と、Assia氏のような懐疑派に分かれている。

またSECコミッショナーの一人で、「クリプト・ママ」と称されるHester Peirce氏のように「実現は明日か数年先か不明なので、待たない方が良い」とビットコインETFを過度に重要視すべきではないという慎重派も少なくない。

「ビットコインが法定通貨の代用となり、銀行システムが崩壊する」

Assia氏の発言でより興味深いのは、「近い将来、ビットコインを法定通貨や銀行システム代わりにする国が現れる」という予測だ。

国民がビットコインに殺到する姿が、今後5年以内に少なくとも世界の一つの国で見られるだろう。このような国では現地通貨や銀行の必要性がなくなるため、銀行は全て破綻し、政府には銀行システムを復活させるチャンスがなくなるだろう。

この発言はあながち見当はずれというわけではなさそうだ。仮想通貨関連サービス企業のLuno社が2018年に公表した調査結果からは、「特に財政状態の不安定な国で仮想通貨の保有率が高い」ことが判明している。

一例としてベネズエラの仮想通貨状況を上げてみよう。有数の石油国であるベネズエラは、原油相場の低迷やマドゥロ政権による強引な政策のツケが回り、経済が崩壊状態にある。同国の国会は1月9日、2018年のインフレ率が170万%に達したと発表したが、国際通貨基金(IMF)は1000万%というさらにとてつもない数字を見込んでいる。

こうした状況下において、仮想通貨の需要が高まるのも不思議ではない。仮想通貨メディアTheBlockの分析によれば、ベネズエラの一人あたりのビットコイン取引量はロシアを抑え、世界1位となっている。

ベネズエラを筆頭とする一部の新興国で、仮想通貨が「法定通貨よりも信頼性の高い通貨」の地位を築き上げるのも時間の問題かも知れない。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

仮想通貨ビットコインOTC取引量はロシアとベネズエラが独占|OTC取引所データを分析
仮想通貨メディアTheBlockの独自調査分析によると、指標となるLocalBitcoinsの世界全体ビットコイン取引では主要先進国よりもロシアとベネズエラの方が大きな役割を果たしている模様だ。
仮想通貨有識国は新興国に多い傾向がアンケート調査で判明|ビットコインは変わらず根強い人気
仮想通貨関連サービス企業のLuno社が11ヶ国を対象に調査を行ったところ、南アフリカやインドネシアといった新興国で仮想通貨の高い保有率と有識度があることが判明した。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/01 木曜日
07:10
バイナンス、人員削減の報道を否定
仮想通貨取引所バイナンスは、従業員の解雇を実施したことが報じられた。人員の20%を削減したとの報道もあるが、同社CEOのCZ氏は「解雇に関する報道は悪い噂(FUD)である」と説明している。
05/31 水曜日
17:22
改正資金決済法施行で国内ステーブルコイン発行可能に
改正資金決済法施行により、法定通貨を裏付けとするステーブルコインが発行可能になることへの関心が急上昇している。海外発行のステーブルコインについては、発行者ではなく流通業者が資産を保全するよう義務付けられる。
16:59
仮想通貨取引所SBI VCトレード、エックスディーシー(XDC)を国内初上場
SBIグループにて暗号資産(仮想通貨)交換業を運営するSBI VCトレード株式会社は31日、国内初となる「エックスディーシー(XDC)」の取扱い開始を発表した。
14:00
イーサリアムからビットコインへのNFT移行を実現する「BRC-721E」が誕生
イーサリアム上で流通するNFTを、ビットコイン・ブロックチェーン上に移行可能にする新トークン規格「BRC-721E」がローンチされた。トークンブリッジプロトコル「Bridge any NFT to Ordinals」も同時に提供されている。
13:17
米デジタル商工会議所、テキサス州の反ビットコイン的なエネルギー法案成立を阻止
米デジタル商工会議所はテキサス州議会に提出された「反ビットコインマイニング法案」が法制化に至らなかったと発表した。マイニング企業の収益に大きな影響を与える「電力クレジット」の取得制限に関連する法案は成立しなかった。
13:12
ビットコインの採掘難易度、過去最高値更新へ
翌年に「半減期」を控えるビットコインマイニングの採掘難易度が過去最高値を更新する見込み。Ordinals プロトコルおよびBRC-20トークン需要やAI(人工知能)流行に伴う半導体企業の成長などを受け、マイナー間の争奪戦が激化している。
12:00
バイナンス、一部顧客の担保資金を銀行に預ける仕組みを検討か=報道
大手仮想通貨取引所バイナンスは、機関顧客の一部が取引担保を銀行に保管する仕組みを検討していると伝えられる。カウンターパーティリスクの軽減が目的の一つとみられる。
11:45
OPとSUIのトークンアンロックにより、流通量が急増する見込み
イーサリアムのL2ソリューションOptimismと、高速L1ブロックチェーンSui Networkは、トークンアンロックを迎える。この結果、OPとSUIの流通トークン数が大幅に増加することになる。
10:35
ANAグループ、NFTマーケットプレイス立ち上げ メタバースも準備
ANAグループは、エアライングループとしては世界初のNFTマーケットプレイスを立ち上げた。旅をモチーフとするメタバース「ANA GranWhale」の準備も進めているところだ。
09:40
自民党、新たな提言を承認しWeb3を推進へ
自民党は、新しい資本主義実行本部の提言を承認し、成長戦略にした。この提言にはWeb3の推進が含まれ、暗号資産やトークンについても言及している。
08:25
テザー社、ウルグアイでBTC採掘を推進へ
テザー社は、ウルグアイでリソースを投資しエネルギー生産と持続可能なビットコインマイニングに取り組むと発表。再生エネルギー大国として知られる同国で、エネルギーのイノベーションと仮想通貨の未来に注力する。
08:05
AI・仮想通貨マイニング関連株高騰|31日
本日のNYダウは−50.5ドルと小幅に下落。ナスダックは+41.7ドルで取引を終えた。米債務上限の交渉について先週末バイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で合意したことが市場に好感された。
05/30 火曜日
15:15
bitFlyer、トラベルルール導入に伴う対応内容を発表
国内大手の仮想通貨取引所であるbitFlyerは、「トラベルルール」の導入に伴う対応策を公表した。MetaMaskなどの仮想通貨ウォレットは今後も利用が可能だが、国内で送金や預入が可能な暗号資産交換業者としては、Coincheckだけという状況が生じる格好だ。
15:07
群馬県沼田市、歴史文化保全のためNFTアート返礼品の「ふるさと納税」受付開始
群馬県沼田市は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営するトラストバンクやCoinBestと提携し、「ガバメントクラウドファンディング」を利用したNFTを返礼品とする寄付金の受付を開始した。
13:50
米債務上限合意で仮想通貨業界に朗報 マイニング増税案は見送り
バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長は、連邦政府の債務上限引き上げで最終合意に達し、米国政府によるデフォルトが回避される運びとなった。合意を反映した法案では、マイニング企業に対する新たな課税提案は阻止され、仮想通貨業界にとっては朗報となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア