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仮想通貨急反発、トランプ米大統領の準備金発表やブラックロックの好材料を受け

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+8.8%の1BTC=93,319ドルに。

BTC/USD 日足

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トランプ米大統領が日本時間3日未明、自身が運営するSNS「Truth Social」への投稿で、仮想通貨準備金の創設を指示したと明らかにした。

同氏はバイデン前政権による仮想通貨への敵対的な政策に終止符を打ち、「米国が仮想通貨の世界的中心地となる」と表明。この分野における米国の主導的立場を確立する姿勢を鮮明にした。

直近ではアルトコイン市場のドローダウンが激しく、仮想通貨相場全体で下落基調にあったが、急反発した。

大統領の発表した戦略準備金には、米国発の銘柄であるXRP、ソラナ(SOL)に加え、エイダ(ADA)が含まれていたことから、時価総額3位のXRPが前日比+31.6%、5位のソラナ(SOL)が+21.0%、エイダ(ADA)が+70.4%とそれぞれ急騰した。

ドナルド・トランプ米大統領は第二報で、米SEC(証券取引委員会)にETF(上場投資信託)として昨年上場承認されたビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を準備金の中核とする方針も確認している。

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さらに3月7日(金)には、米政権のAI・仮想通貨特命官であるデビッド・サックス氏によって、「ホワイトハウス仮想通貨サミット(White House Crypto Summit)」の開催が発表されている。

トランプ大統領が就任後初めて、史上初となる暗号資産(仮想通貨)政策に関する基調講演を行う。このサミットには、暗号資産業界から著名な創業者やCEO、投資家らが参加するほか、大統領のデジタル資産作業部会のメンバーも出席予定だ。

これに先駆け、2月19日には、米マイアミで開催されたFII(未来投資イニシアチブ)研究所主催のPRIORITYサミットにトランプ大統領が登壇し、改めて“米国を仮想通貨の首都(中心地)にする”と主張した。これは米国がグローバルの主導権を握りたいという決意に他ならず、ホワイトハウスの仮想通貨サミットの演説でそれを裏付ける可能性がある。

今回の発表について複数の政治アナリストは、仮想通貨投資家や開発者、起業家を引き付けるための選挙戦略の一環だと分析している。

仮想通貨業界が成熟し、政治・金融的影響力を増す中、仮想通貨に反対する姿勢は一定数の有権者を遠ざける要因になっているとアナリストらは指摘する。トランプ氏が自身を仮想通貨支持派の代表と位置づけることができれば、バイデン前政権の規制強化方針に不満を持つ層からの支持獲得につながる可能性があるためだ。

一方、ビットコインコミュニティの一部は、この政治的動機に懐疑的な見方を示している。彼らは準備金の構成が緻密な経済政策というより、特定のブロックチェーンコミュニティへの政治的アピールに見えると批判している。

他方では、この動きが財務準備金の多様化につながるとの肯定的な見方もある。米テキサス州やアリゾナ州など、州レベルでのビットコイン導入に向けた動きが進んでいることを考えれば、ビットコインこそが国家準備金に含まれるべき最有力候補だとの指摘もなされている。

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機関投資家の動き

SoSoValueのデータによると、2月末にかけてビットコイン現物ETFのは週間-26.1億ドルと過去最大規模の資金流出が観測されており、金融・経済の情勢を受け、機関投資家のリスク回避姿勢が鮮明になっていた。主に機関投資家による売買動向を反映している。

さらに、世界最大手資産運用会社ブラックロックが、約1500億ドル規模のモデルポートフォリオにビットコインを組み入れることを発表した。

ブルームバーグの1日の報道によると、ブラックロックは代替投資を考慮した目標配分ポートフォリオにおいて、総資産480億ドルとされる自社ビットコインETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト」(ティッカー:IBIT)への配分を1~2%追加する方針だ。

モデルポートフォリオとは、投資家や金融アドバイザーが参考にする標準的な資産配分の枠組みであり、株式や債券などの従来型資産に加え、今回はビットコインが正式に組み込まれることになる。

世界最大の資産運用会社による今回の決定は、機関投資家の間でビットコインが正式な資産クラスとして認知されつつあることを示す重要な動きといえる。この動きにより、他の金融機関も追随する可能性があり、暗号資産(仮想通貨)市場への資金流入が期待される。

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