
ステーキングETFにも追い風か
米証券取引委員会(SEC)は8月5日、特定のリキッドステーキング活動は有価証券に該当しないとする新ガイダンスを発表した。仮想通貨に友好的な姿勢への転換を示す重要な政策変更として、業界から注目を集めている。
新ガイダンスでは、リキッドステーキング参加者は証券法に基づく登録義務を負わないと明記している。リド(LIDO)、マリネード・ファイナンス、ジト・ソル、ステークワイズなどのサービスが証券法適用除外の対象に含まれる見通しだ。
SECは「ステーキング受領トークンの提供・販売は、預託された仮想通貨が投資契約の一部でない限り、証券法上の証券に該当しない」と判断した。この見解により、プロトコルベースまたはサードパーティー経由でのリキッドステーキングが明確に規制対象外となる。
トランプ政権下でSECは仮想通貨により歓迎的な姿勢に転換している。ポール・アトキンス委員長は先週「プロジェクト・クリプト」を発表し、仮想通貨の配布・保管・取引に関する規則更新を進めている。
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アトキンス委員長は今回の声明で「リキッドステーキングに関する今回の職員声明は、SECの管轄外となる仮想通貨活動に関する職員見解を明確化する重要な前進」と評価し、プロジェクト・クリプトが既に成果を生み出していると強調している。
ノバディウス・ウェルスのネイト・ジェラシ代表は、このガイダンスがイーサリアム現物ETFでのステーキング承認への最後のハードルを取り除いた可能性があると分析した。リキッドステーキングトークンがETF内の流動性管理に使用されることで、SECの懸念が解消されるという。
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