米FRB、ブロックチェーンを活用し決済を試験運用

分散型台帳技術を決済に利用

米中央銀行の連邦準備理事会(FRB)は13日、ブロックチェーンのフレームワーク「Hyperledger Fabric」を活用して2019年に行った分散型台帳技術(Distributed Ledger Technology:DLT)のテストについて、詳細を公開した。

「FooWire Project」という名称のこのテストプロジェクトは、DLTを決済に利用した場合を想定。テストを行った結果としてFRBは、実利用できるポテンシャルを秘めているが、まだ課題は多いと強調し、リスクや弱点を見極めながら、今後も可能性を研究していくと述べている。

FooWire ProjectはDLTが決済での利用に適しているかを試すプロジェクト。Hyperledger Fabricを選んだ理由は、許可型のブロックチェーンであること、企業向けであること、また技術の成熟度がプロジェクトチームの要件に合っているからだと説明している。

具体的にこのテストで探っているのは、決済利用におけるDLTの可能性、システムを実行するスピード、スマートコントラクトのシンプルさ、機能の幅広さだという。さらにはもっと幅広くDLTを利用することができるかや、どんなDLTプラットフォームでも決済に利用できるかを理解するため、実験を広げる必要があるかも調査している。

FooWire Projectは規模を限定して行われており、参加者を選べる許可型のブロックチェーンを活用している。このアプローチは現在の決済システムに合わせていて、許可が不要なネットワークよりもセキュリティを高めることができると説明している。

FooWire Projectのネットワークに参加するのは中銀、政府機関、商業銀行の3組織と仮定。ネットワークの管理者は口座作成やノードの稼働を承認する権限を持つ。移動できる資産は「Funds」と呼ばれる仮の資産だけにしているという。

マサチューセッツ工科大学と協業

DLTのテストだけでなく、FRBがデジタル通貨(CBDC)に特化したリサーチプロジェクトで、マサチューセッツ工科大学(MIT)と協業していることも13日に明かされた。

MITと協業しているのはボストン連邦準備銀行。これは数年に渡るプロジェクトで、中央銀行がデジタル通貨を利用する場合を想定したテストを行う。CBDCを利用する際の安全性や効率性を評価することが目的だ。

FRBのLael Brainard理事は、この協業で得られる知見は公開するとし、開発されるコードは誰でも利用できるようにオープンソースにすると説明している。

また過去数年間、内部で実験を行ってきたと述べ、DLTの可能性やリスクを理解するために、幅広いDLTプラットフォームを構築・実験してきたと語った。

CBDCを発行するかどうか最終的な判断をするのはFRBではないが、発行される場合に備え、法規制への影響を理解しておくことは重要だと強調している。


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