CoinPostで今最も読まれています

FATFの国際送金ルール順守へ 米仮想通貨企業25社がホワイトペーパーを発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ホワイトペーパーを発表

暗号資産(仮想通貨)取引所などの米サービスプロバイダー(VASP)25社が、金融活動作業部会(FATF)のトラベル・ルールに対応するため、ホワイトペーパーを発表した。

トラベル・ルールを順守する際のガバナンス、技術、セキュリティの課題を解決するための仕組みを提示。マネーロンダリング対策(AML)やテロ資金供与対策(CFT)等に関するFATFのガイドラインに従って、仮想通貨企業が運営を行うことをサポートする。

トラベル・ルールとは、マネーロンダリング等防止のための国際的な電信送金に関するルールで、VASPには取引の際、送金者と受取人の情報を収集・交換し、その情報の正確性を保証することが求められる。

対象となるVASP間の仮想通貨送金で、国際的な本人確認(KYC)ルールが適用されることになる。

米企業らがトラベル・ルールについて、ホワイトペーパーの発表を計画していることが明らかになったのは今年7月。VASP間でP2P形式の電子掲示板にようなもので、顧客の情報を共有する計画がすでに報じられていた。

関連仮想通貨送金の国際ルール、具体的な対策案発表へ 米企業が連携

ホワイトペーパーの発表は取引所のコインベースが行い、25社の具体的な社名は明らかにされていない。7月の時点では米大手カストディアンBitGoも参加し、その後Gemini、クラーケン、Bittrexがワーキンググループ(USTRWG)に加わると報じられていた。

USTRWGはトラベル・ルールに対応するために、以下の3点を提案している。

  • 信頼できるネットワークを構築するためのガバナンス構造
  • 送受金者の情報をつなぐ中央集権的なメカニズム
  • 安全にデータのやりとりができるコミュニケーション手段

FATFが示すガイドラインや勧告自体に法的拘束力はないが、加盟国に対して審査を実施し、AMLやCFTおいてハイリスク・非協力国リストを公開するため、世界の金融ネットワークに対して大きな影響力を持っている。

今後の計画

今回提案されている仕組みは、これから段階的に導入していく。ホワイトペーパーでは主に最初の「フェーズ1」について説明した。

フェーズ1はUSTRWGのメンバーが、データ共有を円滑に行うためのパイロット版で、概念実証だという。まずは米国の規制に合わせた仕組みを導入する。

その後は段階的に発展させて、将来的には世界のVASP間で利用できるようにすることが目標だ。

業界では他にもトラベル・ルールを順守するための取り組みがあるため、今後は互換性を持たせることも計画している。

CoinPost App DL
記事提供:THE BLOCK
THE BLOCKとは

Cryptoにおける”最初で最後の言葉”であること。
The BlockはCryptoにおける最高クオリティで最重要のシグナルをお届けします。日々、Website、Newsletter、Podcast、イベントを通じて、業界で最も影響力のある人々にリーチしています。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア