NFTと仮想通貨について語るCuban氏
米著名投資家Mark Cuban氏がポッドキャスト番組「The Delphi Podcast」に出演、NFTの魅力について語った。また所有する暗号資産(仮想通貨)ポートフォリオの比率も明かしている。
Cuban氏はNFT(非代替性トークン)について「ゲームチェンジャー」であるとの認識を改めて示した。NFTとは、分割不可能で各トークンが固有の価値を持つトークンのこと。デジタルアートやアイドル・アスリートのトレーディングカード、ゲーム内アイテムなどに使用されており、現在注目が高まっている。
特にCuban氏は、トークン作成者が最初にNFTを売却した際だけではなく、それが二次的に転売された際にも作成者に「ロイヤリティ収入」をもたらすことができる点をメリットとして強調した。
何かをデジタル化し、それが市場に受け入れられれば新たなビジネスモデルを開拓可能になるという。
具体的には、チケットをNFT化することや、記事の購読権をNFT化することなどのアイデアも挙げてみせた。Cuban氏は米バスケットボールリーグNBAのチーム、ダラス・マーベリックスのオーナーでもある。
ダラス・マーベリックスのチケットをNFT化することで、それが転売された際にもチームにロイヤリティ収益が入る仕組みも構想していると述べた。
現在NFTは誇大評価されている傾向もあるが、そうした状況で学べることも多いとコメント。NFTはまだビジネスにあまり活用されていないものの、今後ビジネスでの活用事例が増えるにつれ、評価と実際の価値が乖離することは少なくなっていくだろうと予測している。
Cuban氏のポートフォリオ配分
またCuban氏は、現在のポートフォリオ(保有資産)配分が「ビットコイン(BTC)60%、イーサリアム(ETH)30%、その他10%」であると明かした。
ビットコインについては通貨というよりも、価値の保存手段だとみなしているという。発行上限が存在しているビットコインは、その希少性のために、ゴールド(金)よりも優れた価値保存手段だとする格好だ。
イーサリアムについては、それがスマートコントラクトの基礎となることに注目して次のように語る。
イーサリアムを初めて購入したのは4年前のことだったが、もっと早く購入したかった。イーサリアムは、通貨に最も近いものだと思う。
通貨に近いと考える理由をCuban氏は詳しく語っていないが、分散型金融(DeFi)やNFTにイーサリアムが広範に使われていることを評価しているようだ。
「スマートコントラクトが登場し、DeFiとNFTが誕生した。これらは非常に革新的でエキサイティングだ」と氏はコメントしている。
ポートフォリオの残り10%については特に具体的に示していないが、2月には11歳の息子のために「楽しみながら学べる」仮想通貨としてドージコイン(DOGE)を少量購入していた。
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Cuban氏は、ダラス・マーベリックスで仮想通貨決済を導入したり、NFTを公開するアートギャラリーを構築中であるなど、事業にも積極的に仮想通貨を取り入れている。
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