ビットコインとイーサリアムのオンチェーン取引量、10月は歴代2位を記録 CoinPost週次データレポート Vol.33

10月の仮想通貨動向

10月第4週の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)は、67,000ドルのATH(過去最高値)更新後は調整局面に。

出典:CoinMarketCap

時価総額2位のイーサリアム(ETH)は、5月上旬以来およそ5ヶ月ぶりに過去最高値を更新し、4,400ドル台まで高騰する場面があった。

出典:CoinMarketCap

イーサリアム(ETH)の総バーン量は70万ETHを超えている。

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(10月31日時点:ステーブルコイン除く)

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

また、上位20位圏外ではあるものの、ベーシックアテンショントークン(BAT)も週末にかけて一時60%近く急騰。仮想通貨分析プラットフォームのSantimentは、急騰前後に取引所からクジラのアドレスに大量の資金移動が確認されていたと指摘した。

主要取引所のアドレスから上位10の大口アドレスへの出金は強気シグナルであると分析している。

10月のオンチェーン取引量

CoinPostの提携メディアであるThe BlockのLars Hoffman氏は、10月におけるビットコインとイーサリアムのオンチェーン取引量が前月比24%増加したと指摘。アルトシーズン一巡後にネガティブ材料が相次いで暴落した21年5月に次ぐ、歴代2位の取引量を記録した。

5月以降、夏頃に一時減少した取引量は8月以降3ヶ月連続で回復傾向にあることが伺える。

また、DeFi(分散型金融)プロトコルなどの取引に利用されるステーブルコインの取引量も、歴代2位の取引量を記録した。一方、ステーブルコインの月間発行量は過去最高を更新。ステーブルコイン市場におけるUSDCのマーケットシェア(24.3%)は、徐々にテザー(USDT:57.3%)に追いついてきている。

出典:The Block

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

難易度調整

ビットコイン・ネットワークは1日、+7.85%で難易度調整を完了。7月末以降、8回目の上方修正となった。

出典:btc.com

平均ハッシュレート(採掘速度)も徐々に回復傾向にあり、今回は155EH/秒まで上昇した。

難易度調整とは

過去2016ブロックで実現したブロック生成時間を基準として、算出されるハッシュレートの推定値から次回2016ブロックの生成時間10分になるように調整する仕組み。平均で2週間に1回難易度が変更される。

▶️仮想通貨用語集

ビットコインの10月終値は過去最高値に

また、ビットコインは先月末の10月31日にかけて過去最高となる月の終値を記録した。同日は、1サトシナカモトがビットコインの論文(ホワイトペーパー)を公開して13周年を迎えた日でもあることから、著名投資家のアンソニー・ポンプリアーノ氏は「感慨深い記念日となった」とコメントした。

BTCの取引所残高

また、仮想通貨分析企業Glassnodeによれば、ビットコインの取引所預入残高は引き続き減少傾向にある。保有量は247万BTCとなり、2018年8月以来の低水準となった。

なお、2020年2月以降、ビットコインの月間平均出金量は30,850BTCだという。

取引所預入残高とは

取引所に預入(デポジット)されている仮想通貨の総量を示す指標。取引所に入金されていない仮想通貨は即座に取引(≒売却)し難いため、同指標の低下は、売り圧力の低下を示唆する。

▶️仮想通貨用語集

長期保有のビットコイン供給量

また、著名仮想通貨アナリストのAlex Moskovski氏は、オンチェーンデータ上で「10年」以上移動していないビットコイン量は約233万BTCにのぼると指摘した。

Glassnodeが20年12月に発行したレポートでは、推定400万BTCが、「秘密鍵」の紛失などで永久にアクセス不可能になっているとの分析結果を公開している。

今年5月以降の相場では、大口のBTC投資家(クジラ)が継続して買い増しを続けていることがオンチェーンデータ上から確認されており、オンチェーン・アナリストらからは、長期的な上昇要因の一つとして捉えている。

また、オンチェーン・アナリストのWilly Woo氏やWill Clemente氏らは、将来に渡ってビットコイン需要が上昇し続けた場合、需要に対して供給量が不足する「サプライ・ショック」のシナリオもあり得ると提唱してきた。

関連:「ビットコイン高騰の背景に、市場供給量の枯渇」GlassnodeのCTO

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ステーキング額:809万ETH(前週比+8万ETH)

CrytoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

バーン量

メカニズムが変更された「EIP-1559」の実装以降、バーン(焼却)されたイーサリアム(ETH)総量は、70万ETHを突破(前週比+9万ETH)。

特にイーサリアムが5ヶ月ぶりにATHを更新するなど、取引が活発したため、バーン量が加速する場面も見られた。月間バーン量は10月だけで30万ETHを記録したという。

バーン(焼却)とは

株式の「自社株買い」に近い形で仮想通貨の供給量を減らす仕組み。自社株買いをする企業は、発行している株式を自分たちのお金で買い戻す。買い戻されると市場に流通する株数が減少することで一株あたりの価値が向上し、株主に対してプラスの影響を与える。

需要と供給の影響により、トークンをバーンすることで、流通するETHの一枚あたりの価値が高まることになる。

▶️仮想通貨用語集

ガス代

イーサリアムのガス代は50ドル台で推移。10月中旬から上昇を続けており、平均ガス代もこれに応じて上昇傾向にある。

取引所保有量

また、CryptoQuantのKi Young Ju CEOは、取引所からイーサリアムの出金が相次いでいると指摘。個人投資家が仮想通貨市場に参入しつつあるとコメントした。

Moskovski氏もイ、ーサリアムの取引所預入残高が12.2%まで低下したと分析。同指標は9月時点では17%に達しており、過去最低水準を依然として更新し続けている。

Santimentによれば、20年3月には27%だった。

関連:イーサリアムの長期トレンド 仮想通貨市場データから明らかに

アクティブアドレス増加

なお、仮想通貨分析企業Santimentは週末にかけてATH価格を5ヶ月ぶりに更新したイーサリアムでは、「価格上昇前後にアクティブアドレスの増加が顕著だった」と指摘。ネットワークの利用増加は価格上昇を示す要因の一つであると考察した。

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは11月1日時点で2,412億ドル(27.5兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

クリプト指標

   
日程 指標

11月4日 〜 11月6日

Atlanta Bitcoin Conference

前回の週次レポートはこちら:ビットコイン先物OIは過去最高更新、イーサリアムのバーン総量2800億円を超える

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関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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